フライト日記 (Cairo)  つづき

 
・・・その昔、入社してまだ1ヶ月も経っていない頃、
当時ヨーロッパ路線はアンカレッジ経由で、日本人乗務員とオランダ人乗務員がアンカレッジで一緒にステイする機会があったのですが、
そのアンカレッジ滞在中に、一度だけ、
パーサー(男性)の部屋に呼ばれたことがありました。
まだ人事評価期間中で、私の乗務レポートを書いていただくことになっていたパーサー。
出先から戻るとホテルの部屋のドアの下にパーサーからの手紙が差し込まれていて、
電話をするように書かれていたので電話をしたら、部屋に来るように言われ、行ってみたら・・・
・・・
下着姿のパーサーが立っていて、マッサージして欲しいと言われましたたらーっ(汗)
(下着姿を見た時にはビックリして半歩下がりましたが)
「肩を揉むだけでしたら構いません。」
とお断りした上で、10分程肩を揉んで差し上げたら、
You are brave girl 指でOK
と感心され、そのまま帰してもらえたのですが、
日本人の同僚達にその話をしたら
「misaeちゃーん・・・げっそり あなた、それは、とっても危ないよ~げっそり 無事でよかったねぇ~げっそり
と言われ、
( ̄□ ̄|||)がーーん!・・・そうか、あれは、そういう目的で呼ばれていたのか・・・あせあせ(飛び散る汗)
とようやく気付き・・・(^^ゞ
同僚達はそのパーサーに腹を立てていましたが、私は
何もせずに帰してくれたパーサーに感謝していました。 
(正直、今でも感謝しています。)
 
・・・な~んてこともあったなぁ~と思い出しながら、機長の部屋の前に到着。
ノックすると、ドアを開けたのは、普通に服を着た機長のレオ。
「すごいんだよ、この部屋。 2階建てなんだよ。」
入ってみると、確かにゴージャス。
入ってすぐにゲスト用トイレ。 正面は応接室。 下に降りる階段があって、下に大きなバスルーム(ジャグジー付き)と寝室(ベッドもデラックス)。
写真を撮らせてもらいました(笑)
「ありがとう! じゃ、そろそろクルー・ドリンク行きませんか?」
と言うと
「美味しいワインがあるんだけど、二人で飲まない?」
 
え・・・これって、どうなんだろう? 危ないのだろうか? 
考え過ぎ?
 
こんな風に悩んでいる時、必ず頭に流れるのが
♪ 信じ~られぬと~嘆く~よりも~ 
  人を~信じて~傷つく~方がいい~ ♪
(海援隊『贈る言葉』より)
というメロディー。
 
同僚を信用できないなんて、悲しいではありませんか!

「じゃあ、一杯だけ頂きます。」

 
本当に美味しい南アフリカ産のソーヴィニョンブラン(Sauvignon Blanc)を頂きながら、
真面目に仕事の話(日本人乗務員とオランダ人乗務員の仕事に対する考え方の違い等)を15分程して、クルー・ドリンクへ。
やっぱり考え過ぎだったに違いない・・・あせあせ
 
夕食は、(私は以前にも行ったことのある)ナイル川沿いのカフェ・レストラン・バーSequoiaへ。
 
ホテルでタクシーを頼んだところ(←総勢11人なので3台)、1台は今あるけれど、もう2台は呼んでから来るのに45分(!)かかるとのこと。
予約時間に間に合わなくなりそうだったので、とりあえず、4人が1台のタクシーで先にレストランに向かうことに。
残りは(私も含めて)7人。
大型タクシー(=小型バス)ならすぐあるというが6人乗り。 7人乗せてもらえないか聞いたけれどダメ がく~(落胆した顔)
 
ホテルの前(と言っても敷地が広いのでかなり歩く・・・)の大通りに出てタクシーを拾おう、ということになり、皆でホテルの敷地外へ。
ホテルのゲートのところでスタッフに聞いてみたところ、
「流しのタクシーを拾うのは無理ですよ・・・」
とあっさり言われ、途方に暮れているところに通りかかったのが、ホテルの従業員用送迎バス。
なんとカイロ中央駅まで乗せて行ってくれるとのこと。 そこからならタクシーもすぐ拾えるという。
ありがたい・・・なんと親切なのでしょうぴかぴか(新しい)
バスの中で地図を広げ、カイロ中央駅の場所を確認。 レストランからもそれ程遠くなさそう。
時々、バスが走ってる状態のままドアが開いて、ホテルの従業員が飛び降りるように下車していくのに驚きながら、
間もなくカイロ中央駅に到着。
お礼に皆1ドルずつ支払おうとしたのですが、御代は結構とのこと・・・親切に感謝ぴかぴか(新しい)
 
そこから、車に轢かれそうになりながら(←エジプトでは、車がガンガン走っている3~4車線の通りを、人々が普通に渡って行きます・・・げっそり
反対車線に停まっていたタクシー2台に乗り込み、レストランへ。
 
最初、いきなり全然違うレストランに連れて行かれ焦りましたが(タクシーの運転手さんは、もちろん英語は話しません)、なんとか目的地に到着。
なんと、先にタクシーで向かったはずの4人がまだ到着していませんでした。 ホテルのバス、かなり飛ばしてましたからねー(笑)
 
お食事の前に、初めて水タバコを吸ってみました。
昨年、イランで間違って、桃味の水タバコ用煙草を買ってしまって(←ポテトチップスとかチョコレートが沢山並んでいる中に置いてあって、桃のイラストが描かれていたので、てっきり桃のお菓子かとあせあせ(飛び散る汗))、
(いつか機会があったら吸わねば!)
と、毎フライト持ち歩いていたのです。
本当に桃の味で、甘くて美味しかったです。 
オランダ人同僚達も、リンゴ味などの水タバコを試していました。
 
お食事は、前菜にメゼ、主菜にシーシュ・カバーブ 、デザートにティラミスを頂き、大満足でホテルに戻りました。
行きのバスとタクシーも、そういえばレストランも、帰りのタクシーでも私の隣りに座っていた機長のレオが再び
「部屋でワイン飲まない?」
と聞いてきたので、
 
え・・・これって、どうなんだろう? 危ないのだろうか? 
考え過ぎ?
 
と再び悩んでいると、副操縦士のレムコが
「バーで飲み直さない?」
と提案。
しかし、レオとレムコと私以外は皆、疲れたから寝る、と部屋に戻ってしまった為、結局3人でレオの部屋でワインを飲むことに。
今年で乗務歴30年になるという機長のレオ。 いろいろな体験談を聞かせてもらい、楽しかったです。
そして、ワインのボトルが空になって、レムコが部屋に戻る時に私も一緒に失礼して部屋に戻りました。
・・・うん、やっぱり考え過ぎだったに違いない・・・あせあせ
 
翌朝は、ホテルのレストランで朝食ビュッフェを頂きました。
大好物のfoul medammes 発見♪ 今度はちゃんと正しい付け合せと一緒に美味しく頂きました。
なんとお寿司もあったのですが、乾燥しきっていてイマイチでした。
やっぱり和食は日本で食べるのが一番です (*^-^*)
 
食後、ピラミッド・ツアーに出かける同僚達を見送りに。
ピラミッドは何度見に行っても感動するので、私も本当は行きたかったのですが、
来月引越しを控え(←実は先月末、ユトレヒトでマンションを購入しました・・・1LDKの小さいマンションですが)、フライト先でのアローワンスも少しでもセーブできたらその方がいいかと思って、
今回はホテルに残ることにしたのです。 
ダイエットもしないといけないし、またフィットネス・センターにでも行こうかと思っていました。
同僚達を見送る為に外に出ると、前回ピラミッドを案内してくれたツアー・ガイドのアフメッドがいたので、
「今回は私は行かないのだけど、次回またお願いしますネ」
と挨拶しました。
隣りにいたレオが
「君が優秀なガイドだって、misaeから聞いてるよ。」
と言うと
「どうして今回は一緒に行かないのかい? 料金のことだったら気にしないでいいよ。 今回は無料でサービスするから、ツアーに参加しなよ!」
とアフメッド。
え? 無料? ホントに? ん・・・どうしよう・・・
「折角無料だって言ってくれてるんだから、一緒に行こう!」
と皆も言ってくれたので、大急ぎで荷物(=上着、水のボトル、カメラetc.)を部屋に取りに行って、急遽ツアーに参加することにしました。
 
ツアー内容は前回とほぼ同じでしたが、前回は行かなかったルスタン・カイトベイ・モスク(←1エジプト・ポンド紙幣の表面に印刷されているモスク)、吹きガラス工房にも行きました。
不思議だったのは、モスクの中で撮った写真だけに、突然、数え切れない程のオーブが写り込んでいたこと。 
フラッシュをたいた場合は埃や水滴に反射して、そんな風に映ることもあるらしいのですが、撮影時、フラッシュはたいていないのです。 
 
モスクからピラミッドに向かう途中、相変わらず凄まじい交通状況に、(今日もまた私の隣りにお座りの)機長のレオが、
エジプトの交通ルールというのはどうなってるのかい?」
と聞くと
エジプトには交通ルールはありません
平然と答えてました(笑)
3車線の道路に車が7台並んで走っていたり、好き勝手に車線変更したり、お父さんが2歳くらいの男の子を抱っこしたまま運転していたり(←当然シートベルトはしていない)(←助手席には5歳くらいの男の子、お母さんは後部座席に一人ポツリと座っていました・・・男性は前、女性は後ろと決まっているのかも???)(→証拠写真:http://cid-945b0bc82ee67d38.skydrive.live.com/self.aspx/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88%20%7C5CAI%7C6%20%20Foto%7C4s%20van%20de%20reis%20No.20/DSC04130.JPG )(←この写真でも、恐らく2車線の道を3台で競り合うように走っています)・・・本当に恐ろしいです げっそり
 
ピラミッドでは、前回同様ラクダに乗りました。 
前回私が乗ったラクダは本当に大人しくて、安心して乗っていられたのですが、今回のラクダは非常に臆病モノで、近くを別のラクダやウマや車が通る度に身震いして、何度か落ちそうに・・・ラクダの手綱を引く少年の携帯電話が鳴った時なんて、大暴れして、大分焦りましたたらーっ(汗)
 
ピラミッド、今回、久し振り(恐らく21年ぶり)に、中にも入りました。
狭い通路を、腰を曲げて背を低くして、まず下へ下へと降りるのですが、見学を終えて反対側から登って来た見知らぬ観光客(男性)に、私は内腿を、私の後ろを歩いていたオランダ人同僚のサスキアはお尻を、おもいきり触られてビックリ。 
こんな所で痴漢に遭ってしまいました・・・これまた久し振り(笑)
 
ピラミッドで撮った写真にもいくつかオーブが写っていたのですが、一枚、ひし形のオーブ(丸いものだけではないのですネ)が写っていました(→ http://cid-945b0bc82ee67d38.skydrive.live.com/self.aspx/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88%20%7C5CAI%7C6%20%20Foto%7C4s%20van%20de%20reis%20No.20/DSC04171.JPG )
 
今回、本当に全て無料でツアーに参加させてくれたアフメッド・・・次回は(いつになるかわかりませんが)ちゃんと参加させていただきますネ、何か日本からのお土産 プレゼント も持って!
 
帰りの便は、夜中にカイロを出るNight Flightだったので、お客様も皆様お休みになり、静かなフライト。
サービスの合間に時間ができたので、同僚達に指圧マッサージを・・・首と肩を中心に、昨夏日本から遠隔でアチューメントしていただいた霊気を試みながら。 
目に見えないので、自分では本当に効いているのかどうかわからないのですが、同僚達は私の手のひらからものすごい熱を感じると言います。
今回、偶然にもオランダ人の同僚の一人が、実は霊気マスター(師範)だと言うので、どんなもんか聞いてみましたら、非常に強いエネルギーが出ているとのこと 指でOK
私の手のひらを見て、
「チャクラは開いているけど、まだ小さいわね。」
と言っていました。 
なんでも、チャクラが開いていると、手のひらにハートハートの形が見えるのだとか。
もっと練習して、(6月に手術を控えている)叔母の足の痛みを和らげてあげられるようになったらいいなぁ・・・
それから、義理妹の心の乱れも穏やかにしてあげられたらいいなぁ・・・
 
次のフライトは、ようやくリクエストが通って、今年初めての日本路線東京便乗務 ♪
これから行って来ます 飛行機
 

フライト日記 (Cairo)

2009年2月
(CAI)
 
割と最近行ってきたばかり・・・と思っていたカイロ
前回は昨秋10月・・・4ヶ月ぶりでした。
 
一週間前の一時帰国中に増えた体重を戻しきれず、制服がキツイxxx
 
前回は出発時にディレイがありましたが、今回はお客様の搭乗完了が早かった為、定刻前に出発(・・・したのは多分初めてです)。
 
機種はボーイング747-400
担当はBゾーン(=1階エコノミークラスの最前エリア)。
自分のエリアをサービスしながら、Aゾーン(=1階ビジネスクラス)とエコノミークラス後方のアシストもする、やりがいのあるワーク・エリアです。
 
シニアパーサーもジュニアパーサーもPeter→二人とも"P"
UD(=アッパーデッキ=2階ビジネスクラス)担当はSuzanneとSaskia→二人とも"S"
エコノミークラス担当は、私MisaeとMirjam,Marlene,Marjorie→全員"M"
 ・・・と、名前の頭文字が偶然揃っていて面白いクルー・メンバーでした。
 
行きの便で印象に残っているのは、Bゾーンの最前列(座席番号9A)のエジプト人男性客。
 
このお客様が、度々、前方のビジネスクラスのお化粧室をご使用になるので、Bゾーン後部(座席番号17DEの後ろ)にあるお化粧室をご利用下さる様お願い(←確かに、Bゾーンの前の方におかけのお客様方にとっては、前方ビジネスクラスのお化粧室が"最寄のお化粧室"ではあるのですが、エコノミークラスのお客様お一人にご使用を許可してしまうと、他のエコノミークラスのお客様方をお断りできなくなってしまい、それによってビジネスクラスのお客様をお待たせすることになってしまってはいけませんので、後方のエコノミーラスのお化粧室へご案内するようにしているのです)していたのですが、
このお客様、お飲み物のサービス時、まずシャンペンをご注文。
「大変申し訳ございません。 シャンペンは、ビジネスクラスのみのサービスとなっております。」
とお断りし、次にご希望された白ワインをお出ししたところ、
「美味しくないので、別の白ワインを。」
とおっしゃるので
「エコノミークラスでは、赤ワインと白ワイン、1種類ずつしか搭載しておりません。 こちらの白ワインはチリ産で、お客様方から大変好評でございますが、お口に合いませんでしたでしょうか・・・?」
と申し上げると
「貴社を頻繁に利用しているが、いつもはエコノミークラスでも白ワインが何種類かあった! もう何度もいろいろな種類の白ワインをエコノミークラスで飲んでる。 本当は他にもあるんだろ?」
と繰り返しおっしゃるのを聞きながら、記憶の網目をたぐって(・・・最近記憶力が更に悪くなってきているので)よ~~~く考えました・・・
(果たして過去約20年、エコノミークラスで白ワインを何種類も搭載していたことがあっただろうか???
・・・無いです←後でパーサーにも確認しました)
そして、お客様の言い方が、ど~も
(キミ、新米でよくわかってないんじゃないの??がく~(落胆した顔)
という口調だったので、
「お客様・・・わたくし、もしかしたら若く見えるかもしれませんが あせあせ、 今年で乗務20年になります。 
エコノミークラスでは、赤ワインと白ワイン、1種類ずつしか搭載しておりません・・・少なくともこの20年間は ウインク
と、にこやかにお答えしましたら、今度はすぐに納得して下さいました。 
それ以降、お化粧室も、ちゃんと後方のエコノミークラス用のお化粧室をご利用下さる様になりました 指でOK
 
しばらくして、後方のお化粧室前で、例の9Aのお客様が呼んでいらっしゃったので行ってみると、お化粧室のドア(←内側に押して開けるタイプ)が開かない・・・ちょっと開くと何かにぶつかってしまう・・・
隙間から覗いてみると、洗面台の下の扉が開いて、中のゴミ箱が飛び出してしまっていました。
9Aのお客様にお礼を申し上げ、別のお化粧室にご案内した後、パーサーに連絡。
パーサーと一緒に、お化粧室のドアの蝶番を外し、ドアの取り外しを試みましたが、やっぱり中のゴミ箱にぶつかってしまって外せず・・・何度か角度を変えて試みてみたけれど、やっぱりゴミ箱に当たってしまう・・・まずはなんとかゴミ箱を洗面台の下の元の位置に収めないと無理だと判断し、ドアの隙間からお化粧室に入り込む作戦に変更。
普段は(それはもちろん)巨乳に憧れている私ですが(笑)、
この時ばかりは、
上半身がスリムでよかった・・・ε-(^。^*)
と思いました(笑)
何とかドアの隙間をすり抜けてお化粧室内に入り、ゴミ箱を元の位置に戻し、洗面台の下の扉をしっかり閉めて、お化粧室のドアの蝶番を再び取り付けて、修理完了♪
後からパーサーが皆に、いかに狭い隙間を私がすり抜けてお化粧室内に入ったかを誇らしげに説明すると、
「そんな狭い所、胸が閊えて、絶対通り抜けられな~い!! misae、すごいわ~!!」
と称えられ、なんともビミョーな気分でした・・・(^^ゞ
 
お食事のサービス中、エコノミークラスの後方エリアのお手伝いに行くと、日本人のお客様が何十人と乗っていらして驚きました。
アムステルダムでお客様がご搭乗されていた時、私は前方ビジネスクラスのお手伝いをしていた為、こんなに沢山の日本人のお客様が乗っていらしたのに、全然気が付かなかったのです。
わかっていたら、Welcomeのアナウンスや、コックピットからのアナウンスを日本語でお入れすることもできたのに・・・と悔やまれました。
パーサーに事情を話し、到着後のアナウンスだけ、オランダ語と英語に続き、
「日本よりお乗り継ぎの皆様、長らくお疲れ様でございました。 
当機は只今、カイロ空港に到着いたしました。 
只今のエジプトのお時間は、2月9日月曜日、午前2時でございます。 
オランダエジプトの間にはプラス1時間の時差がございますので、日本エジプトの間の時差はマイナス7時間となります。 
(略)
エジプトでの滞在が楽しいものとなります様、乗務員一同お祈り申し上げております。 
本日のご搭乗、誠にありがとうございました。
それでは皆様、ごきげんよう、さようなら。」
と、日本語で入れさせていただき、降機の際は、ドアのところで日本語でご挨拶させていただきました。
 
でも、どうしたのでしょう??? 
オランダにベースを移したばかりの頃、カイロ便が付く度に日本人団体客が乗っていらして、
「昔はエジプトへは南回りで行くのが一番早かったのが、日本からヨーロッパへの直行便ができてからは、エジプトへもヨーロッパ経由で行くのが早いのか~!電球
と感心したものでしたが、
何年か前から、カイロ便に日本人客の姿を見なくなり、たまたまカイロクルーホテルのエレベーターで偶然一緒になったエジプト航空の乗務員から
日本からカイロへの直行便が就航した」
という話を聞いて、
「それでカイロ便に日本人客が乗らなくなったのか~!電球
と納得していたのですが・・・
エジプト航空の直行便がなくなっちゃったのかな???
私としては、日本路線以外で日本人のお客様にお目にかかれるのは、本当に嬉しいことなのですが、
お客様にとっては、直行便があればそれにこしたことはないでしょうから・・・ネ。
 
カイロでは、クルーホテル到着後、24時間営業のホテルのバーでクルー・ドリンク(←乗務の後は大抵いつも同僚達と一杯飲みます)。
 
翌朝は、(本当は一人で食事をするのはあまり好きではないのですが)同僚達が皆ルームサービスを頼むというので、私も。
いつもドバイクルーホテルで朝食にいただくfoul medammes という本来エジプト料理であるソラマメのお料理が、ルームサービスの朝食メニューにあったので、それにしてみました。
本場なのに、付け合せが間違っていてビックリ・・・たまねぎ、トマト、レモンの代わりに、レバノン料理のペーストが3種類付いてきました。
やっぱり付け合わせがないとイマイチでした・・・ちょっとガッカリε-(-_-;)
 
食後は、ダイエットの為、ホテル内のフィットネス・センターへ。
フライト先で運動をするのは何年ぶりでしょう・・・
トレイナーがいたので、指導してもらい、20年以上ぶりに(←学生時代、CAになるには体力も必要だろうと、毎週ジムに通っていたのです)マシーンでのトレーニングもしてみました。
当然のことながら筋力がめっきり落ちていて、非常にキツかったですが、でも、とても気持ちよかったです。
 
2時間程トレーニングした後、ホテルのプールへ。 
広大な敷地内3~4ヶ所にプールがあるので、同僚達を探すのが大変でしたxxx
彼らがいたのは、人工ビーチ風波のプール。
水が冷たいとのことで(→オランダ人でも冷たいという場合、日本人には超~冷たいはず・・・オランダの温水プール、相当冷たいですからたらーっ(汗))、誰も泳いでいませんでしたが、
プールに入らずとも、かなり涼しい・・・エジプトは暑いイメージですが、冬の間は肌寒いのです。
で、早々に退散。
 
部屋で温かいシャワーを浴びて、夕方6時からのクルー・ドリンク(場所は、前日と同じホテルのバー)に出かけようかと思った時、電話が・・・
出ると機長のレオ。
「機長の部屋はとても大きくてスペシャルだから、見に来ませんか?」
とのこと・・・
 
え・・・これって・・・どうなんだろう? 
行ったら危ないのだろうか? 
考え過ぎ?
 
こんな風に悩んでいる時、必ず頭に流れるのが
♪ 信じ~られぬと~嘆く~よりも~ 
  人を~信じて~傷つく~方がいい~ ♪
(海援隊『贈る言葉』より)
というメロディー。
 
同僚を信用できないなんて、悲しいではありませんか!
「・・・わかりました、今から伺います。」
と、レオの部屋へ向かいました。
 
(つづく・・・)
 
 
 

一時帰国

先週末、従妹の結婚式(←正確には結婚披露パーティー)と父の古希のお祝いがあり、1週間一人で帰国して来ました 飛行機
離婚前は、親戚の結婚式があっても、
『式の当日成田到着→翌日オランダに戻る』
という強行軍でないと子供を預けての帰国は許してもらえなかったのですが、
(↑ 家事全般+子育ては女の仕事乙女座・・・と言われていたのでxxx)
離婚してからは、Co-ouderschap (=親権を両親で半分ずつ持つシステム)(←このシステムのお陰か、オランダでは離婚の際に親権を争うことがほとんどないので、それで子供達が傷つかずに済んでいるような気がします)を取っている為、初めてゆとりを持って帰国することができました。
帰国前日まで、日本語レッスンをこなし(←1週間レッスンできなくなる為)、また、家を購入することにしたので(←経済の悪化でオランダも家の値段が下がり、また、対ユーロのレートが良くなって、日本で貯金していたお金をオランダに送金することにした為)その手続きにおわれ、帰国したのは結局パーティー前日。
ロッテルダム映画祭で来蘭されていた、俳優のオダギリジョーさん、河原さぶさんと同じ便でした♪
六本木ヒルズでの結婚披露パーティーでは、従弟妹達が勢揃いし、久し振りの再会、本当に嬉しかったです。
父の古希も、同じ日に、家族だけでお祝いしたのですが、父がそれはそれは嬉しそうで、
「皆のお陰で、本当に楽しく過ごさせてもらったよ」
と翌日になっても感謝され、私もとても嬉しかった・・・!!
その翌日は、中学高校時代の友人達と一緒に、中学高校時代の美術の先生でいらした金森先生が作品を出展されている展覧会を見に行ってきました。
金森先生には、中学3年の頃通っていた御茶ノ水美術学院でもデッサンを教えて頂いていました。
(↑ 当時、あまりにも英語が苦手だったので、CAを諦めて美大への進学を考えていたのデス)
金森先生の作品をご覧になりたい方はコチラ→http://homepage.mac.com/saijik/kanamori1/index.html
 絵を見に行ったのも久し振りでした。
趣味で長らく水彩画をやっていたので、いろいろな作品を見る機会を得て、また久し振りに描いてみたくなりました アート
その翌日は、ピアノのコミュニティーの友人と楽譜屋さんと本屋さんへ。
オランダは税金が高いので、楽譜も本も日本の方が断然安いのです。
活字離れが進んでいると言われる中、楽譜(←活字とは違うかもしれませんが)も本や雑誌も、どんどん増えている気がしました。
夜は、映画鑑賞が共通の趣味の両親と一緒に、いろいろな映画を見ました。
印象に残っているのは、リチャード=ギア主演のサスペンス/ミステリー映画『プロフェシー』。
謎の蛾男(!)が登場する不気味な映画で、リチャード=ギアがこういうホラー調の映画に出ているなんて珍しいなぁ・・・と思いながら観ていました。
結局謎のまま終わってしまって、なんだかなぁ・・・(^^;)
という映画でしたあせあせ
それから、予想以上に面白かったのは(ハリウッドでリメイクされたと聞いて、いつか原作を観てみたいと思っていた)『Shall We ダンス?』。
13年も前の映画だったんですねぇ・・・役者さん達が皆さん若くて、まわりの風景もなんだか懐かしくて、ストーリー以外の部分も楽しめました。
普段は洋画ばかり観ている両親も、昔二人で社交ダンスを習っていたこともあり、これは面白かったようです指でOK
最終日の夜は、ミハーリが赤ちゃんだった頃のビデオをDVDにダビングしながら観ました。
ミハーリは今13歳なので、『Shall We ダンス?』が公開されていた頃と同時期のビデオだった訳で、そこに映っている自分達も、映画の中の俳優さん達同様に皆若くて、可笑しかったです。
一時帰国中に撮影したものは実家が舞台の映像が多く、両親も近々家を売る予定なので、(偶然にも家が沢山映っていて)良い記念になったと喜んでいました。
(実家は、数年前の『3年B組 金八先生』で、ロケ地としても使われています←弁護士の娘の女生徒の家だったそうです)
オランダに戻る前日は、オランダ人の同僚を大江戸温泉物語に案内し、お昼から夜までのんびりして、クルーホテルに前泊。
一時帰国時、いつも(こっそり)楽しみにしているのが、飛行機から眺める富士山富士山
行きの便で着陸時にコックピットに座らせていただいたのですが、成田到着時は生憎の雨模様で、富士山どころか、着陸ギリギリまで雲の中という感じで何も見えず・・・(T_T)
帰りの便も離陸時にコックピットに座らせていただけたので、今度こそ富士山を拝みたい!と期待していたのですが、一面の雲海・・・(それもまた綺麗でしたがxxx)
しかも離陸方向が東北で、お天気が良かったとしても、富士山は真後ろ・・・(T_T)
ところが途中で飛行機が西に旋回、真っ白い頂上だけを雲の上に覗かせた富士山を見ることができました!(>_<。。。
そうれはもう本当に美しくて、感激ぴかぴか(新しい)
オランダ人操縦士達も口々に
「Heel mooi! (とても美しい!)」
と絶賛し、なんだか誇らしかったです。
富士山に続いて見えてきた日本アルプスも絶景でしたぴかぴか(新しい)
その後飛行機は北へ旋回、次第に雲も切れて、猪苗代湖会津磐梯山がきれいに見えました。
次々現れる美しい雪山を見下ろしながら、
「ここも素晴らしい景色だけど、なんていう場所?」
という操縦士達からの質問に答えながら、改めて日本の美しさに感動していました。
青森を過ぎ(←津軽半島下北半島が、当たり前ですが、本当に地図のとおりの形をしていて感動しました!)、津軽海峡を越え、いよいよ北海道上空。
(母が北海道出身のせいか、北海道には特別な想いがあるのですハート達(複数ハート)
函館、そして駒ケ岳を左手に見ながら北上し、登別の真上を通過。 支笏湖洞爺湖、そして有珠山もよく見えました。
遠くに見えた日高山脈も綺麗だった~ぴかぴか(新しい)
蝦夷富士羊蹄山が雲に隠れて見ることができなかったのだけが残念でした。
札幌を過ぎてからは日本海沿岸に沿って北東へ。
しばらくして、左手前方に利尻島礼文島が見えてきました。
利尻島が、それはそれは鮮明に見えて、あまりの美しさについビデオを撮ってしまいました。
操縦士達も
「まるでマンガに出てきそうな形の島だね!!」
「この島を買い取ったら、山でスノーボード、海でカイト・サーフィンができそうだ」
「いくらくらいで買えるんだろう・・・(←まさか本気?)」
と盛り上がっていました(笑)
礼文島を過ぎたところで西に旋回し、離れ行く樺太(サハリン)を右手に眺めながらシベリアへ。
地図帳を見ていた副操縦士が、
北海道サハリンの間にある海峡、なんというか知ってる?」
と聞いてきました。
(日本語では宗谷海峡だけど・・・外国語名はなんだろう・・・???)
と考えていると
「日本語でもロシア語でもないんだよ・・・La Pérouse Strait・・・これ、フランス語だよね?」
「フランス人が仲介してたんじゃないのか?」
な~んて話を操縦士達はしていましたが、
さっき調べてみたらラ・ペルーズ海峡というのは結局ロシア語でした(笑)
以前は、成田から一旦太平洋側へ離陸し(→富士山が少しの間右手に見える)、旋回して北上(→東京の街と、かなり長い間富士山が左手に見える)、新潟上空を通って日本海を渡り、シベリアに入る航路だったと思うのですが、操縦士の話によると、最近は今回のように北海道まで北上してから西に旋回することが多いとのこと。
皆様も是非、(車窓ならぬ)機窓(?)の景色を楽しんでみて下さいネ!
お食事のサービスが始まったようなので、客室に戻り、私もお食事をいただきました。
和食のチョイスは今もホテルオークラのレストラン『山里』のシェフによるお料理。
美味しかったです。
玉に瑕なのは、本来、前菜・主菜と分けずに出されるはずの和食が、洋食同様に、ご飯ものとお味噌汁が後から運ばれてくること。
日本路線が付いた時は、私は、和食は全て同時にお出しできるよう工夫するようにしているのですが・・・そんな風にするのはやっぱり面倒くさいのかな。
久し振りの一人旅だったので、フライト・トラッキング・システムを見たり、メニューをゆっくり読む時間があったのですが・・・
(やっぱりこれは、コンピューターの自動翻訳ソフトで訳してるじゃないだろうか・・・????)
と疑わざるを得ない、相変わらず間違い/不自然な訳だらけの日本語訳にガックリ・・・(;-_-;)
札幌」は「サツポロ」になってるし(←なぜかこれだけカタカナで、しかも「ツ」が大きいたらーっ(汗)
「現在地」は「現在置」になってるし・・・
外資系だからお客様も大目に見て下さってるのでしょうが、こんな翻訳に会社が莫大な費用をかけていると思うと悲しいです・・・ε-(-_-;)
パーサーに伝えてリマークを書いてもらいました(=機内で見付かった不備や故障は特別な用紙に記入することになっています)が、改善には時間がかかるor無理なのでしょうね(・・・もう既に20年近くリマーク書いてますから)。
着陸時もコックピットに。
オランダも(うっすらですが)雪景色でした。
到着後、旅客ターミナルに向けて移動していると、滑走路除雪車が何台も並んで走っているのが見えました・・・初めて見ました。
気温は摂氏5度・・・氷点下じゃなくてホッとしました。
今週末から乗務・・・飛行機
年末年始に帰国した際、食べ過ぎて8kgも太ってしまったので、今回は気を付けて4kg増に押さえました。
とはいえ、乗務までには体重を戻さねば・・・(制服のスカートのファスナーがあがらないあせあせ(飛び散る汗)