2009年6月
(ACC)
約2年ぶりのアクラ。
最近はいつどこにフライトしたか全然思い出せないことが多いのですが、
2年前のアクラ便はよく覚えているのです。
2007年の8月、2連続でついたアクラ便。
当時のアクラのクルーホテルは、ピアノラウンジ(バー)があって朝から夜中までいつでも好きな時にピアノを弾いてよかったという、本当にありがたいクルーホテル。
その年は9月と10月に会社のパーティーがあり、私達はそれぞれ会社に願い事をしてよいことになっていたのですが、私のピアノを聴いていた同僚達が、
「会社のパーティーでピアノを弾いたら?」
と勧めるので
「普段は連弾のレッスンをとっているから、本当は連弾の方が好きなのヨ」
と言うと
「だったら、wibiと連弾したら?」
・・・と、『オランダの有名なピアニストWibi Soerjadiとの連弾』を願い事として、同僚達が私と一緒に応募してくれた結果、それが実現♪
そんな訳で、前回がいつだったか珍しく覚えているのデス。
昔は(ピアノがいつでも弾けたので)特別楽しみだったアクラ便ですが、クルーホテルが変わったと聞き、新しいホテルにもピアノがあることを祈りつつ空港へ・・・
機種はボーイング777-200型機。
担当はエコノミークラス。
今回初めて最後方のギャレーにアサインされました。
通常はEenbander(=制服の袖に白線が1本付いたCA=ビジネスクラスのサービス・トレーニングをまだ受けていないCA)がアサインされるギャレーなのですが、
今回は、Tweebander(=制服の袖に白線が2本付いたCA=ビジネスクラスのサービス・トレーニングを既に受けたCA)の人数が多かった為です。
通常、シニア・パーサー(=制服の袖に白線が4本)1名、(アシスタント)パーサー(=パーサーはシニア・パーサー同様に白線4本、アシスタント・パーサーは3本)1名、Tweebander3名、Eenbander5名で乗務することになっているボーイング777-200。
今回は、シニア・パーサーが2名、Tweebanderが6名、Eenbanderが2名だったのです。
Tweebanderの6名は全員同世代で乗務年数も皆20年以上のベテランでした。
唯一、一回りほど若いEenbanderの2人と一緒のギャレーになった私・・・ちょっと若返った気分でした(笑)
やはり若人はサービスのテンポも速い! (Eenbanderはヨーロッパ路線での短時間でのサービスに慣れているからかしら・・・)(←Tweebanderになるとボーイング737の乗務がなくなる為、ヨーロッパ路線はほとんど乗務しなくなるのです)
一緒になってテキパキ動いて大変良い運動になりました(→2kgやせました)。
空いたグラスなどの回収で、後ろのエリアが終わってそのまま前のエリアまで手伝い、前のギャレーまで行くと
Tweebanderの3人が(←ボーイング777-200のエコノミークラスのギャレーにはCAが3名ずつアサインされます)
「あなた達、早いわねぇ!! やっぱり若いからかしら!!」
と言うので、私が
「まぁ、ありがとう! 若いだなんて嬉しいわ
」

と笑うと
「もちろん、あなたを除いてね
」

毎回違うメンバーなのに、こうやって毎回楽しく仕事ができるのは、本当にありがたいことです。
今回、アクラにお住まいの日本人客が1名、乗っていらっしゃいました。
それから、アクラからアムステルダム経由でヒューストンへ行こうとして、ヒューストンで入国を拒否され、再びアムステルダム経由で強制送還されることになった妊婦(ガーナ人)が乗っていらっしゃいました。 アメリカで出産して、子供にアメリカ国籍を与えたかったのでしょうか・・・
アクラ便は、機内販売時に、偽物のクレジットカードが使われることが全路線中で最も多い路線だそうで、ブリーフィング中にパーサーから注意がありました。
機内販売中、誰か100ドル(米ドル)札をくずせないかとパーサーに聞かれ、たまたま持っていたので両替しましたが・・・この100ドル札も偽札だったりして

また、ワインやビールも、瓶の蓋をきちんと開けたり、缶をきちんと開けてからお出しするようにしないと、どんどん"お持ち帰り用"にストックしてしまうとか・・・(^^ゞ
到着前も盗難防止の為、ギャレー内のトローリーとコンテイナーのほぼ全てをロック

(・・・したにもかかわらず、帰りの便では、結局ロックが開けられ、ウィスキーやリキュール、ワインなどが大量に盗まれていました・・・(;-_-;)→もちろん通報)
アクラに到着したのは現地時間の午後10時過ぎ。
空港が改築されて(日本や欧米の空港には及びませんが)見違えるようにきれいになっているのに驚きました。
クルーホテルも築1年の新しいホテル。 清潔な感じはとてもいいのですが・・・
バスルームにシャワーカーテンがない?! バスルームが広々として見えて、開放的ではありますが、シャワーを浴びる度にバスルームは水浸し

トイレットペーパー・ホルダーがきちんと固定されていなく、使用する度にホルダーごと落ちる
・・・諦めてトイレットペーパーは汚物入れの上に置くことに。

(携帯電話の充電によく使う→)シェービング用のコンセントが横向きについてる・・・シェービング用のコンセントは目印に人の顔を模ったマークが描かれているのですが、それが横になっていてなんだかお茶目な感じでした・・・(^_^;)
翌日は、朝食後、Tweebander仲間と、ホテルのバスでビーチに行ったのですが・・・
以前ビーチに行ったことがあると言っていたパーサー2人とEenbanderの2人が同行しなかった訳がわかりました・・・
ホテルの人は「バスで20分くらい」だと言っていたけれど実際は30分以上かかり、
ビーチレストランでは、極小ホットサンド1コが6USドル近くし、
バスの運転手と、ピックアップ時間を15時と約束してあったのに30分以上遅れ・・・
ホテルからビーチまでの車窓は楽しめました(←街の中も近代的なビルがどんどん建てられていて驚きました)が、私も次回はビーチはパスしようと思いますxxx
ビーチから戻ってから、いつものように、Callingまで2時間程仮眠を取ろうと思っていたのですが・・・
外からプールの水をポンプで汲み上げる音、車の音、定期的にホテルの真上を通過する飛行機の音が煩くて、ほとんど眠れませんでした・・・(–;)
他の同僚達も然り。
空港へ向かうバスの中で、パーサーから
「クルーホテルには適さないホテルだと思われるので、各々会社に苦情を書くように」
と話がありました。
飛行機に乗り込んでセキュリティー・チェックをしていると、パーサーから
「今日到着したクルーから、新しいクルーホテルに泊まることになったらしい」
とのアナウンスが・・・
一日違いで・・・(T_T) 別のホテルに滞在できるとは羨ましい・・・(-_-|||) でも、変更になってよかった・・・ε-(-_-;)ホッ しかし、どんなホテルに変更になったのだろう・・・
帰りの便では離陸時にコックピットに座らせていただきました。
離陸して間もなく、遠くに稲光が見え始めました・・・夜のフライトで見る雷雲はとても幻想的です。
間もなくザァーッ!と雨とも雪とも見分けがつかないようなものが降ってきて、
コックピットのライトに照らされながら、窓に当たっては星のように後ろに流れていく光景が、またとても幻想的でした。
そのうちに、コックピットの窓枠から、
チリチリッ
チリチリッ


と、線香花火のようなものが出始めたかと思ったら、
バッ
バッ


とまるで珊瑚のような稲妻が、コックピットの窓に沿って現れるように・・・
これは初めて見ました。
「勢いよく雨や雪が降っていると、よく起こる現象だよ」
と笑いながらも、心持ち口数が少なくなった操縦士達を見てちょっとドキドキしましたが(笑)
とても珍しいものを見ることができてよかったです♪
次のフライトはメキシコ便 

行きは デッドヘッド(Deadheading / Deadhead Crew=乗客として搭乗するクルー)で、帰りの便のみ乗務します。
子供達がしきりに
「新型インフルエンザは大丈夫・・・?」
と心配していますが、危険な場所へのフライトは会社がちゃんとキャンセルするはずなので、フライトがある、ということは大丈夫なはずデス (*^-^*)