フライト日記 (Dar Es Salaam)

2008年1月
(DAR)
 
今年の初仕事です♪
2ヶ月前、全身関節痛で病欠を取った為に乗務できなかったダル・エス・サラーム(タンザニア)便が付きました。
 
病欠を取った時のブログにも書きましたが、ダル・エス・サラームは、オランダベースに移って間もない頃に乗務して、ステイ先で唯一寂しい思いをした、しょっぱい(←涙の味)思い出の場所・・・10年以上経った今、どんなにか変わっていることでしょう。
 
ダル・エス・サラーム便は、以前はリロングエ(マラウイ)便の経由地でしたが、現在は、アムステルダムキリマンジャロダル・エス・サラームアムステルダムというスケジュール。
私達はキリマンジャロでは降機せず、ダル・エス・サラームで乗務員交代をします。
 
ボーディングが始まり、リュックサックや登山靴を持ったお客様方(=バックパッカー?)が続々と乗っていらっしゃいます。 
今日は満席です。
接客のお仕事では、第一印象が肝心ですので、最高の笑顔でお迎えします。
お客様がついつられて笑顔になってしまうような、そんな笑顔・・・(✿ฺ^-^✿ฺ)
 
離陸時、ジャンプシート(=クルーが座るシート)に座って離着陸時の姿勢(=進行方向と反対向きに座っている場合は、背もたれに頭を付けて顎を上げる)をとった時、
「あ・・・頭のお団子が邪魔じゃない・・・!」
と思いました。 
新鮮でした。 
実は、1月2日に腰まであった髪をバッサリ切ったのです。 こんなに短くしたのは小学生以来? 
切った髪を計ってみたら51cmありました。 (←計ってるし)
そしてこれが髪を切ってからの初フライト。
人生の半分以上はロング・ヘアーだったので、短い髪に悪戦苦闘しています。 ワックスを付けて形を整えることの難しいこと!
でも、ジャンプシートに座った時に、頭の後ろがゴロゴロしないのは気持ちがいいです(笑)
 
機種はMD-11
担当はエコノミークラス前方エリア。
 
ダイエットに最適のワーキングエリアが、この、MD-11のエコノミークラスの前方エリア・・・というのも、MD-11は、エコノミークラスのギャレーが機体の一番後ろに一つしかないからです。
エコノミークラスの前方エリア担当者は、最後部のギャレーから最前列まで、100m以上ある長~い通路を、重~いトローリーをひっぱって行き、そこからサービスをスタート。 担当エリアのサービス終了後は、再び長~い通路を最後部のギャレーまで戻る・・・というのを何度も繰り返すので、歩く量が違うのデス。
丁度、一時帰国中に(また)5kg程太ってしまっていたので、はりきって前方エリアを担当させていただきました。 折角なので、お食事のサービスの後などには、全エリアにパンのおかわりをお持ちしたり、フライトの合間にもなるべく頻繁にキャビンに出て、空いたグラスなどをさげてまわりました。 
(↑機内で沢山歩くと、本当に痩せるんですヨ♪)
 
今回、10年ぶりに再会した同僚が二人いました。
二人とも、10年前に札幌便で一緒だったクルーで、一人はスチュワードのBert。 当時、ガールフレンドだった女性と結婚して、3児のパパになっていました。
もう一人は機長のErik。 10年前はボーイング747-400の機長でした。 
ボーイング747-400は一番大きな機種。 
その747-400の機長になったら、普通は定年まで機種を変更しないものだと思っていたので、どうしてMD-11に移ったのか聞いてみましたら、
「35歳から10年間747の機長をやったので、この先も同じ機種じゃつまらないからMD-11の機長になってみた」
・・・のだそうです。 
若干45歳の超ベテランキャプテン・・・なんと彼、最初はスチュワードとして乗務していたのだそうです・・・びっくり
 
アムステルダムを出発して約8時間後に到着したダル・エス・サラームの空港・・・天井は10数年前と変わっていません。
入国手続きを待っていると、私の反対側のエリアを担当していた同僚が
「私のエリアにいたアメリカ人のご夫婦が、あのスチュワーデスはフライトの最初から最後まで常に笑顔だった、最高の笑顔だった、って・・・あなたのことよ!」
と伝えてくれ、嬉しかったです。
 
クルーバスでホテルへ。 今のクルーホテルは、他の都市と変わらぬ、街中の高級ホテル。 
高床式で石の壁(←隙間に虫が徘徊する)+椰子の葉の屋根のバンガロー・ホテルは今、どうなっているのでしょう・・・?
(火事で焼けてなくなってしまったという噂も・・・)
 
ホテル到着後はいつものようにクルー・ドリンクへ。 
マラリア地域ですので、虫除けを全身に塗って!
ホテル到着が既に(現地時間で)午前0時頃でしたからホテルのバーも間もなく閉まってしまったのですが、余分に飲み物を頼んでテラスで引き続き飲んでいました。
2時間ほどして、ナイロビ便のクルーが到着。 ケニアでの暴動が収まるまで、ナイロビ便のクルーも、ここダル・エス・サラームにステイすることになっているのだそう・・・ナイロビからわざわざダル・エス・サラームまで・・・大変そうです
 
翌日は、プールサイドでタンザニア風お魚料理(←スパイスが効いた白身魚で、とても美味しかったデス)とタンザニア風ピッツァ(←茄子や人参などのお野菜ものっていて美味しかったデス)をいただき(→フライト先ではなるべく現地のお料理をいただくようにしています)、夕方からCalling (=ホテルを出発する時間の1時間前にあるウェイクアップ・コール) Timeまで仮眠を取りました。
 
ダル・エス・サラームCalling Timeは21時10分。 
夜の9時に目覚ましをかけて、外が明るいうちからベッドに入る・・・ 
すっかり普通のことになっていましたが、よく考えると可笑しな生活ですよネ。
 
そういえば先日、子供達が通っているアムステルダムの日本語補習校で、保護者の茶話会があったのですが、お母様方が

「冬の間は真夜中のように暗いうちに起きなければならないので、朝がつらい。」
(↑ オランダは冬至の頃などには、朝の8時でもまだ真っ暗だったりするので)
と皆様おっしゃっているのを聞いて、
(そうなんだ・・・私はそんな風に感じたことないなぁ・・・)と興味深く思いました。
私達にとっては、フライト先によってはCallingの時間が朝とは限りませんから、"暗いうちに起きる"ことは特別なことではなくなっているのでしょうネ。
 
帰りの便もほぼ満席です。
アムステルダムから到着したクルーとの引継ぎ(→ご病気のお客様や何か問題のあるお客様等がいらした場合、それを同僚に伝えます)をしていると、
「つい最近、一緒に乗務しなかった?」
と全然知らない同僚が聞いてきます。
「つい最近、会社のパーティーのDVDを見たんじゃない?」
「あ~! あなた、Wibiとピアノ弾いた人? 髪型が違うからわからなかったわ!」
 
先月、昨秋の会社のパーティー(→詳しくはhttp://fromholland-withlove.spaces.live.com/blog/cns!945B0BC82EE67D38!2748.entry)でのDVDが配布されて、パーティーに出席していなかった同僚達からもよく声を掛けられるようになりました。
私が出ている部分だけ抜き出せたら、ここでお見せできるのですが・・・どうやったらいいのかわからなくて・・・(^^ゞ
(どなたかご存知でしたら、是非教えて下さい!・・・m(_ _)m)
 
ボーディングの最中、お隣で話しかけてきたお客様がいらっしゃいました。
元警察官だったというおじいちゃま。
「君は何年この仕事をしているのかね?」
「今年で丸19年です。」
「随分長いことやってるんだねぇ!」
「ええ! でも、今でも入社当時と変わらず、仕事は楽しいですよ!」
「仕事が楽しいと思えるのは素晴らしいことだね! ワシも仕事は楽しかった! 今は自由時間を楽しんでるよ!」
 
このおじいちゃまは私の担当エリアにお掛けではなかったのですが、私が通りかかる度に
「お! ワシのお気に入りのスチュワーデスさん!」
と声を掛けて下さって(笑)
「ワシは、楽しんで仕事をしている人を二人知っとるよ! 君と、ワシのお隣にお座りのシスター!」
おじいちゃまのお隣では、カトリック教会のマスールがにっこり微笑んでいらっしゃいました。
 
夜のフライトだったので、ビジネスクラスのお客様のほとんどがお食事を召し上がらずにお休みになってしまったとのこと=ビジネスクラスのお食事が沢山余っていたので、サービスの後、味見してみました。 どの路線も、アムステルダム発はほぼ同じメニューですが、帰りの便には大抵現地のお料理が搭載されるので、いつも(見るだけでも)楽しみなのです。
アフリカのお料理は、(暑い国だからでしょうか)スパイスが効いていてピリカラのものが多い気がします。
ビーフもチキンも、どちらもとっても美味しかったです♪
(↑はい、両方頂きました・・・ダイエット中だったはずなのにあせあせ(飛び散る汗)
 
アムステルダム到着後、今回私はDisembarking担当だった(CAML=Crew Assignment Movement List=担当ドアポジションや担当エリアなどが書かれているシートに追加事項として記載があります)ので、お客様より先に降機し、ゲート前に立って、乗り継ぎに関する質問に答えたりしながらお客様をお見送りしました。
 
全身関節痛になって動けなかった時には
「もう乗務できないのではないか・・・」
と思っていたので、復帰できて本当に嬉しいです・・・!!(>_<。。。
年末年始に実家に帰っていた時、父に
「なんだか妙に嬉しそうだなぁ~・・・恋人でもできたか?!」
と言われ、
「恋人なんていないのに(←いたら不倫ですってxxxたらーっ(汗))どうして???」
と思いましたが、今思えば、病欠明けのフライト(ケープタウン便)の直後の帰国でしたので、きっと、乗務に復帰できたことが(まるで恋人でもできたかのように見えるくらい)ものすごく嬉しかったのだと思います(笑)
 
次のフライトは、2月1日からデリー便です。 
 
追伸 機内であんなに食べたのに、
    フライトから戻ったら3kg痩せていました♪ 
    "MD-11エコノミークラス前方エリア担当ダイエット"
    (↑長っ)
    効果有り!ですぴかぴか(新しい)指でOKぴかぴか(新しい)
 

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