(引き続き、昨年のフライト日記を思い出しながら書いています・・・
やっと12月まできました(*^-^*))
2012年12月
(KIX)
数日前から「大雪嵐がくる!」
と警戒されていた12月7日の金曜日・・・
朝から外は大吹雪・・・風の音がもの凄い((((;゚Д゚)))))))
↑ このオレンジのマークは『コード・オレンジ』と呼ばれ、
「必要でない限り運転しないように」という意味らしい・・・(((꒪▿꒪;)))
私は車の免許を持っていないので電車通勤ですが、電車もキャンセル&遅れが随分出ている様子・・・/( ̄ロ ̄;)\
猛吹雪だし、
いつもなら家から制服で出勤するのですが、
制服だと(パンプスの足が雪に埋もれて)あまりに寒そうなので、
考えた末、制服はスーツケースに入れ、完全防寒の私服で行って、空港で着替えることに。
正面から吹き付ける雪で顔中雪まみれになりながら、
雪道をスーツケースとキャリーバッグを引き摺り(←キャスターが付いていても、深い雪の上では転がせません・・・(>_<))、
なんとか最寄のバス停に辿り着き(←家からここまでの行程が、一番辛かった・・・)、
本数が減った為にギューギュー詰めのバスでユトレヒト中央駅到着。
この凄まじいなりに(・・・私服でよかった~制服でこれは、かなり恥ずかしかったに違いない)と自分の決断に満足しながら、
駅の電光掲示板を見ると、
出発前にインターネットで調べた時には走ることになっていた空港行きインターシティーも全て、キャンセルになっていました。
・・・でも、そんなことはオランダではよくあること(苦笑)
今までの(苦い)経験から予測して、
いつもよりも2時間早く家を出ていたので、全然大丈夫デス(*^-^*)
以前、ユトレヒト⇔空港間の直行インターシティーがなかった頃の乗換駅Duivendrecht経由で空港へ。
空港行きの電車を待っていたら、この駅では未だ嘗て見たことのないドイツの列車が・・・o(@.@)o
特別に停車駅を増やしたのでしょうか・・・???
↑ 表示がドイツ語・・・ハノーバーから来たんですネ・・・
(↑ 後から気付いたのですが、この時も11:11・・・この頃から《1111》のゾロ目が続いていました)
↑ クルーセンター内の更衣室
制服に着替えてからリポーティングを済ませ、スーツケースを預けに行くと、
(雪でキャンセルになった便に乗務する予定だった同僚達でごった返していたクルーセンター内と相反して)
到着便出発便が少なくなった分、こちらはガラガラでした。
後はこれ以上雪が深くなって空港閉鎖にならないことを祈るばかり・・・
機種はボーイング777-200。
担当はエコノミークラス。
ブリーフィング前にパーサー達に挨拶に行くと、懐かしい顔が・・・
入社したての頃にアンカレッジ経由便でご一緒し、東京滞在中に観光案内をして差し上げたシニアパーサー、ローデヴァイクでした。
私を見ると、嬉しそうに走り寄って来て、
「misae~!今日は久し振りに一緒だね~!」
とハグ(*^-^*)
ブリーフィングで配られたCAML(=Crew Assignment Movement List=各CAの氏名、ドアポジション、ギャレーポジション、乗客数、飛行時間、時差等が書かれた紙)の最後に
《HAVE A JOLLY GOOD ONE》
とあって、ローデヴァイクらしいなぁ~と思いました(*^-^*)
雪の方は、予想されていたほど酷くはならず、凍結防止剤の散布があるので多少遅れるかもしれないけれど、無事出発できそうとのこと。
よかった・・・!
CAMLを見た限り、満席ではないけれど、そこそこ混んでいる感じだったのですが、
ヨーロッパ便がことごとくキャンセルになったこともあり
(↑ その日はヨーロッパのあちこちで、大雪の為、空港が閉鎖になっていた様子)
蓋を開けてみたら、
座席数: ビジネスクラス35席/エコノミークラス283席
に対して
乗客数: ビジネスクラス9名/エコノミークラス49名
(皆様オランダからのお客様で、お乗り継ぎのお客様は0名)
・・・超ガラガラのフライトとなりました。
ローデヴァイクの好意で、離陸時にコックピットに座ってよいことに♪
コックピットから窓の外を見ると、
ヨーロッパ路線のゲートの辺りはガラガラ(←早朝に飛び立った飛行機が行った先の空港閉鎖等で戻って来られずにいるのでしょう)
滑走路もガラガラ。
離陸してかなり長いこと、外は真っ白のままでした。
相当分厚い雲に覆われている様子。
↑ 分厚い雲を抜けたところ・・・飛行機の陰の周りに虹色のサークルが・・・
天候がもっと早く回復していたら(→ヨーロッパ路線が運航再開していたら)ほぼ満席だったエコノミークラス。
Fullで搭載されていたミールが200トレー以上余ってしまい、
あまりに勿体無いので、この日は特別に、ご希望のお客様には和食と洋食の両方お配りしました。
それでも100トレー近くあまってしまったので、サービスの後、私達も和食と洋食の両方頂きました(←それとも両方食べたのは私だけか??)
↑ 和食はホテルオークラアムステルダムのお料理 ↑このドレッシングが激美味!
ビジネスクラスのお食事も当然たっぷり余ってしまっていたので、滅多に余っていない和食を・・・ダイエット中なのに・・・でも美味しかった(*^-^*)
↑ 蓋を外したら、ご飯が立ってました・・・(^^;
(ケータリングのミス)
↑ パーサー二人が機内販売をしているところ・・・ガラガラです
休憩中、コックピットに星を観に行きました。
オーロラが観えないかと期待したのですが、大阪便は東京便よりも南の方を飛ぶのでなかなか観られないとのこと・・・残念(>_<)
でも!!
夜明け間近の東の空に、水星・金星・土星が並んでいるのを観ることができました(˘ᵕ ˘人)ஐ:*
(↑ iPhoneで撮った写真では金星しか見えませんね・・・残念!)
12月3日に2737年ぶりに見かけ上直列したという3惑星です☆
(↑ これは合成写真らしいですが、こんな感じ)
関空到着後、クルーバスでクルーホテルへ。
クルーホテルでは、チェックイン後、日本人CAのYさんとランチ。
Yさん、お疲れのところ、ありがとうございました、とっても楽しかったです!(*⌒―⌒*)
ランチの後、福島の被災地に支援物資を送り、2時間仮眠を取ってから頼まれ物の買出しに♪
大阪で自分用に必ず買うのは『呼吸チョコ』です♡
↓
東京では売っていないのデス(>_<)
全種類買いたいのをグッと我慢して、特に好きなオリジナルときな粉味を買いました♡
夕食はオランダ人の同僚達を連れて、いつものUSHINABEへ。
友人のTさんとNOTAMのOさんがわざわざ会いに来て下さいました(嬉)・・・いつもありがとうございます。+゚(*´∀`*)。+゚
夕食の時、私はTさん、Oさん、それから副操縦士のルーカス、セカンドオフィサーのフィンセントと同じテーブルだったのですが、
ルーカスが会話の合間にしきりにデートに誘ってくる・・・(〃∇〃)
コックピットに星を観に行った時も
「もっと早く君と出会いたかった・・・!」
とか言われてこっそり赤面だったのですが、
この方、マリアと同い年(=13歳)の娘さんがいらっしゃるって・・・
結婚してるのに堂々と誘ってくる、ということもまぁよくあると言えばあるのですが・・・(^^;
他の同僚達まで
「あたなとルーカス、すごくお似合いだと思うんだけど、どう?」
としきりに勧めてくるので、
「ルーカスはとってもいい人だと思うけど、私は既婚者はちょっと・・・」
と伝えると
「あら、ルーカスはもう10年以上前に離婚して、以来ずっと独身ですってよ(*^-゚)⌒☆」
とな。
ん~・・・本当は日本人で(あるいは日本語が多少話せて)、一緒にピアノ(あるいは他の楽器でも)が弾けて、一緒にカラオケでハモれて、一緒にフラメンコand/orサルサが踊れる人がよかったのだけど・・・
しかもルーカスはベルギー人(母国語はフランス語)でブリュッセル住まい・・・
どうする??
帰りの便では休憩時間になるとギャレーに会いに来てくれたルーカス。
混んでいたのでサービス中は全然お相手できず申し訳なかったのですが。
しかし、その後、心動かされる出来事が・・・
(注: お食事中の方は、お食事が済んでからお読み下さい♪)
ミールサービスと機内販売が終わり、CAの半数が休憩に入った頃、
日本人CAのMさんとギャレーでおしゃべりしながらトレイドリンクの準備をしていたところに、
フランス人女性客がふらりと入って来て
(↑ 関空経由でニューカレドニアに行かれたフランス人団体客の一人)
コーラを少し飲んだところで突然床に突っ伏して、激しくもどし始めました・・・∑( ̄ロ ̄|||)
Mさんがギャレー横のお化粧室にお連れしようと試みるものの、
お客様は突っ伏したまま動けない様子で吐き続け、暫くしてようやくお化粧室へ。
(注: これで終わったわけではありません・・・)
それからMさんと二人でギャレーの清掃・・・最初、コーヒーの粉を撒いて汚物を拭き取る(←コーヒーの粉が水分を吸収+消臭効果もある)という旧式の方法でお掃除していたのですが、あまりに大量だった為、臭いもキツく・・・
その時ふと、関空出発前のブリーフィングの時に、パーサーの指示でMさんと組んで最近搭載されるようになったばかりの汚物清掃キットをチェックして、
「へぇ~こんなものが搭載されるようになったんですねぇ~!」
と感心したことを思い出し、早速利用しました。
マスクもちゃんと入っていて、これは便利(*^-^*)
ギャレーがきれいになって、手袋やマスクを処分したところに、先程のお客様がお化粧室から戻っていらして・・・
再び激しく嘔吐・・・
嘔吐を繰り返しながら再びお化粧室へ・・・
今度はギャレーだけでなくギャレーとお化粧室の間の通路(=絨毯)も嘔吐物でいっぱいとなり・・・
お掃除はいいとして、
そのお客様が心配になりました・・・嘔吐が本当に半端じゃなかったので・・・これはただの乗り物酔いではないな、と・・・
そして、万が一感染症だったら、他のお客様も(私達クルーも)全員感染してしまうかもしれない・・・と/( ̄ロ ̄;)\
お化粧室から戻ったそのフランス人女性客、熱が出てきたのか体を震わせているので、ギャレー横のジャンプシートに座わらせ、毛布を数枚掛けて、
話を聞こうとするも、英語は(言われていることは解るようでしたが)片言しか話せない様子・・・
「お医者様に診て頂く必要はありますか?」
と尋ねると、辛そうに頷いて・・・
パーサーとも相談し、医師の呼び出しのアナウンスを入れることに。
できればフランス語が解る医師の方がいいでしょうから、フランス語でもアナウンスを!と思ったものの、
(フランス語が話せるローデヴァイクは休憩中で)
休憩に入っていないCAの中には(片言ではなくきちんと)フランス語を話せる人はおらず・・・
(高校の第2外国語で、もっと真面目にフランス語を勉強しておけばよかったと激しく後悔)
・・・そこで思い当たったのが、フランス語が母国語のルーカス!
急いでコックピットに連絡してルーカスに来てもらい、Mさんの日本語と英語のアナウンスに続いてフランス語で医師の呼び出しをしてもらいました。
そう、この時の彼のフランス語にやられました(笑)
(普段聞いてもなんとも思わないフランス語、なのに困ってる時に助けられるというシチュエーションがね)
それでとりあえず、デートのお誘いは受けることにしました(*^-^*)
でも結局、年末年始私は日本、ルーカスは1月中休暇、2月もルーカスの都合の付く日は私は一時帰国中で、
まだデートしてないんですが(笑)
果たして実現するんでしょうか・・・(^^;
話を戻して。
この日は偶然にも何人もお医者様が乗ってらして、フランス人医師も含め6名ものお医者様が乗り出て下さいました。
お医者様の診断によると、単に疲れから来ているのだろう、とのことでしたが、私はなんだか安心しきれずにいました。
それから間もなく、別のフランス人女性客がギャレーで嘔吐・・・
全く同じ症状・・・お二人ともニューカレドニアからのお乗り継ぎ・・・やっぱり(ニューカレドニアからの)感染症か?? ((((;゚Д゚)))))))
念の為、先程診て頂いたフランス人医師に伝えると、
「機内食による集団食中毒かもしれない!」
と騒がれてちょっと困りました(汗)が、機内食は、私も他の同僚達も余ったものを頂いてますし、日本人のお客様の中には病人は出ていなかったので、
その心配はないだろうと・・・
幸い病人はこの2名だけで、無事アムステルダム到着。
お2人とも機内では大変でしたが、自分で歩いて降機できるまで回復されて、
ホッとしましたε= (*^o^*)
↑ ルーカスではありません(笑)
もうすぐ定年退職してしまうシニアパーサーのローデヴァイクと(*^-^*)
機内で機上では感染の病原菌達がいても逃れないのが怖いですね
翡翠も先日帰宅するまではなんとも無かったのですが、夕食を済ませてから一休みしていたら乗客の女性と同じで全て出してしまって止めようが無かったです
幸いそれ以上悪くはならなかったのが幸いでした(そちらも大事にならずによかったですね)
今年は日本でも雪の日(特に西日本)では多いように思いますね
積もる日もあるのでテンヤワンヤですよ(特に2輪車は・・・・)
そんな日は車には出来るだけ乗らないようにしていますよ(自分だけではなく相手が飛んできますからね・・・)
さてさて、いつになったら”ルーカスさんとのデート”が出来るのでしょうかね?
翡翠さん、コメントありがとうございました!
お返事が遅くなってごめんなさい・・・!!
機内で「感染症だったらどうしよう・・・」という不安に駆られたのは初めてでしたが、
確かに常にそういう危険はありますよね、勉強になりました。
ルーカスさんとのデートですが、全然スケジュールが合わなくて、未だに実現しておりません(笑)
とりあえず、5月いっぱいはスケジュールが合わないことがわかっているので、
実現するとしたら、早くて6月・・・果たして、(デートに誘われてから半年経ってしまいますが)本当に実現するのでしょうか(笑)