フライト日記 (Los Angeles)

(春から夏にかけてテレビの取材やコンサート、日本での行事etcで、
乗務の合間にブログを書く時間を作れず、半年近く遅れてしまったフライと日記でしたが、
ようやく1ヶ月遅れにまで追い付きました・・・あともう一息!)

2013年10月
(LAX)

シンガポール便の後は、フライトリーブ+夏の休暇で、ほぼ丸一ヶ月お休みでした。
10日間ほど一時帰国し、何年振りかわからないくらい久し振りに日本で誕生日を迎えました。

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そして休暇明けのフライトは、同じく何年振りかわからないくらい久し振りのロサンジェルス便でした。

機種は久し振りのB747-all pax・・・乗客数=ビジネスクラス42名+エコノミークラス373名=合計415名
担当はB-zone (=エコノミーコンフォート)。
満席。

・・・にもかかわらず、8人の同僚達が1人ずつコンパニオンを連れていて
(←コンパニオン・トラベル=1回のフライトにつき2人まで/1年間に合計4人まで、社員割引を利用して、空席がある場合に限り、乗務に親兄弟姉妹友人を同行させることができるシステム)
既に満席でしたので、機内の全てのジャンプシート(=CAが離着陸時に着席する席)を利用しても全員乗せるのは難しかったのですが、
幸いNo Show (=キャンセルの連絡をしないまま当日現れない乗客)があり、
8人全員乗れて(←3名はジャンプシートでしたが)、私もホッとしました ε= (*^o^*)

私のギャレーの相棒ヘドヴィフ(←私と同世代の女性)も、コンパニオンで女友達(←名前を忘れてしまった・・・のでMとします)を連れていて、
丁度私のジャンプシート前のシート(=エコノミークラスですが、非常ドア前なので足元のスペースも広い席)にお掛けだったので、握手をして(=オランダ式挨拶/親しい相手の場合は頬に3回キス)
「満席で全員乗れるかどうかわからないと聞いていたので、皆さん乗れて、ホッとしました・・・本当によかったですね~しかもジャンプシートではなく普通のお席で。+゚(*´∀`*)。+゚」
(↑ ジャンプシートは長時間座るようには作られていないので、長く座っていると腰に悪いし、テーブルもテレビスクリーンもありませんから・・・)
と話しかけたら、思い切りがっかりした表情で
「あ~あ、ビジネスクラスに座りたかったわ~、も~本当に残念・・・ε-(-д-;)」
・・・ちょっと唖然としました (⌒▽⌒;
(↑ ここは、空席があったことを喜び、幸運に感謝する場面のはずだったので)

エコノミーコンフォートのエリアにはフリークエント・フライヤーのお客様が多く、
お名前を呼んでサービスさせて頂く為に、パーサーからパッセンジャー・リストを頂くのですが、
リストを見てびっくり∑( ̄ロ ̄|||)
フリークエント・フライヤーが28名!! (←他の路線では多くても10名くらい?)
・・・あ、でもデリー便で20名くらいいたことがあったかしら?
・・・それにしても28名は過去最高のはず。
担当乗客数42名の半数以上がフリークエント・フライヤー・・・気合を入れて、いつも以上に丁寧なサービスをしないとね(*⌒―⌒*)

リストで確認しながらフリークエント・フライヤーのお客様お一人お一人お名前を呼んでサービスしていると、どうしても時間がかかってしまい、
いつもなら自分のエリアのサービスが終わった後は他のエコノミークラスのエリアを手伝い、同時に、ギャレーをシェアしているAゾーン(=1階のビジネスクラス)のフォローをするのですが、
今回は、(同じく満席の)ビジネスクラスのフォローを優先しました。

10月11月は、オランダ発の便でFrom Holland Festival というのを開催しています。
オランダの料理やデザートをお出ししたり、機内販売でオランダを意識した商品(生花etc)を販売したりしていて、
乗務している方も、なんだかワクワクします(笑)

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(↑ ビジネスクラスでWelcome Drinkと一緒にサービスするオランダのおつまみ)
(私は、左のチーズ&ジンジャーが好き♡)

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(↑ ビジネスクラスのドリンクサービストローリーに飾る生花)

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(↑ エコノミークラスのドリンクサービス時にお配りする絵葉書)

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(↑ 紙ナプキンもオランダ柄)         (↑ 紙コップもオランダ柄)

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(↑ プラスチックカップもオランダカラーのオレンジとKLMカラーのブルー)

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(↑ From Holland Festival中のみ機内販売で扱っている商品)
(左の卵型の物体は、卵をゆでる時に一緒にゆでると、湯で上がりをメロディーで知らせてくれる『ゆで卵用温度センサー』←100ユーロ以上のお買い物をされると、もれなく1個付いてくるそうです♪)

From Holland Festivalの詳細はこちら ↓
http://www.klm.com/travel/nl_en/about/news_press/travel_news/holland_food_wine.htm#
http://nieuws.klm.com/klm-serveert-maaltijden-van-eigen-bodem-en-zee-tijdens-a-from-holland-a-festival-en/
(どちらも英語のサイト)

クルーホテルのロビー↓
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(↑ ロビーの奥にスターバックスがありました)

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(↑ 余裕で5人寝られそうな巨大ベッド)

このクルーホテルには、なんと、NHKワールドの他にもう1局、NHKや他の日本のテレビ局の番組を放送しているチャンネルが入っていました(◎-◎;)!!
日本のテレビ局が2局も入っているクルーホテルは初めて。

結局NHKワールドでニュースを見ていたのですが、途中で『花は咲く』の英語バージョンが流れてきて感動しました(´;д;`)

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(↑ 日本語バージョン同様、ガーベラの花を持って歌っていました)

でも、やっぱり私は日本語のオリジナルバージョンが好き.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))

今回のロサンジェルス便は、3泊5日と、長いスケジュールだったので、
同僚達は(コンパニオンを連れている人達も、そうでない人達も)、車(オープンカー)を借りてラスベガスへ・・・
私も誘われたのですが・・・なんだかラスベガスにはあまり行く気になれず・・・
“気”が乗らない時はやめておくのが一番、
ホテルに残ることにしました。

クルードリンクに出掛ける前に、
クルーホテルのフロントで、ホテル内にピアノがあるか聞いてみました。
「ありません」
残念・・・!
では、ホテルの近くにピアノを弾くことができる音楽教室かピアノ屋さんはありませんか?と聞いてみました。
アジア系の男性職員だったのですが、無表情のままインターネットで調べて、
「ありません」
残念・・・!
「でも少し離れたところに楽器屋さんがあります。ピアノがあるかどうかはわかりませんが。」
ホテルからの行き方を聞くと、
住所と電話番号を紙に書いてくれました。

時間がなかったので、そのままクルードリンクへ。

・・・といっても、ロサンジェルスに残っているのはパーサーのジャクリーンと私だけなので、
二人で飲んで食べて帰ってきました(笑)

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(↑ 3種類のサングリアを試飲できるSANGRIA SAMPLER…真ん中のWHITE PEACHサングリアが美味しかったです♪)

ホテルの部屋の窓の外はショッピングセンターの駐車場なので眺めていても全然面白くないのですが、
ふと見下ろしてみたら、卓球をしている人達が・・・!
ピアノがないなら、楽譜の代わりに、次はMy卓球ラケットでも持ってこようかしら・・・(笑)

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朝食後、
買い物にも興味がない(=お向かいのショッピングモールにも用はない)し、ピアノもなくて暇だったので
ホテルの中庭に出てみました。

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(↑ 次回は何か本~私の場合、大抵楽譜ですが~を持って来て、ここで読書してもいいな♡と思いました)

お昼過ぎ頃、ロビーに降りると、丁度、私達の翌日の便で到着したクルーがチェックインしていました。
挨拶に行くと、今から10年以上前・・・有珠山が噴火した年だから今から13年前に、
札幌便に一緒に乗務したミランダの旦那さんのヤン=ヴィレムが機長として到着していました(当時は副操縦士)。
それは、
いつもなら札幌で乗務員が交代するところ、
(アムステルダムを出発する前日か当日に)有珠山が噴火した為、
急遽、札幌到着後お客様だけ降ろし、私達はそのまま名古屋へ向かい、名古屋に3日間滞在することになったという特別なフライトで、
「丁度桜の季節だし、名古屋からなら近いから…!」
と思い立ち、
同僚達を連れて1泊2日で京都(貴船+鞍馬山)へ行った、楽しい思い出のフライトだったので、
(最近更年期障害で物忘れの激しい私でも)よく覚えているのです(^_−)−☆

「これからレンタカーしてビーチへ行くから一緒に行かないか」
とヤン=ヴィレムに誘われ、
買い物にも興味がない(=お向かいのショッピングモールにも用はない)し、ピアノもなくて暇だったので
ご一緒させて頂くことに。

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(↑ 借りたのは、やっぱりオープンカー)
(みんな写真を撮りまくって大騒ぎでしたが…私はあまり興味ありません…元夫が持っていてオランダやギリシャで何度も乗ったことがあるからかな…(^^;)

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(↑ Hermosa Beachというビーチに来ました)

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(↑ 夕食は、Best Margaritaが飲めると有名なレストランPalmillaにて)

翌日は、ヤン=ヴィレム達も車で遠出してしまうそうなので、
(多少遠くても、ピアノが弾けるかもしれないし、ちょっとその楽器屋さんへ行ってみよう・・・!と)
クルーホテルに戻ってから、フロントで、
前の日にアジア系の男性スタッフに書いてもらった楽器屋さんの住所を見せ、行き方を確認してみました。
前の日のスタッフとは相異なって、
その日のメキシコ系の男性スタッフは、こちらがお願いしなくても、ホテルからの経路をプリントアウトして下さり、ピアノの有無まで電話で確認して下さいました(感謝)

そして、翌日の予約をする為に、電話を代わって頂いて、お店の方と直接お話しして驚いたのは、
そのお店が、楽器屋さんなんかではなく音楽教室で、ピアノのあるお部屋のレンタルも全く問題なかったこと・・・

昨日のアジア系男性スタッフの対応は一体何だったのか・・・単にネット検索能力が低いのか、仕事をやる気がないのか、私が日本人だからなのか、接客業に向かない人なのか、なんだかよくわかりませんが・・・(^^;

更にビックリ仰天したのは、
そのメキシコ系男性スタッフが仰るには
なんと、ホテルにもちゃんとピアノがあるという・・・∑( ̄ロ ̄|||)

翌日ホテル内でもピアノの練習ができるよう、全てアレンジして下さいました(感謝)

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(↑ 以前はロビーに置かれていたグランド・ピアノ)

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(↑ 調律もされておらず、ところどころ音の出ない鍵盤もありましたが、ピアノの練習ができて大満足…(@^-^@))

翌日は、朝食後2時間半、このピアノを弾かせて頂きました。
「素晴らしかったわ!ありがとう! 一日中、昼でも夜でも、いつでも好きな時に弾いていいからネ!」
知らぬ間に後ろに立っていたホテルのマネージャーにそう仰って頂けたので、
(ホテル内にピアノがあることを知る前に予約をしてしまった)音楽教室から戻った後も、数時間弾かせて頂きました♪

音楽教室は、オーナーが偶然にも日本人の方で、帰りはクルーホテルまで車で送って下さいました。
日本の出版社の楽譜があったり、日本語が通じたりしたのが、なんだか不思議なひと時でした(笑)
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翌日はCalling(=クルーバスがクルーホテルを出発する1時間前のWakeUp call)が11:05だったので、
Callingの前に制服に着替えてから朝食を取り、Callingを受けてから30分ほどピアノの練習をしました。
また知らぬ間に人が集まっていることに気付いて、
2台ピアノの練習ばかりでは聴いていてもつまらないだろうと思って何曲かソロ曲を弾いたのですが、
ビデオを撮られてしまったりして、
(あぁもっと普段からソロ曲の練習もしておくべきだった・・・(><))
と反省・・・
なんだかフライト先でソロ曲を弾く度に反省してる気がする・・・(^^;

帰りの便はエコノミークラスに空席があったので、コンパニオンも全員普通の座席に座れたのですが・・・
私の相棒ヘドヴィフのコンパニオンの女友達Mは、
(空席があったことを喜ぶべきところを←空席が全くなければ乗れないこともある=帰れないこともある)ビジネスクラスに座りたかったと今日も文句を言っているのだろうか・・・ (,,-_-)

自分の担当エリアのサービスが終わり、相棒の担当エリア(=満席のビジネスクラス)を手伝っていると、
例の女友達Mが
「今日は私の誕生日なの~!ヽ(*´∀`)ノ キャッホー!!  」
と(実際に大はしゃぎしながら)突然ギャレーに登場・・・(((꒪▿꒪;)))
まだサービスが終わっていないヘドヴィフに
「誕生日だからシャンパンちょーだい!!」
(あれ・・・? オランダでは、誕生日の本人がケーキや飲み物をふるまうはずなのに・・・?)
サービスの途中でヘドヴィフと私が慌しく動き回っているビジネスクラスのギャレーにドーンと陣取り、
ビジネスクラスのシャンパンとビジネスクラスのデザートのケーキを食べながらご満悦そうなM・・・迷惑過ぎる・・・(((꒪▿꒪;)))
何か言ったところで、常識が通じる人ではないことはわかっているので、
とりあえず、何歳になったのか聞いてみたら、私と同い年でした・・・∑( ̄ロ ̄|||)
(でも確か娘は30歳近かったような・・・中学高校生でもう母親になっていたってこと・・・?)
ヘドヴィフはとっても穏やかで常識的なのに・・・

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(↑ ヘドヴィフが、とっても美味しい生姜茶の素をくれました♡)

到着前にビジネスクラスでお配りするデルフト焼きのミニチュア・ハウス『ブルー・ハウス』
(↑ ロイヤルクラス=ファーストクラスがあった頃は、ロイヤルクラスの搭乗記念としてご用意していた『ブルー・ハウス』、
現在はビジネスクラスでお配りしています。)

アムステルダムを出発した翌日10月7日に、創立94周年を記念して94番が出たばかり。
行きの便にはまだ搭載されていなかった94番、帰りの便には必ずあるはず!と楽しみにしていました♪

毎年10月7日の誕生日(=創立記念日)に新しい番号が追加される『ブルー・ハウス』は、
世界中にコレクターがいる人気アイテムで、全てオランダに実在する歴史的な建築がモデルとなっています。

昨年出た93番のモデルは、ライデンにあるシーボルトハウス(=19世紀初め、日本に滞在していたシーボルトが所有していた建物で、シーボルトが収集した日本コレクションを所蔵した、ヨーロッパでも有数の日本博物館)。
今年の『ブルー・ハウス』94番のモデルは、オランダ北部のテッセル島にある建物だそうです。

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(↑ 『ブルー・ハウス』94番)

ロサンジェルス~アムステルダム便は夜間フライト。
休憩時間にいつものようにコックピットに星を見に行くと・・・
未だかつて見たことのないような、最高に大きく最高に美しい見事なオーロラが、コックピットの正面から左側(=北側)にかけて、大きく揺らめいていました・・・(˘ᵕ ˘人)ஐ:*

北極圏近辺を飛行する路線では、冬の夜間飛行でオーロラが見られることが多く、
コックピットの同僚達も頻繁に見ると言っていましたが、
こんなに大きく、はっきりしたオーロラを見たのは初めてだと、彼らも感動していました。

写真は当然普通のカメラでは撮れず・・・
似たような画像を検索してみましたが、当然コックピットから撮影したオーロラの写真など見つからず・・・

headerオーロラ
(↑ これが一番近い画像だと思う・・・)
(真正面と真横に見えていたということは、こういう感じのオーロラの中をつっきって飛行していた感じだったのかしら・・・)

オーロラが、
”遥か向こう”とかではなく、まさに”目線の高さ”で、”真正面から真横”に、大きく揺らめく光景・・・
あぁ~本当に皆にも見せてあげたかった!!

フライト日記 (Los Angeles)」への2件のフィードバック

  1. フリークエント・フライヤーとは、何回くらい乗るとなるのですか?自分でも知らないうちにフリークエント・フライヤーになっているものなんでしょうか?それとも、航空会社から「フリークエント・フライヤーになりました」みたいなお知らせが来るのですか?

    • ブロンディーさん、コメントありがとうございます。

      こちら→http://www.klm.com/travel/jp_ja/flying_blue/index.htm
      に詳しく載っているようですが、
      いつでも会員になれますヨ。
      会員になると、乗る度&機内販売で買い物をする度にマイレージが貯まる他、
      いろいろな特典があるようですね・・・.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))

      (当たり前ですが)社員は会員になれないのが残念です(笑)

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