(引き続き、昨年から更新が遅れているフライト日記を・・・)
2012年8月
(NRT)
8月初めのヨハネスブルグ便から戻った当日そのまま東京へ向かい、両親を連れて再びオランダに戻り、
3日後に両親と一緒にスイスへ行ってきました。
そして、スイスから戻った翌週のフライトがこの東京便。
本当は、この乗務便で両親を連れて帰れたらよかったのですが、
コンパニオン・トラベル(=社員が同行する場合に限り利用できる、親兄弟や友人対象の社員割引チケット)の現時点の規定では、
オランダベースの者が、乗務の時に、コンパニオン・トラベルを利用して誰かを同行させたい場合には、
必ずオランダ発で、乗務の往路と復路の両方同行させなければならない、つまり
オランダ発で日本へ往復する便には誰かを同行させられるけれど、日本発での往復はできない、ということになっています。
なので、私が日本から社員割引で誰かを連れて来たいという場合には、(乗務ではなく)プライベートで日本へお迎えに行き、
一緒にオランダに戻り、再び一緒に日本へ連れ帰り、一人でオランダに戻る・・・という風に、プライベートで2往復しなければならないことになります。
どちらか片道だけでも乗務に同行させることができたら(経済的にとっても)助かるのですがxxx
(↑ 自分の子供と配偶者対象の社員割引チケットは、これとはまた別の規定になっています)
そんな訳で、両親は、まだ夏休み中のミハーリとマリアに任せて、私は東京へ・・・
機種はボーイング747-400。
担当は(いつものように)1階ビジネスクラス=Aゾーン。
日本路線のサービスを説明するGalley Briefingには、今も変わらず
和食は(前菜主菜に分けない)ワン・トレイの写真が掲載されていて
(これ↓)
本来このようにお出しするようにデザインされていることは一目瞭然なのですが・・・
和食器用に新しく作られたアンダープレートもついに搭載され、
洋食同様、前菜(小鉢のみ)と主菜(ご飯とお味噌汁)に分けてサービスすることになっていました。
新しい和食器用アンダープレートはノリタケで特別に作って頂いたもので、
その美しいアンダープレートに乗せれば、ホットミールとお味噌汁だけでも確かに見栄え良く、
(ホテルオークラの総料理長に、ご考案下さった通りにサービスできないことを心の奥でお詫びしつつ)
これなら大丈夫かな・・・と思いながら、私も今回は前菜・主菜に分けてサービスしました(*^-^*)
(↑ 成田空港到着後に撮った写真です。)
いつもと違うところが2つ・・・さぁどこでしょう?
答え↓
1つ目: 私達がオランダから乗ってきたのはボーイング747-400、でも駐機してあるのはボーイング777-200
2つ目: 後ろの方にKLM機がもう一機
(台風のせいか何かで・・・だったと思うのですが忘れましたxxx)ディレイがあって、
私達が到着した時点で3機、KLMの飛行機が成田空港に駐機していたのです。
ディレイは決して喜ばしいことではないのですが、あの青い飛行機が3機もあると、なんだか可愛くて、つい写真を撮りたくなってしまい・・・(⌒・⌒)ゞ
私達の飛行機も一緒に写せたらよかったのですが、ゲートが離れていて撮影できませんでした・・・残念
ステイ中は、いつものように、同僚達を連れて東京観光へ。
今回のルートは、
浅草(浅草寺)→渋谷(駅前交差点の写真撮影+ハチ公像←リチャード・ギア主演の映画『Hachi』の効果でハチ公像を見に行きたがる同僚が増えました)→原宿(明治神宮+竹下通り)→表参道(オリエンタルバザール)→銀座(ソニービル)
(↑ 今まで何度行ってもものすごい行列で断念していた明治神宮のパワースポット『清正井』に行って来ました♪)
(↑ 今回は3人待ちくらいでした(*^-^*))
(↑ 明治神宮で見つけた面白い絵馬・・・笑)
(ステファンさんとアンジェラさんがいつもファーストクラスにアップグレードしてもらえますように・・・笑)
(↑ 日本発の便での楽しみの一つ=和風クルーボックス)
(食べずに子供達の為に持って帰ります(*^-^*))
↓ スキポール空港内のクルーセンターで・・・
(↑ グースさんは、オランダに住む日本人の友人Mさんの旦那様です)
(↑ お互い20年以上乗務しているのに、今回初めてフライトでご一緒しました)
(↑ 一緒に東京観光したシルビア)
東京便の乗務から戻った後、両親を日本へ連れて再び東京へ・・・
8月は、オランダ→南アフリカ(乗務)→オランダ→日本(プライベート)→オランダ→スイス(プライベート)→オランダ→日本(乗務)→オランダ→日本(プライベート)・・・と飛行機乗りまくりの月でした(昨年は、ギリシャとフランスの2カ国連れて行ったので、もう1往復多かったのかな・・・)
父は1階のビジネスクラス、母は2階のビジネスクラスにお席を頂き、
(それが最後の2席で、私はジャンプシート←社員割引を利用した場合、空いているお席を頂きます=当然、空席がないと乗れません)
二人別々に座ることになってしまって心配したのですが、
二人とも、お隣にお掛けになった日本人のお客様が親しくして下さり、
楽しく過ごせたとのこと (*^-^*)
東京に着いてから、父から
お隣にお掛けだったドイツにお住まいの大学教授が、
「和食が前菜と主菜に分かれて出てくるのはおかしい」
「小鉢だけ出されても困る」
と仰るので、娘が社員だと話したら
「是非会社に伝えて改善して欲しい」
と頼まれた、と聞きました。
母のお隣りの日本人女性も
「和食でご飯が後から出てくるのはおかしい、小鉢の料理はどれも、ご飯と一緒に食べないとしょっぱ過ぎる」
と仰っていたそうです。
やはりお客様の声というのは、その場では社員の耳には入ってこないのですよね・・・
機内ではお客様同士でお話しされ、そしてお帰りになってからご家族やご友人にお伝えになる・・・
美しい和食器用アンダープレートができたから大丈夫・・・と思っていたので、私もショックでした。
元々、前菜・主菜に分けるようにはデザインされていない和食メニュー・・・アンダープレートがあればいい、ということではないのですね・・・やっぱり・・・
洋食と和食で手順が異なるのは大変だから、洋食に合わせてどちらも前菜・主菜に分けて・・・
ということなら、
和食メニューも(本来分けるべきでないものを分けて出すのではなく)前菜・主菜に分けて出しても良いお料理に変える必要があるのでは・・・
そして、前菜・主菜に分けるなら、(主菜を出す前に前菜を下げることになっているので)小鉢は適していないのでは・・・
本来なら、全てお食事が済んでから、トレイごとお下げするはずの小鉢・・・先に小鉢だけ下げてしまうと、下げた小鉢は次々重ねて片付けられてしまうので、
欠けてしまったり、割れてしまうこともあるでしょう・・・
こういうことは(使用済みのものは、お皿もグラスも同じ場所にぐちゃぐちゃに片付けてしまう)オランダ人にはわからないことです。
お客様にも、ホテルオークラにも、和食メニューを本来あるべき形でお出しできないことが本当に申し訳ないです・・・
これから日本路線に乗務する度に心苦しく思うことでしょう・・・
何か良いアイデアはないのだろうか・・・
時間を作れたら、何か考えて提案したい(・・・ですが今はビジネスクラスのメニューの日本語訳の間違いを訂正して欲しいという依頼が会社からきているので、まずはそちらから・・・訂正したところでアメリカの翻訳会社はまた「間違いを指摘する日本人乗務員は地方出身者で方言を話すに違いない」とか言ってくるかもしれません・・・正直気力が失せます・・・が、働きかけることをやめてしまったら何も変わりません・・・だから、いつものように、”できることを できるだけ”・・・ がんばりたいと思っています(*^-^*))
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