フライト日記 (Osaka)

2007年10月
(KIX)
大阪便♪ 例え1泊しかできなくとも、日本路線に乗務できるのは本当に嬉しい・・・(>_<。。。!!
大阪で会う予定の友人達へのささやかなお土産をスーツケースにつめて、はりきって早めに空港へ・・・飛行機
うっかりリポーティングの2時間も前にクルーセンターに到着してしまいましたxxx
早過ぎるとリポーティングできません・・・(^^ゞ
仕方が無いので、の~んびりスーツケースを預け、の~んびりアローワンスを引き出し、の~んびりメールボックスをチェックし、の~んびり夫に頼まれていた免税品(=タバコ)を買い、
リポーティング再トライ。
コンピューターのスクリーンに現れたのは
You’re too early to report....
(↑実際に赤い文字で)
・・・まだリポーティングできない~(^^ゞ
の~んびりコーヒーを飲もうと2階のコーヒー・コーナーへ。
ここで働いているのは、諸事情により乗務を休んでいる同僚達。 多くの場合、妊婦さんです。
ワシントン便の時にコーヒーをご馳走してくれた同僚が、またコーヒーをご馳走してくれました!コーヒー
コーヒーを飲みながらコンピューター・コーナーでスケジュールをチェック。
東京でコンサートがある12月8日にお休み(冬の休暇)をいただけているのを再確認。 夫も乗務が入らなければ、確実にコンサートに出席できます♪
基本的には、スケジュールが出るのは2週間毎なのですが、リクエストしたフライトがある場合は、出発日の6週間前にリクエスト処理される為、もっと早く大体の予定がわかることがあります。
夫のリクエストフライトを確認してみると、フライトリーブ明けが12月8日になりそうな便(=12月8日フライトが入る)を11月にリクエストしていることが判明・・・( ̄_ ̄|||)
慌てて夫に電話を入れると、「あ~うっかりしてた。 コンサートの日が休みになる便に変えておいて。」とのことだったので、もっとフライトリーブの長い便に変更しました。
彼もリクエストが通るといいのですが・・・
リポーティングも3度目のトライでやっとできて、パーサーに挨拶へ。
機長も挨拶に来ていて、シニア・パーサー、ジュニア・パーサーと一緒に私もコーヒーをご馳走になってしまいましたコーヒー
機長のハリーさんは、見るからに穏やかで”仏様”のような感じの方。
わざわざ挨拶に来たばかりでなく、皆にコーヒーをご馳走してくれた機長は初めてで、感動しました。
「もしかしてあなた、パーティーでWibiとピアノ弾いた人?」
と、シニア・パーサーのミイケ。 彼女も9月17日の会社のパーティーに出席していたのだそう。
「Cabin Ready(=社内誌)にも載ってたよね?? 読んだヨ!」
と、ジュニア・パーサーのケース。
パーティーや社内誌の取材のお陰で、今までに増してオランダ人同僚達と打ち解け易くなりました(感謝)!
パーサーの二人も非常に陽気でしたが、他のメンバーもものすごくハイ・テンションで、ブリーフィング中に笑い過ぎてお腹が筋肉痛になりました・・・乗務前に笑い疲れたのは初めて(笑)
ブリーフィングの最後に見ることになっているキャビン・ジャーナル(=乗務員用社内ニュース・ビデオ)の今月の特集は、資源ゴミ。
機内で出る資源ゴミを分別しよう!・・・というのはもう随分前から行われているのですが、今月は特別強化月らしい スマイル
古新聞→ウェイスト・トローリー(=ゴミ箱)に捨てずに、到着後、座席の上に集めておく
空き缶→捨てずに、ドリンク・サービス・トローリーミール・サービス・トローリーに入れておく
空き瓶→捨てずに、ドリンク・サービス・トローリーミール・サービス・トローリーに入れておく
・・・そうしておくと、ケータリングの方できちんと資源ゴミとして処理してくれるのだそうデス。
他にも、
プラスチックカップなどは、呑み残しを流しに捨ててから、捨てる←(水分が多い程、ゴミを燃やす際に燃料を使うことになる為)
クルー・トローリー(=クルー用の食事が入っているトローリー)にあるものは、なるべく残さない←(到着後に全部捨ててしまう為)
・・・クルー・トローリー食べ物が残っていることは結構多いので、最後にどっさり持って降りて、(フライト先が発展途上国の時は)現地の子供達や、(オランダにも多い)浮浪者にあげている同僚もいます。
今回のフライトは、そんなことを念頭に置きながら乗務しました。
機種はボーイング777。 ビジネスクラスを日本人の先輩Oさんと一緒に担当しました。
Oさんは、私の1期上の先輩です。 彼女の期までは、日本ベースの日本人乗務員も、終身雇用を選べたのでした。
ほぼ満席のビジネスクラスでしたが、やはり日本人二人で担当すると仕事が早い!
行きの便では、数年前に大阪からオランダの小学校の安全対策の調査にいらして(私が通訳のお手伝いをさせていただ)いた大学教授(←現在は事件のあった小学校の校長先生をなさっていらっしゃるとのこと)とそのアシスタントの方が乗っていらして、嬉しい再会をしました。
大阪到着後は、まず、その日誕生日誕生日だった妹に電話。
離れて暮らしていると、会って「おめでとう」が言えないのが残念・・・ケータイ
ホテルに到着すると、友人の一人が玄関前で待っていてくれて、お部屋で少しだけお茶(→お部屋にあった梅昆布茶をいただきました♡)。
私の大好物の『呼吸チョコ』のお土産に感激!(>_<。。。
仮眠を取った後、夕方から買出しに。
オランダ在住の友人達から頼まれた品々と、子供達へのお土産を買いました。
その後は、先月帰国され現在京都にお住まいの(3年前にアムステルダム日本語補習授業校で一緒に保護者会役員をやった)Tさんがホテルまで来て下さって、ホテルのカフェでお茶をしました。
いただいたのは『モンブラン・ケーキセット』
やっぱりニッポンのケーキは、甘さ控えめでとっても美味しい!!&見た目も美しい!!ですねぇ・・・
『モンブラン』が大好きな母のことと、オランダでケーキ職人として頑張っている元後輩のことを想いながら、いただきました。
Tさんがお帰りになって、今度は今年4月に梅田LOFTでKLMとオランダのイベントを企画されたOさんがホテルにお越しになり、一緒にクルードリンクへ。
ホテル最上階のバーには、機長の呼びかけで、オランダ人同僚が勢ぞろいしていました。
夕食は、全員で牛鍋に。 オランダ人同僚からも大好評でした。
途中、奈良在住の友人Iさんが加わり、夕食後は、「まだ一度も行ったことがない」というジュニア・パーサーのケースの希望で、皆でカラオケに。
フライト前からハイ・テンションだった今回のクルー、カラオケ・ボックスでも大騒ぎでした(笑)
喜んでもらえて私も嬉しかったです・・・(✿ฺ^-^✿ฺ)
Iさんは相当ビックリされたかと思いますが・・・(^-^;
カラオケ・ボックスを出ると、外が明るい?! 時計を見たらCalling Time(=午前7時55分)!?
大慌てでホテルに戻ると到着したばかりのクルーがロビーに・・・こっそりエレベーターホールへ向ったつもりが到着クルーのパーサーに見つかり、ひどくお咎めを受け(滝汗)
・・・という夢を見て、朝5時くらいに目が覚めてしまいましたxxx
夢でよかった・・・ε=(-_-;)ホッ
目覚ましをかけていた午前7時までもう一眠りしてから出発準備。
Callingの電話を切った後、テレビが自動的について
「お目覚めのお時間です」
というメッセージと外気温や湿度が、ホテルの外の景色の中継画面上にあらわれました。
素晴らしい!!
チェックアウトをしてから朝食をいただきました。
ホテルのビュッフェもまた大変素晴らしく、オランダ人同僚達もいたく感動していました。
「単なるオムレツでさえ、丁寧に、完璧に、作ってある!(喜)」
のだそうです。
私はもちろん和食ビュッフェ。 ご飯もお味噌汁もとても美味しかったです。
(でも、関西には、やっぱり納豆はないのですネ・・・)
Pick Up Time(=クルーバスがホテルを出る時間)の5分前に私は外に出たのですが、オランダ人同僚達がなかなか来ません。
朝食が美味しいせいで、Pick Up Timeになってもクルーが集まらない・・・というのは初体験です(笑)
帰りの便もほぼ満席でしたが、相棒は日本人。 その上、エコノミークラスが満席ではなかったので、エコノミークラスから一人(←丁度ニューヨーク便での私のように)助っ人が来てくれて、ギャレー・ワークを担当してくれたので、スムーズにサービスできました。
アムステルダム到着後、例の如く、『お別れのアナウンス』だけさせていただいたのですが
(↑たま~に、他の路線に日本人の団体客がお乗りになると、急遽、日本語のアナウンスを頼まれることがあるので、日本路線に乗務した時に、時々これだけやらせていただくのデス)
日本語のアナウンスに続けて入れるオランダ語のアナウンスの途中、アンチョコ(←日本人乗務員として乗務していない私は、アナウンス・ブックを持っていないので、『お別れのアナウンス』部分だけ別紙に書き写して持ち歩いているのデス)の字が見えず、少しとちってしまいました。
・・・老眼??
今年になってから、近くの文字が見づらくなった気がしていたのですが、このアナウンスのメモの字が読めなかったのは初めて。
もともと目が良い(←両目ともずっと1.2~1.5でした)と老眼になるのが早い・・・とは聞いていましたが・・・ショック( ̄_ ̄|||)
老眼鏡を買わなければ・・・(T_T)
次のフライトはドバイ便です。
が、その前に、子供達の学校の秋休み中、一週間ほど子供達と一緒に帰国予定です♪
秋休みの一時帰国では、毎年、妹と(私の)合同の誕生日会をします=また美味しいニッポンのケーキが食べられます・・・! 誕生日

愛の挨拶

 
BGMを変えてみました♪
 
先日のパーティーで、Wibi Soerjadiと連弾演奏したのがこの曲。
Edward Elgar(エルガー)作曲 
『Salut D’amour (愛の挨拶)』
 
エルガーが、婚約の記念に婚約者の為に作曲した曲です。
聴いていると幸せな気分になります♡
 
よく耳にするのは、チェロ(あるいはバイオリン)とピアノ用、室内楽用のアレンジですが、原曲はピアノ(ソロ)曲。
このブログに初めてBGMを入れた時にも選んだ、大好きな曲です。
 
ブログと一緒にBGMもお楽しみいただけたら嬉しいです・・・(✿ฺ^-^✿ฺ)

フライト日記 (Washington)

2007年9月
(IAD)
 
前回のニューヨーク便の時差ボケが取れぬままワシントンへ。
ニューヨークワシントン=同じ方向、同じ時差なので、かえって良かったかもしれません(笑)
 
いつものように電車でスキポール空港へ。
クルーセンターに到着すると、入り口前で喫煙中(←クルーセンター内は禁煙です)の同僚達が
「あーっ! あなた! Wibiとピアノ弾いた人??」
 
リポーティングをしてスーツケースを預けに行くと、すれ違う同僚達が
「あーっ! あなた! Wibiとピアノ弾いた人?!」
 
2階にコーヒーを買いに行くと(←クルーセンターではIDで格安でコーヒーが飲めます)
「あーっ! あなた! Wibiとピアノ弾いた人!?」
コーヒーご馳走してもらってしまった・・・(✿ฺ^-^✿ฺ)
 
ブリーフィングでも
「あーっ! あなた! Wibiとピアノ弾いた人!!」
 
時差ボケで夢の中のような状態の中、散々ミスりながら弾いたピアノでしたが、同僚達は皆口々に「素晴らしかった」と褒めてくれる・・・
Wibi Soerjadi の美しい演奏のお陰です・・・(>_<。。。
 
機種はボーイング777。 担当はビジネスクラス。
 
ブリーフィングの後、ゲートへ。
今月から新しいEUのセキュリティー・システムが導入され、専門のセキュリティー担当者が機内をチェックした後でないと私達も搭乗できないとのことで、ゲートで待機。
なんとこれで1時間ディレイ・・・
 
ビジネスクラスの相棒、マヘーシュ(スリナム人)が
「会社にESTを要求しないとね」
とパーサーに言うので、何のことかと思ったら
"Extra Shopping Time"だそうです・・・もちろんそんなものは存在しません。 
冗談言いっぱなしのスチュワード・マヘーシュのお陰で楽しく乗務できました(笑)
 
ビジネスクラスが満席でしがら、エコノミークラスは空いていたので、エコノミークラスからセバハティン(トルコ人)が手伝いに来てくれました。
この二人の遣り取りも(こっそり聞いていると)また可笑しくて
セバハティン 「マヘーシュはどこに住んでるの?」
マヘーシュ  「ん? 家だよ。」
セバハティン 「・・・(苦笑) 家に住んでるのはわかってるよ。 君の家はどこにあるの?」
・・・という具合です。
 
マヘーシュとセバハティンは二人ともイスラム教徒
今、丁度ラマダン(※)なので、二人はどうするのか聞いてみたら、職業上どうにもならない場合や旅行中は無効なのだそうです。 というか、本来、ラマダン中は旅行もしてはいけないらしい。
 
(※) ラマダンとは、イスラム暦における聖なる月で(2007年は9月13日前後から10月13日前後まで)、イスラム教徒はこの1ヶ月の間、日の出から日の入りまで断食をします。
 
両親はトルコ人でもオランダで生まれ育ったサバハティンは、生まれた時からイスラム教徒だけれど実はイスラム教に詳しくないらしく、イスラム学校の先生をしていたこともあるというマヘーシュから、イスラム教について、食事休憩中などに、いろいろと教わっていました。 それを私も隣で(へぇ~~~)と感心しながら聞いていました。
 
真面目な話をしていたかと思うと一転、フライト先でどこに行ったら女の子と遊べるか・・・などという話もしていて、
「二人とも結婚してるのに、いいの? もしかして・・・イスラム教徒だから第2夫人とか世界中にいたりするの?」
と聞くと
「いない、いない。 もちろん奥さんには内緒だよ~。 証拠になるようなものは全部ちゃ~んと処分してるから大丈夫!」
と二人。 
そ、そうデスか・・・(^_^;)
 
ワシントンに到着。 クルーホテルまではクルーバスで約1時間。 途中、有名なワシントン記念塔などを通り、観光気分でホテルに向いました。
大きな川にかかる古めかしい石造りの橋や建物を見ていると、なんだか、アメリカではなく東欧のよう。
右側の窓から、川の向こうにある荘厳な石の橋を眺めていると、隣に座っていたマヘーシュが突然
「左を見て!」
と言うので左を見ると
「・・・そうすると、右の橋は見えなくなります」
(当たり前じゃ~!)
 
ホテルに着いて、急いでシャワーを浴び、皆で食事に。 食事を終えた頃にはオランダ時間で午前3時を回っていたので、すぐに休みました。
 
エレベーターの前の部屋だったことは今までにも何度かありました(="ピンッピンッ!"というエレベーターの到着音には慣れていました)が、今回のお部屋はハウスキーピング・スタッフの出入り口前でもあって・・・何か大きなものを運んでいたのか、何かが"ガツンッ!!"と金属製のドアに激突する音が度々して・・・ビックリして飛び起きたり、夜中に出先から戻って来た宿泊客の声で目覚めたり、と珍しく良く眠れないまま朝を迎えました。
 
よく朝、部屋のカーテンを開けると、目の前は森。 
ホテルは、Rock Creek Parkという大きな公園の隣に建っているのです。
 
朝食はホテルのビュッフェ。 お天気が良くて、外にテーブルがある時は、オランダ人は必ず外で食べます。 外が大好きな人達です。
私はどちらかというと(ビュッフェの時は特に取りに行きやすいので)中で食べる方が好きなのですが、このホテルのテラスは、目の前の庭園が本当に素晴らしくて、とても気持ちよく食事できました。
 
食事の後は皆こぞってショッピングモールに出かけて行きました。 私は、友人達から頼まれていたAVEDAのシャンプー&リンスをゲットすべく、一人、タクシーでジョージタウンへ。 
小さなお店が沢山並んだ可愛らしい街でしたが・・・シャンプー&リンスの大型サイズのボトル4本買ったら重くてxxx
他にも頼まれていた物があったのですが、前の晩よく眠れていなかったこともあり、数軒見て回ったところで(珍しく)体力の限界を感じ、タクシーでホテルへ戻りました。
 
Callingまで仮眠を取った後、支度をしてロビーに降ります。
キャビンクルー(客室乗務員)は全員揃っていましたが、クルーバスが出発する時間になっても二人のコックピットクルー(パイロット)が降りてこない・・・
私達と一緒に前日到着したコックピットクルー二人は、既に電車でニューヨークへ向ってしまっている(←そういうスケジュールらしい)・・・
だから、別のパイロットが二人(機長副操縦士)が代わりに来ているはずなのですが・・・
 
寝坊?・・・だとしても、二人揃ってPick Up Timeに遅れる(=二人揃って寝過ごす)なんてことは考えられない・・・
パーサーがフロントでホテルのスタッフに聞くと、「このホテルに宿泊しているはずだ」と言う・・・
念の為、会社に連絡を入れると、やっぱり「同じホテルに宿泊しているはずだ」と言う・・・
でも、もう空港へ向かわないと遅れてしまうし・・・
 
「何かの手違いで代わりのパイロットが来ていないんじゃないか?」
パイロットがいなかったらフライトは無理・・・」
「・・・ということは、もう1泊できる?!」
ショッピングモールが広過ぎて買い物し足りなかった同僚達は、延泊を期待しているようでした(笑)
・・・が、結局、代わりのパイロットは別のホテルに宿泊していたことが明らかになり、少し遅れて空港へ向けて出発。
 
帰りの便では、翌朝アムステルダムに到着するまでお休みになるお客様が多いので、最初のサービスを手際よく済ませ、早々に客室の照明を落とします。
到着前の朝食のサービスも(本当はエコノミークラス同様に到着の2時間くらい前から始められたら、サービス終了後に余裕を持って着陸前の準備ができて気が楽なのですが)、お客様になるべく長くお休みいただけるよう、ギリギリの時間から始めます。
 
着陸時には、またコックピットに座らせていただきました。
今年は当選率(?)が高いです・・・(✿ฺ^-^✿ฺ)
早朝、上も下も右も左も真っ暗な中に滑走路のライトが見えてきて・・・コックピットの前の窓で激しく左右に動く物体が・・・!?
ワイパーでした。 雨が激しく降る中、無事着陸。
飛行機にもワイパーがあるのですねぇ・・・当たり前か・・・(^^ゞ
 
次のフライトは、リクエストが通って今年3回目(!)の大阪便です♪