フライト日記 (Delhi)

2009年11月
(DEL)
 
スタンバイに入って2日目に
「スタンバイ時間内に呼ばれなかったら翌日デリー便に乗務して下さい。」
という電話。
夜の12時まで制服でスタンバイしていましたが、結局呼ばれず翌日デリーへ。
 
機種はボーイング747-400。 
All Pax (=All Passenger) という大きな機材。
担当はUD (=アッパーデッキ=2階ビジネスクラス)です。
 
予約はオーバーブック。
・・・でしたが、結局20名近い No Show (=フライトの予約取り消し手続きをせずに当日空港に現れないお客様)があり、
お陰で随分リラックスしたフライトとなりました。
満席を予定していたので、ミールはフルに搭載してあります=沢山余るので、私達も味見をすることができます♪
インド路線のお食事は、ビジネスクラスもエコノミークラスもとっても美味しいのです♡
(ちなみに、インド路線のエコノミークラスのベジタリアン料理の方のミールトレイは、他の路線のエコノミークラスでも、Asian Vegetarian Meal という Special Meal を頼むと同じものが出ます。)
ついつい沢山食べてしまい、お腹いっぱいでデリー到着。
 
お腹いっぱいだったのに、クルードリンクで出されたクルーラウンジのおつまみのチップスがまたカレー味でとても美味しくて、ついつい沢山食べてしまい、お腹いっぱいでベッドへ。
 
翌日は、スロヴェニアからデリーに引っ越したばかりの高校時代の同級生がホテルに遊びに来てくれ、ホテルの中の南インド料理のレストランで一緒にランチしました。
シーフードカレーのセットメニューを頂きました。
これまたとっても美味しくて、ついつい沢山食べてしまい、お腹いっぱいにxxx
友人とのおしゃべりもとっても楽しくて、お腹同様心も満たされました。 
Yちゃん、ありがとう♡
 
1時間ほど仮眠を取って乗務。
満席。
 
ボーイング747-400のビジネスクラスの頭上の荷物入れは、サイズが小さいので、規定サイズよりも大きいキャリーバッグは収納できない為、
階段横のコートルームに保管するのですが、搭載重量の上限は90kg。
それ以上入れるとどうなるのか(・・・コートルームの床=1階のギャレーの天井が抜けてしまうのか???)わかりませんが、とにかく危険なはずなので90kg以上にならないように注意しないといけません。
キャリーバッグなら、一個10kgとしたら、9個までなら大丈夫。
ところがこの日は、お客様のほとんどが規定サイズよりも大きいキャリーバッグをお持ちで、しかも、キャリーバック同様の大きさのバッグを一人で2個お持ちのお客様も数人いらして、
気が付いたらコートルームには20個以上のキャリーバッグや大きな手荷物が・・・
このままではいけないと、1階のビジネスクラスのコートルームをチェックするも、こちらももう満杯。
アムステルダム到着後は、ビジネスクラスのお客様から先にお降り頂くので、エコノミークラスの頭上の荷物入れに入れてしまうと、降機する際に(エコノミークラスのお客様がお降りになってからでないと荷物を取ることができず)お待たせすることになってしまうし・・・
最善策は、階段を下りてすぐ正面にあるコートルームに入れること ひらめき
と思いつき、開けてみると、ここも既にエコノミークラスのお客様の荷物でいっぱいに・・・(;-_-;)
 
パーサーに相談して、階段前のコートルームに入れてあったエコノミークラスのお客様の荷物をエコノミークラス内の頭上の荷物入れの空いているスペースに移し、
そこにUDのお客様の荷物を入れられる限り入れる、ということに。
最初は私が自分で階段前のコートルームを空にして、2階から荷物を下ろそうと思ったのですが、
「腰を痛めるから、男性地上職員に頼んだ方がいい」
とパーサーに言われ、丁度通りかかったデリーのサービスマネージャーに説明し、
サービスマネージャーともう一人の男性職員が手伝ってくれることに。
事情を説明すると
「YES」
と、男性職員が2階に荷物を取りに行こうとしたので
(↑ 2階の荷物を下ろす前に、先に、階段前のコートルームの中の荷物をエコノミークラス内の別の荷物入れに移して、コートルームを空にしないと、階段下の通路が荷物で一杯になってしまうと説明したのに・・・)
呼び戻し、男性職員とサービスマネージャーに階段前のコートルームの荷物の取り出しをお願いして、私は2階に上がり、コートルーム内の荷物の中から(フリークエント・フライヤーのタグが付けられていない)荷物を選び、すぐに下に下ろせるよう階段近くに準備しました。
しばらくして、男性職員が荷物を取りに来たので、1個目のキャリーバッグを渡し、念の為一緒に下に降りると・・・
( ̄□ ̄;)!!がーーん!
階段前のコートルームの中は一杯のまま、そのキャリーバッグを無理やり詰め込んでいるではありませんか・・・(T_T)
(それまでの時間、彼らは一体何をしていたのだろうか・・・?)
驚いてサービスマネージャーと男性職員に
「先程もご説明した通り、下に移動しないとならない荷物は1個だけではなく、
 少なくとも5~6個は下ろさないといけないので、
 それで、先に、この階段前のコートルームを空にして下さいとお願いしたのです。」
 
オランダ人の同僚が、デリーに駐在しているオランダ人ビジネスマンとホテルで話をした際
「インド人は、口ではYESと言っても実際には実行しないので、ビジネスするのが大変だと言ってたわ」
と笑っていたのを思い出しました。
こういうことか・・・(-_-|||)
 
そうこうしているうちに、全てのお客様の搭乗済みの連絡が入り、ドアを閉めて出発しなければならない時間に・・・
サービスマネージャーが2階のコートルームを見て
「まだスペースはあるじゃないか。 20個くらい全部入るよ。」
とおっしゃるので、
コートルーム前に掲示されている"搭載重量90kg以下"という警告を指しながら
「確かにスペースはありますが、ご覧のとおり、フライトセイフティーの規定で、このコートルームには90kg以上の荷物を搭載してはいけないことになっています。  
 現在既に10個以上のキャリーバッグが入っていて、既に90kgを越えている可能性があります。
 これ以上ここに荷物を搭載するのは危険です。
 少なくともあと5~6個は、下に移動しないといけないと思います。」
サービスマネージャーは不満そうでしたが、一緒に4個下ろし、しかしもう階段前のコートルームは一杯で、これから空にして・・・
という時間はなかった為、そのビジネスクラスの荷物はエコノミークラスの頭上の荷物入れの空きがあるところに、バラバラに入れられてしまいました。
1個はどこに入れられたか確認できたのですが、残りの3個は確認できず。
残りは結局(90kgを超えていないことを祈りつつ)2階のコートルームに・・・。
パーサーに
「2階のコートルームが重量制限を越えていないか心配です。
 それに、到着後、すぐに荷物をご用意できないと、ビジネスクラスのお客様をお待たせすることになるので、
 こんなにバラバラに収納されてしまい、ものすごく心配です。
 地上職員がフライトセイフティーに無関心なことにも驚きました。」
と伝えると、
「エコノミークラスもフライトセイフティーの規定以上の手荷物の持込があり、サービスマネージャーに報告したけれど、聞き入れてもらえなかった。
 安全上問題のあることなので、これと合わせてクレームを書くつもり。」
だと言うので、私も別にクレームを書くことにしました。
 
そういえば、先日Discovery Channelでみた航空機事故が、丁度、
事故原因の一つが重量オーバー(←荷物の個数や重量の他、乗客の重量も規定をオーバーしていた為、機尾が重くなり=機首が上がって操縦不可能になってしまった)
でした。
デリーの地上職員の方々も、安全に関してきちんと真剣に考えて下さるようになるといいのですが。
 
UDに一番最後に乗っていらっしゃった女性客には、
「貴方達の会社はもう二度と利用しない!」
といきなり怒鳴られ・・・
デリーの地上職員には対応の仕方にも何か問題があるようです 悲しい
 
私達CAは機内でのサービスと保安の担当で、機内でもチームワークが何より大切だと思っていますが、
全体像としては、
世界中で、宣伝やいろいろな手配をするオフィスの方々、機内食を用意するケータリング、チェックイン担当の地上職員、等々
社員全員によるチームワークなので、こういうことがあると本当に残念に思います。
 
満席で忙しかったですが、気持ちよくサービスができ、着陸までは満足して頂けていたお客様も
到着後、案の定、荷物がエコノミークラスの荷物入れのどこにあるかわからず、長らくお待たせしてしまい、
2名のお客様はもうカンカン 激怒 だったとのこと。
折角心を込めてサービスをし、喜んで頂けていたのに・・・悲しかったです。
でも!
「二度と利用しない!」
と怒っていらした女性客は、
「素晴らしいサービスをありがとう!」
と、にこやかに降りて行かれて・・・それがせめてもの救いでした スマイル
 
食べてばかりだったデリー便、(フォトアルバムの写真も食べ物だらけです・・・(^^ゞ)
オランダに戻ったら体重が4kgも増えてました・・・がっかり
 

2週間のスタンバイ

 
昨日から今月いっぱい2週間(!)のスタンバイに入りました。
最近導入された、新しいスタンバイ制度で、私も今回が初めて。
 
今まで5日間だけだったスタンバイ期間が2週間に延び、その2週間の間Deeltijder (=50%・67%・80%で乗務しているCA)も100%で乗務。
その代わり、その後の2週間は確実に休みになるというシステム。
拘束時間は、8時間(←オランダベースに移ったばかりの頃は12時間x5日間でした)から
6時間(1週目)or3時間(2週目)と短くなりましたが、
結局何も予定は立てられないので、やっぱり日数が短い方が良かったかもしれませんxxx
 
最初の週は、
1~5日目: 18時~24時スタンバイ
会社から電話があったら、1時間以内に空港へ飛行機
5日間呼ばれなかったら、6日目と7日目はお休み
(↑でも、そういうことは、まずない)
2週目は、
1~5日目: 7時半~10時半スタンバイ
会社から電話があったら、2時間以内に空港へ飛行機
5日間呼ばれなかったら、6日目と7日目はお休み
(↑2週目の6日目と7日目は、確実に休みになるという噂も・・・)
 
スタンバイの時間が夜だから、その前の時間は自由にできる音楽
・・・という訳ではありません。
朝は普通に7時に起き、子供達のお弁当の用意をし、
マリアを学校に送ってから、
(夜間の長時間フライトに呼ばれる可能性もあるので)仮眠を取り、
マリアを迎えに行き、習い事に連れて行き、
買い物をし、夕食の支度をし、
早めの夕食をとり、18時までに制服に着替え、
18時からスタンバイ・・・
スタンバイしながら、
マリアの補習校の宿題を見、バイオリンの練習に付合い、
(↑ミハーリは言われなくても自分でやってるので助かってます)
シャワーを浴びさせ、時間になったら寝かせて、
それからまだ3時間ほど制服でスタンバってないといけません。
スタンバイ中は、いつ電話がかかってくるかとドキドキしているので、
呼ばれないで終わると、ホッとしますが、
それと同時に、
せっかく制服を着ていたのに乗務しないというのも何か空しく、
翌日またドキドキしないといけないと思うと、
やっぱりさっさと呼んでもらった方が嬉しい気がします(笑)

・・・という訳で、今日も呼ばれぬまま午前0時を迎えました。

が、先程会社から
「今日呼ばれなかったら明日デリーへ行って下さい手(パー)
という連絡が入ったので、
明日からデリーへ行って来ます飛行機

 
 

フライト日記 (Tokyo)

2009年10月
(NRT)
 
子供達との一時帰国から戻った翌日から乗務で再び東京へ。
(普段は乗務の前日にオランダに戻るようなことは滅多にしないのですが、今回は一日でも長く滞在したいと、ちょっと無理をしましたxxx)
 
冬のスケジュールになって初めての東京便。
アムステルダムの出発時間が約2時間遅くなり、成田到着がお昼を過ぎることで、何か航空安全上の規定にかかるらしく、
「現地で2泊以上しなければならない」とのことで、久し振りに2泊できるようになりました (*^-^*)
大阪便も同様です(嬉)♪
機種は、今までボーイング747と777の2機種で運行していたのが、東京便は747のみ、大阪便は777のみ、と変わりました。
 
という訳で、機種はボーイング747-400型機。
担当は、Bゾーン(=エコノミークラス最前部。 フリークエント・フライヤーのお客様が多く乗っていらっしゃるエリア。)
Aゾーン(=1階最前方にあるビジネスクラス)担当のカリンが
「日本路線のビジネスクラスのサービスは、私は全然わからない・・・Bゾーンのmisaeと担当エリアを代わった方がいいと思うのだけど・・・」
とパーサーに交渉したけれど駄目だった・・・と言ってきました。
Bゾーン担当者は、Uitstap CA (=オランダに戻ってきた際、先に降機して、ゲートのところで乗り継ぎ案内のお手伝いをするCA)も担当するから、
もしかしたら、それを、オランダ語と日本語の両方でお客様に対応できる私にやってもらいたい、ということなのかもしれません。
ビジネスクラスは満席、エコノミークラスは多少空席があったので、手が空いたらAゾーンを手伝うことを約束し、
エコノミークラスのサービスをしつつ、少しでも時間が余ったら、ビジネスクラスのトローリーの準備やギャレーの片付けをするようにしました。
いつもは、時間が余るとエコノミークラスの他のエリアのお手伝いに行くので、それがあまりできなかったのがエコノミークラスの同僚達に申し訳なかったですが、
必ず日本人乗務員とペアを組むUD(=アッパーデッキ=2階のビジネスクラス)と違って、Aゾーンは一人で担当しなければならないので、
他の路線とはサービス内容が異なる日本路線(←日本路線でしかサービスしないものが沢山あるのです)の乗務経験が少ないと不安に思うのは当然です。
・・・いや、でも、ほとんどのオランダ人CAはあまり気にせず自分なりにサービスしてしまっているんじゃないか
(→欧米ではスープは前菜なので、お味噌汁だけ単独で先に出てきてしまったり・・・)
とも思うので、日本のサービスを真剣に考えてくれているカリンに感心、感謝しながら、お手伝いしました。
 
シニア・パーサーのジェラルディネが、15歳の一人娘セシルを連れて来ていて、飛行中、しきりに成田到着後のことを心配していました。
成田到着後、私達クルーはお客様が皆様お降りになってから降機します。
が、入国審査も税関の手荷物検査もクルー専用のカウンターがあるので、結局お客様よりも早く空港を出られることが多いのです。
お嬢さんも私達と一緒にクルーバスでクルーホテルに行く為には、入国審査や手荷物検査をスムーズに通過する必要があります。
それで、成田到着後は私がセシルを連れて先に降機し、入国審査場と税関へ案内することに。
 
一足先に、セシルと一緒に到着ロビーに出たところ、
ビデオカメラと(世界各国のエアラインのロゴと会社名30社分ほどが載った)大きなボードを持った男女が歩み寄ってきて、
「ちょっとお伺いしてよろしいですか?」
日本テレビのインタビューだそう。
びっくりして戸惑っているうちに次々と質問が・・・
(何を質問されて、どう答えたか、疲れていたので全部は覚えていませんがxxx)
 
記者 「(ボードを見せながら)この中にあるエアラインの中で、転職するとしたら、どの会社がいいですか?」
え? 転職??
私 「・・・私は転職は全く考えていません。 今の会社で満足しています。」
記 「スカンジナビア航空ですか?」
ガクッ・・・
私 「違います・・・(^^ゞ」
記 「どうして今の会社がいいのですか?」
私 「世界で最も古い航空会社で、今年、そう今月がお誕生日で、設立90周年を迎えたのですが、
   "信頼の翼"というキャッチコピーの通り、とても信頼できる航空会社だと思っています。
   コックピットはじめ他の部署の同僚達を心から信頼して、毎回、安心しきって乗務しています。」
記 「このボードにあなたの会社がありますか?」
・・・( ̄_ ̄|||)  ない・・・
私 「ありません・・・(^_^;) 」
記 「では右下の"Others"というところを指差して下さい。」
 
他に、
「社内で不景気を感じますか?」
とか
「会社のアピールをして下さい。」
とか聞かれましたが、何も準備していなかったし、アムステルダムから乗務して到着したところでもう脳は働いていなかったし・・・
で、質問の答えになっていないようなことばかり答えていたような気が・・・(-_-|||)(恥)
「空色の制服を着て、空色の飛行機で、
   働きやすいオランダ人の同僚達と、いつも和気藹々と乗務しているので、
 転職を考えたことは一度もありません。 
 私の子供達も将来この会社で働きたいと言っているし、
   定年までこの会社で働き続けたいと思っています。」
と言えばよかった・・・と後悔。
 
間もなく他の同僚達も税関検査を終えて到着ロビーに出てきました。
日本人CAの同僚(後輩)が同じインタビューを受けて
「(転職するなら)シンガポール航空。」
と答えていたのがちょっとショックでしたが、日本ベースの後輩達は終身雇用ではないので、仕方がないのかな・・・
 
日本人CAの後輩達との別れを惜しみながら、クルーバスでクルーホテルへ。
ホテルで3時間ほど仮眠を取ってから、実家へ。
乗務で来た時も実家に1泊できるようになって嬉しかった・・・! (*^-^*)
(↑ 今まで成田に1泊しかできなかったので、実家へは帰ってこられなかったのです。 冬のスケジュールから成田に2泊できるようになって、最初の1泊は実家へ泊まれるようになりました♪)
 
翌日は、朝からオランダ人の同僚達への東京案内。
クルーホテルから東京駅までの高速バスが出ているので、東京駅で待ち合わせて、
浅草(浅草寺+新仲見世通りでランチ)→原宿(明治神宮)→竹下通り(100円ショップ+クレープ)→表参道(オリエンタルバザール)→銀座(ソニービル)→有楽町(パチンコ屋・中に入って見たいというので)→東京(地下のレストラン街で夕食)→高速バスでクルーホテルへ。
みんな、
「すごく楽しかったし、食事もとっても美味しかった!」
と喜んでくれ、嬉しかったです。
Goodwill Guide としてボランティアの通訳をしていた学生時代、毎フライト後オランダ人CAに 東京案内していた日本ベースだった頃、唯一長いステイがあった札幌便のステイ中にオランダ人CAとレンタカーであちこち旅をしたことetc.を思い出しました。
 
翌日はCallingも(今までは朝7時半とかだったのが)お昼の12時で、のんびりできました。
これなら、東京で何かイベント(=同窓会とかピアノの練習会とかコンサートとか)があっても、乗務で出席できてしまいそうです。
いつまでも、この2泊ステイが続きますように・・・!!
 
帰りの便では、大先輩のSさんとまたご一緒。 
Sさんにも本当にご縁があって、たまにしか付かない東京便乗務の時や、一時帰国の時に、本当によくお目にかかります。
Sさんのサービスは、
「これぞ日本のサービスなり!」
という、真に優雅で美しいサービスで、勉強になりますし、
アナウンスも本当に上品で憧れます (*^-^*)
 
アムステルダム到着前に、シニア・パーサーのジェラルディネと娘のセシル、ジュニア・パーサーのイルマ、相棒のカリン、エコノミークラスの同僚ナーディが、私のギャレーに集まってきました。
昨日、一緒に東京観光を楽しんだメンバーです。
どうしたのかと思ったら、御礼にプレゼントとカードを頂きました!
そんな必要なかったのに・・・でも、GODIVAのチョコレートとBODY SHOPのクリームセット(←どちらも機内販売の品)と心のこもったメッセージが書かれたカードを頂き、
とっても嬉しかったです。
 
次のフライトは未定。
最近導入された新しいスタンバイ制度、『2週間連続スタンバイ』が付いています。
普段50%で乗務している私も、この2週間のスタンバイ期間だけ100%で乗務することになります。
一体どうなるのかしら・・・ちょっとドキドキです。
 

一時帰国

 
今年は、子供達の秋休み中に確実に一時帰国できるように、秋休みに合わせて有給休暇を取りました。
 
秋休みは、10月17日(土)~25日(日)。
通常はお休みが始まる前日(=金曜日)にオランダを出るのですが、
土曜日に大切な友人の結婚式(←オランダ人の旦那様、のお父様とご友人への通訳を頼まれていました)があり、
また、父にもなるべく早く&長く会いたかった(子供達と会わせたかった)ので、
子供達の学校にExtra Verlof (=エクストラのお休み)の申請をして
(↑ オランダでは、義務教育の期間に、学校の許可なしで欠席したことが発覚すると、多額の罰金を支払うことになっています)
(↑ 長期休暇前には空港に調査員が配置され、Extra Verlof の許可が出ていないことが発覚すると、罰金 and/or 出国させてもらえなかったりするという噂)
2日前の15日にオランダを出るプランを立てていました。
が、15日以降は満席とのこと・・・それで予定を一日早めて14日に出発しました。
 
その日は偶然にも、日本ベースの先輩方(←終身雇用)の中で最も在籍年数が長い(←38年間!)Oさんのラストフライトの日でした。
定年退職される日本人乗務員第一号です。
オランダベースになってからは、なかなかお目にかかる機会のなかった大先輩Oさん。
日本人らしくない面を沢山お持ちのユニークな先輩で、オランダ人クルーからとても人気のある方でした。
ラストフライトにご一緒させて頂けることになり、しかも、Oさんが担当されるエリアにお席を頂き、
大先輩の最後の仕事ぶりを、しっかり目に焼き付けることができ、本当に光栄でした。
クルーセンターで、会いたかったオランダ人の同僚達みんなに、偶然会うことができた。
 ご縁なんだなぁと思った。」
とおっしゃっていたOさん。 同感です。
このご縁に感謝!
これから制服姿のOさんにお目にかかれないのは淋しいですが、ご縁があれば、またいつかどこかでお目にかかれるはず。
Oさん、長らくお疲れ様でした。 どうぞお元気で・・・!!
 
今回の滞在中、両親と子供達と妹&甥っ子と一緒に、Tokyo Disney Sea へ行きました。
放射線治療跡が痛々しかった父・・・もう70歳だというのにジェットコースターものの激しい乗り物にもガンガン乗って、ちょっと驚きました(O.O;)
私も昔は得意だったはずのジェットコースターもの(←3歳の頃から父と一緒に乗りまくっていたらしい)・・・今回あまりに久し振りで不覚にも声を上げてしまいました。
話題の(←私は知りませんでしたがxxx)『タワー・オブ・テラー』も(待ち時間が長くて大変でしたが)良かったです♪
両親と一緒のお出かけ・・・次回は日本科学未来館のプラネタリウムに一緒に行けたら・・・と思っています。
 
実家では普段二人きりの両親・・・共通の趣味は映画のビデオ鑑賞。
私達の一時帰国が近付くと、子供向けの映画を沢山録画しておいてくれます。
夕食後にみんなで一緒に映画を見るのも、(全然特別なイベントではありませんが)本当に楽しいひと時。
 
オランダに戻る前日は、いつも、家族で集まってお食事+合同誕生日会をします。
今回は、9月10月生まれの甥っ子、妹そして私の誕生日会をしました。
日本の美味しいショートケーキの誕生日ケーキを食べるのがまた楽しみで・・・(*^-^*)
 
そして、秋休み中の一時帰国時に、毎年必ずやることがもう一つ。
それは、年賀状用の写真撮影です。
末っ子だった妹が結婚して以来、毎年、孫達と一緒に撮った写真で年賀状を作っている両親も、この時期に一緒に年賀状用の写真撮影をします。
私は毎年なるべく子供達と一緒に着物を着て写真を撮るようにしているのですが、今年も3人着物で・・・私は母の着物、マリアは叔母が子供の頃着ていた着物、ミハーリは父の着物で撮影。
昨年は3人だけで撮りましたが、今年は、元夫達ての願いで、2年ぶりに4人で撮りました。
元夫とは住所が違うので、どんな風に年賀状を作るか考えなくては・・・
 
昨年の年末年始は乗務が入らなかった為、今年は基本的には年末年始に乗務しないといけないので、
(↑ クリスマス年末年始は、前年度お休みをもらえた人は乗務、乗務した人はお休み・・・という規則があるのです)
今年はお正月に帰れないかもしれません。
次の私の有給休暇は4月(←ちょっと遅い冬休みです)。
その前にまた子供達と一緒に帰れるといいのですが・・・
やっぱり日本は(=家族は)心休まります LOVE
 
今回会えなかった友人達にも、次回は会えますように・・・!
 
 

フライト日記 (New York)

2009年10月
(JFK)
 
約1年ぶりのニューヨーク便。
機種はボーイング777-200。
担当はビジネスクラス。 満席・・・10席近くオーバーブック。
 
777のビジネスクラスは、二人で35名を担当するので大変なのです。
(↑ 他の機種では大抵ビジネスクラスは二人で24名を担当)
大抵シニア・パーサーがお手伝いに来てくれるのですが、今回のシニア・パーサー、ウリッツァーは・・・
お客様からの質問への対応も曖昧・・・
お手伝いにも全く来てくれず・・・
しかも、丁度ミールサービスで忙しい最中に、ビジネスクラスのお客様お一人お一人へのご挨拶を始めて・・・
(↑ ビジネスクラスのお客様へのご挨拶は、パーサーの仕事ではあるのですが、普通はサービスの邪魔にならない時間帯、もしくは、
気の利くパーサーだと、2回のドリンクサービスの合間にご挨拶に伺って、ついでに私達の代わりにお食事のチョイスを伺ってきてくれたりするのですが・・・)
ミールサービスの真っ只中に通路をウロウロされるのは超邪魔&迷惑でした・・・(;-_-;)
でも、彼は彼なりに一生懸命パーサー職をこなそうと頑張っている様子だったし、
同僚とは、本当に必要(=サービスに支障が出てお客様にご不便ご迷惑をかけるetc.)でない限りは、揉め事を避けて、和気藹々と乗務したいので、
特に文句を言ったりはしませんでしたが・・・
 
アメリカ路線では、到着前に、アルコール飲料が搭載されたコンテイナーやトローリーの内容(=品名や個数、口があいているか否かetc.)を記載して、ロックすることになっていて、
シニア・パーサーが前もってその特別な用紙とロックを各ギャレーに配布するのですが、
ウリッツァーは、それもうっかり忘れてしまったようで・・・(^_^;)
代わりにジュニア・パーサー(=エコノミークラスを指揮するパーサー)のユップが、各ギャレーに配っていました。
今回はジュニア・パーサーとしてアサインされていましたが、本当はシニア・パーサーのユップ。 
乗務歴もウリッツァーより長く、ウリッツァーを度々サポートしていた様子でした。
 
ニューヨーク到着後は、クルーバスでクルーホテルへ。
今のクルーホテルは、Times Square Madison Square の中間くらいにある、
Macy’sに近い♪」
とオランダ人同僚達から大好評のホテル。
夕方5時頃にホテル到着後、皆、早速買い物へ。
買い物にはあまり興味のない私は、買い物が終わった後の集合時間(=午後7時)にホテルのバーへ。
でも、結局時間までに買い物が終わらなかったようで、現れたのはジュニア・パーサーのユップだけ(笑)
 
ホテルのコンシェルジュでお勧めのレストランを聞いて出発。
勧められたのは、毎晩ピアノの演奏があるというイタリアンレストランだったのですが、行ってみると皆正装で・・・
普段着の私達には不似合いxxx
諦めて、途中たまたま通りかかった日本レストランへ。
巨大な和食(・・・Koreatown にあるレストランだったからか、韓国料理も混ざっていましたが) ビュッフェ・・・!
うっかり写真を撮り忘れてしまいましたが、大皿に3枚分、お寿司や煮物などをお腹一杯頂き、和風デザートも1皿分たっぷり頂きました。
梅酒もあって、大満足。
Ichiumiというレストランです。
(日本食大好き!の長男ミハーリを連れて行ったら、きっと大喜びだろうなぁ・・・)
 
翌日は、ホテルの斜め向かいにあるお店で朝食後、楽譜屋さんへ。
真っ青な空が広がる、気持ちの良いお天気 晴れ
ホテルの近くに楽譜屋さんがないか、コンシェルジュ(←このホテルのコンシェルジュは、売店の店員さんが兼ねていて、その日の店員さんの得意範囲だと沢山情報を得られますが、そうでないと何も教えてもらえません・・・(^^ゞ)で尋ねると、
前回は「わからない」と言われてしまったのですが、今回は、
「確かこの辺りに大きな楽譜屋さんがあったはず♪」
と、地図に丸を付けてくれました。
しかし・・・10ブロック以上含んだ大~きな丸xxx
以前、別のクルーホテルに滞在していた頃、コンシェルジュで教えてもらって、一度だけ、大きな楽譜屋さんに行ったことがあったのですが、
大きな丸が、なんとなく同じエリアのような気もしたので、とにかく行ってみることにしました。
Broadway (←路上にカフェが出来ていたり、自転車専用道ができていたりしてビックリしました)を上ってTimes Squareへ。
フライトに出る数日前に、ミハーリの中学の(『ニューヨーク2泊3日の旅』のプランを英語で書く、という)宿題を手伝った際に書いた、まさにそのままのルートで、
いつかミハーリと一緒に、(ミハーリはパイロット志望だから一緒の乗務で)ニューヨークに来ることができたら楽しいだろうなぁ・・・なんて考えながら歩いていました。
Times Square を過ぎて間もなく、コンシェルジュが描いた大きな丸の円内に入りました。
キョロキョロしながら歩きましたが、どうしても見つけられず・・・(T_T)
前方にSheraton Hotel が見えてきたので、思い切って、そこのコンシェルジュに相談してみました。
クルーホテルのコンシェルジュが描いた丸を見て笑ってました(・・・そりゃそうだ)。
テキパキとどこかに電話を入れて、楽譜屋さんの住所を教えてくれました。
Callingの2時間前にはホテルに戻って仮眠を取りたかったので、楽譜を見る時間は約2時間。
楽譜を見る(=読む)のは本当に楽しくて、あっという間に時間が過ぎ、まるまる2時間を費やし、
アローワンス(=会社から支給される食費etc.)も使い切って、楽譜を4冊購入♪ 
「あぁ、早く弾いてみたい!」
とワクワクしながらの帰り道、ふと、通りを行き交う(大きな買い物袋をいくつも持った)女性達を見て
「・・・もし楽譜を買ってなかったら、新しい服や靴を買えたのか・・・イヤミ
 ・・・でも、やっぱり楽譜の方が欲しい!」
などと思いを思いを廻らせていました♪
 
帰りの便も満席。
 
夜の便だったので、サービスの合間にコックピットで星を眺めさせて頂きました。 
オリオン座の辺りで時々流れ星が・・オリオン座流星群の 極大日は10月21日でしたが、もうこの頃には活動が始まっていた様子。
コックピットからの星空は本当に素晴らしいです。
皆にも見せてあげたいなぁ・・・星