フライト日記 (Montreal)

2011年1月
(YUL)

大阪便乗務から戻ってからのフライトリーブ中は、整骨院に通って腰椎捻挫の治療に専念していました。
「乗務は立ち仕事なので、座りっぱなしの仕事より腰には負担がこないから、乗務に出ても大丈夫」
と整骨院の先生に言って頂けたので、モントリオール便、予定通り乗務しました。
(先生の指示で、乗務の間だけコルセットを使用し、またハイヒールはよくないとのことなので、機内で履くヒールの低い靴を家からずっと履いていきました。)

リポーティングは13:10。
クルーセンターへ向かう前に、丁度パナマから到着されたばかりのCさんとちょっとだけ空港駅でお茶しました。

モントリオール便、機種はMD-11。
担当はエコノミークラスの最前方エリア=最後方のギャレーからもっとも遠く、歩く量が最も多くなるワーキングエリア・・・整骨院の先生から沢山歩くように言われていたので丁度よかった♪

食事の時以外は座らずに、7時間15分の飛行時間中恐らく6時間半は立ちっ放し、歩きっ放しで、現地時間の夕方、モントリオール到着。
さすがに足が筋肉痛になりましたxxx

気温マイナス22度・・・
バナナで釘が打てる気温?

翌朝は7時からホテルでビュッフェの朝食。
珍しくクラシックFMがBGMで、父が毎朝クラシックのレコードをかけていた子供の頃を思い出して、密かに感激・・・(>_<。。。

朝食後は、完全防備で外へ・・・マイナス22度でも快晴なのでも気持ちがいい(*^-^*)自分も含めて街の人々がことごとく”エスキモーファッション”で可愛いかったです(笑)

そして前回の記憶を頼りに楽譜屋さん探し・・・結局見つからずxxx
(もう記憶はあてになりませんね・・・(^^;)途中ショッピングモールに入って温まりつつ、インフォメーションで楽譜屋さんの場所を聞いたところ、そこから徒歩20~30分とのこと。

マイナス22度の中、徒歩20~30分・・・どうしようか悩みましたが、整骨院の先生からも沢山歩けと言われているし・・・と頑張って歩きました。
鼻の穴の中が凍って痛くなったり、手足の指先がジンジンしてきたりしましたが(←もちろん手には手袋、足にはスノーブーツ)、なんとかその楽譜屋さんに辿り着きました。

(途中通りかかった変わったオブジェ ↓ )

非常に大きなお店で感動♪
Archambaultというお店です。
ピアノ連弾/デュエット譜も、2台4手や2台8手、1台6手のコーナーが3段6列、1台4手のコーナーーも3段6列あって、連弾/デュエット譜を全部見るのに1時間以上かかりましたが、見ごたえがあって楽しかったです。
腕が痺れるほど抱え込んだ楽譜をじっくり吟味して(=欲しい楽譜があり過ぎて、どの楽譜を我慢するか悩みに悩んで)8冊購入。


〆て100ドルちょっと・・・またもやアローワンスを楽譜に費やしてしまった・・・新しい服とか靴は必要でない限り買うことはないのですが、楽譜と着物(と以前は水着)は誘惑に負けてしまいがちでxxx

再び寒さと戦いながら徒歩30分、クルーホテルに戻り、Calling timeの15:40まで仮眠をとりました。
(アローワンス、使い果たしてしまったので、お昼は抜き)

帰りの便は100席以上空いていたので、とてもリラックスしてサービスできました。
夜間飛行だったので、休憩時間にはコックピットに星を見に。
機長が「真正面に火星が見える」と言うので見てみると、うしかい座の1等星アルクトゥルスでした。
「赤いから惑星だと思った(笑)」と機長。
他にも蠍座の1等星アンタレスなんかも赤く見えるけれど惑星ではありません。
惑星と間違われるほど赤く輝いていたアルクトゥルスは、北斗七星を元に簡単に見つけられます。
北斗七星のひしゃくの柄の延長線上にある最初の1等星がアルクトゥルスで、その延長線を更に伸ばすと乙女座の1等星スピカにあたります。(←”春の大曲線”と呼ばれています。)
4月半ばくらいだと午後8時くらいにこの”春の大曲線”を見ることができます。
惑星といえば、土星(明るさは0等星くらい=1等星より明るい)が、乙女座の1等星スピカのすぐそばにあるので、すぐに見つけられると思います(*^-^*)

アムステルダム到着は翌朝の7時過ぎ。
(この日は飛行時間が丁度6時間で、オランダとの時差も6時間だったので、到着時間の計算がとっても楽でした・笑)
気温はプラス6度(・・・あ、また6)
暖かく感じました(笑) モントリオールとの気温差28度です(O.O;)

赤ちゃん連れのお客様が支度を終えて降りられ、車椅子のお客様を迎える地上職員が到着。
エコノミークラス後方部担当者が客室のセキュリティーチェックをしながら前方へ。
赤ちゃん連れのお客様のお忘れ物が見つかり、私のエリアのお客様だったので、慌てて追いかけ、ゲートを出てしばらく行ったところでお客様発見。
再び飛行機に戻ると機長と副操縦士以外、皆降機してしまった様子で、私も急いで荷物(ギャレーは飛行機の最後方部なので、一番後ろまで)取りに行って、降機。
皆でクルーセンターへ行き、スーツケースをピックアップし、全員と握手して乗務終了。

・・・のはずだったのですが、そこで同僚が1人行方不明であることが発覚。
ビジネスクラスを担当していたマルルークがいないのです。 スーツケースはまだ取り残されたまま。

「直接空港駅から電車で帰ってしまったのでは?」
「でも、彼女のスーツケース、まだあったよ」

ゲートのドアにはセンサーが付いていて、誰も通過しなくなって何分か経つと、自動で閉まり、ロックがかかってしまいます。
もし、彼女がまだ飛行機に残っていたとしたら、ゲートのところで閉じ込められてしまっている可能性が・・・

「最後に降りた人、誰?」
あ、私だ・・・
「私が降りる時は、コックピットの二人しかいなかったと思う・・・」

急に具合が悪くなってトイレにいるかも・・・?
ふと心配になって言ってみると
「それなら誰かにトイレに行くと伝えてから行くでしょう」
まぁ確かに、荷物も見ておいてもらわないといけないしね・・・

パーサーがサービスデスクで彼女の携帯電話番号を教えてもらい、電話をかけてみたけれど電源が入っていないとのこと。
ついにシニアパーサーがゲートまで見に行くことに。

待つこと約30分・・・シニアパーサーが戻って来ました。
彼女、ゲートの外側で立ってたそうです。
トイレへ行っているうちに皆がいなくなり、ゲートの扉が閉まってしまったので、空港警察に電話をしたところ、助けに来てくれると言われたので、扉付近で待っていたら、たまたま通りかかった地上職員が扉を開けてくれた(地上職員とパーサーはゲートの扉の鍵を持っているのです)のだけれど、空港警察の人が来るまで待っていないと申し訳ないと、待っているところだったとのこと。
「同僚達も皆心配して待ってるわよ。」
とパーサーが伝えたけれど、やっぱり空港警察を待つことにした、とのこと。

更に待つこと約30分・・・やっとマルルークがクルーセンターに姿を現しました。
彼女の相棒だったカリーナが
「今度からトイレへ行く時はちゃんと誰かに伝えてから行くようにした方がいいわよ。
それから、今回みたいな時は携帯電話の電源を入れておくこと。何度も電話したのよ。」
と一言。

私は彼女がトイレで倒れてしまっていたりするんじゃないかと心配していたので、なんだか気が抜けてしまいましたが、ま、無事でよかったです(笑)

次のフライトは北京便です。

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