フライト日記 (Delhi)

2009年11月
(DEL)
 
スタンバイに入って2日目に
「スタンバイ時間内に呼ばれなかったら翌日デリー便に乗務して下さい。」
という電話。
夜の12時まで制服でスタンバイしていましたが、結局呼ばれず翌日デリーへ。
 
機種はボーイング747-400。 
All Pax (=All Passenger) という大きな機材。
担当はUD (=アッパーデッキ=2階ビジネスクラス)です。
 
予約はオーバーブック。
・・・でしたが、結局20名近い No Show (=フライトの予約取り消し手続きをせずに当日空港に現れないお客様)があり、
お陰で随分リラックスしたフライトとなりました。
満席を予定していたので、ミールはフルに搭載してあります=沢山余るので、私達も味見をすることができます♪
インド路線のお食事は、ビジネスクラスもエコノミークラスもとっても美味しいのです♡
(ちなみに、インド路線のエコノミークラスのベジタリアン料理の方のミールトレイは、他の路線のエコノミークラスでも、Asian Vegetarian Meal という Special Meal を頼むと同じものが出ます。)
ついつい沢山食べてしまい、お腹いっぱいでデリー到着。
 
お腹いっぱいだったのに、クルードリンクで出されたクルーラウンジのおつまみのチップスがまたカレー味でとても美味しくて、ついつい沢山食べてしまい、お腹いっぱいでベッドへ。
 
翌日は、スロヴェニアからデリーに引っ越したばかりの高校時代の同級生がホテルに遊びに来てくれ、ホテルの中の南インド料理のレストランで一緒にランチしました。
シーフードカレーのセットメニューを頂きました。
これまたとっても美味しくて、ついつい沢山食べてしまい、お腹いっぱいにxxx
友人とのおしゃべりもとっても楽しくて、お腹同様心も満たされました。 
Yちゃん、ありがとう♡
 
1時間ほど仮眠を取って乗務。
満席。
 
ボーイング747-400のビジネスクラスの頭上の荷物入れは、サイズが小さいので、規定サイズよりも大きいキャリーバッグは収納できない為、
階段横のコートルームに保管するのですが、搭載重量の上限は90kg。
それ以上入れるとどうなるのか(・・・コートルームの床=1階のギャレーの天井が抜けてしまうのか???)わかりませんが、とにかく危険なはずなので90kg以上にならないように注意しないといけません。
キャリーバッグなら、一個10kgとしたら、9個までなら大丈夫。
ところがこの日は、お客様のほとんどが規定サイズよりも大きいキャリーバッグをお持ちで、しかも、キャリーバック同様の大きさのバッグを一人で2個お持ちのお客様も数人いらして、
気が付いたらコートルームには20個以上のキャリーバッグや大きな手荷物が・・・
このままではいけないと、1階のビジネスクラスのコートルームをチェックするも、こちらももう満杯。
アムステルダム到着後は、ビジネスクラスのお客様から先にお降り頂くので、エコノミークラスの頭上の荷物入れに入れてしまうと、降機する際に(エコノミークラスのお客様がお降りになってからでないと荷物を取ることができず)お待たせすることになってしまうし・・・
最善策は、階段を下りてすぐ正面にあるコートルームに入れること ひらめき
と思いつき、開けてみると、ここも既にエコノミークラスのお客様の荷物でいっぱいに・・・(;-_-;)
 
パーサーに相談して、階段前のコートルームに入れてあったエコノミークラスのお客様の荷物をエコノミークラス内の頭上の荷物入れの空いているスペースに移し、
そこにUDのお客様の荷物を入れられる限り入れる、ということに。
最初は私が自分で階段前のコートルームを空にして、2階から荷物を下ろそうと思ったのですが、
「腰を痛めるから、男性地上職員に頼んだ方がいい」
とパーサーに言われ、丁度通りかかったデリーのサービスマネージャーに説明し、
サービスマネージャーともう一人の男性職員が手伝ってくれることに。
事情を説明すると
「YES」
と、男性職員が2階に荷物を取りに行こうとしたので
(↑ 2階の荷物を下ろす前に、先に、階段前のコートルームの中の荷物をエコノミークラス内の別の荷物入れに移して、コートルームを空にしないと、階段下の通路が荷物で一杯になってしまうと説明したのに・・・)
呼び戻し、男性職員とサービスマネージャーに階段前のコートルームの荷物の取り出しをお願いして、私は2階に上がり、コートルーム内の荷物の中から(フリークエント・フライヤーのタグが付けられていない)荷物を選び、すぐに下に下ろせるよう階段近くに準備しました。
しばらくして、男性職員が荷物を取りに来たので、1個目のキャリーバッグを渡し、念の為一緒に下に降りると・・・
( ̄□ ̄;)!!がーーん!
階段前のコートルームの中は一杯のまま、そのキャリーバッグを無理やり詰め込んでいるではありませんか・・・(T_T)
(それまでの時間、彼らは一体何をしていたのだろうか・・・?)
驚いてサービスマネージャーと男性職員に
「先程もご説明した通り、下に移動しないとならない荷物は1個だけではなく、
 少なくとも5~6個は下ろさないといけないので、
 それで、先に、この階段前のコートルームを空にして下さいとお願いしたのです。」
 
オランダ人の同僚が、デリーに駐在しているオランダ人ビジネスマンとホテルで話をした際
「インド人は、口ではYESと言っても実際には実行しないので、ビジネスするのが大変だと言ってたわ」
と笑っていたのを思い出しました。
こういうことか・・・(-_-|||)
 
そうこうしているうちに、全てのお客様の搭乗済みの連絡が入り、ドアを閉めて出発しなければならない時間に・・・
サービスマネージャーが2階のコートルームを見て
「まだスペースはあるじゃないか。 20個くらい全部入るよ。」
とおっしゃるので、
コートルーム前に掲示されている"搭載重量90kg以下"という警告を指しながら
「確かにスペースはありますが、ご覧のとおり、フライトセイフティーの規定で、このコートルームには90kg以上の荷物を搭載してはいけないことになっています。  
 現在既に10個以上のキャリーバッグが入っていて、既に90kgを越えている可能性があります。
 これ以上ここに荷物を搭載するのは危険です。
 少なくともあと5~6個は、下に移動しないといけないと思います。」
サービスマネージャーは不満そうでしたが、一緒に4個下ろし、しかしもう階段前のコートルームは一杯で、これから空にして・・・
という時間はなかった為、そのビジネスクラスの荷物はエコノミークラスの頭上の荷物入れの空きがあるところに、バラバラに入れられてしまいました。
1個はどこに入れられたか確認できたのですが、残りの3個は確認できず。
残りは結局(90kgを超えていないことを祈りつつ)2階のコートルームに・・・。
パーサーに
「2階のコートルームが重量制限を越えていないか心配です。
 それに、到着後、すぐに荷物をご用意できないと、ビジネスクラスのお客様をお待たせすることになるので、
 こんなにバラバラに収納されてしまい、ものすごく心配です。
 地上職員がフライトセイフティーに無関心なことにも驚きました。」
と伝えると、
「エコノミークラスもフライトセイフティーの規定以上の手荷物の持込があり、サービスマネージャーに報告したけれど、聞き入れてもらえなかった。
 安全上問題のあることなので、これと合わせてクレームを書くつもり。」
だと言うので、私も別にクレームを書くことにしました。
 
そういえば、先日Discovery Channelでみた航空機事故が、丁度、
事故原因の一つが重量オーバー(←荷物の個数や重量の他、乗客の重量も規定をオーバーしていた為、機尾が重くなり=機首が上がって操縦不可能になってしまった)
でした。
デリーの地上職員の方々も、安全に関してきちんと真剣に考えて下さるようになるといいのですが。
 
UDに一番最後に乗っていらっしゃった女性客には、
「貴方達の会社はもう二度と利用しない!」
といきなり怒鳴られ・・・
デリーの地上職員には対応の仕方にも何か問題があるようです 悲しい
 
私達CAは機内でのサービスと保安の担当で、機内でもチームワークが何より大切だと思っていますが、
全体像としては、
世界中で、宣伝やいろいろな手配をするオフィスの方々、機内食を用意するケータリング、チェックイン担当の地上職員、等々
社員全員によるチームワークなので、こういうことがあると本当に残念に思います。
 
満席で忙しかったですが、気持ちよくサービスができ、着陸までは満足して頂けていたお客様も
到着後、案の定、荷物がエコノミークラスの荷物入れのどこにあるかわからず、長らくお待たせしてしまい、
2名のお客様はもうカンカン 激怒 だったとのこと。
折角心を込めてサービスをし、喜んで頂けていたのに・・・悲しかったです。
でも!
「二度と利用しない!」
と怒っていらした女性客は、
「素晴らしいサービスをありがとう!」
と、にこやかに降りて行かれて・・・それがせめてもの救いでした スマイル
 
食べてばかりだったデリー便、(フォトアルバムの写真も食べ物だらけです・・・(^^ゞ)
オランダに戻ったら体重が4kgも増えてました・・・がっかり
 

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