フライト日記 (Johannesburg)

(こちらは1ヶ月遅れです・・・スミマセン)
(写真を追加アップしました)

2011年11月
(JNB)

久し振りのヨハネスブルグ便。
(南アフリカ路線はこのところずっとケープタウン便ばかりだったので)

機種はB777-200。
担当はビジネスクラス。満席。

ブリーフィングで印象に残っているのはパーサーからの
「私達自身が商品」
という言葉。
全てはプレゼンテーションする私達にかかっている・・・
乗務前に非常にやる気の出る言葉でした。

今回の相棒は、普段はジュニアパーサー(=エコノミークラスを仕切るパーサー)のロバート。
とても優しくて、協調性もあって、一緒に働きやすい一方で、
普段はエコノミークラスを担当しているからか、
満席のビジネスクラスではあまりしない(少なくとも私はしない)ことをしてしまうことも・・・

例えば、お食事が終わったお客様のトレイをどんどんギャレーに下げてきてしまったり・・・

エコノミークラスでは1トレイでサービスが終わりますが、
ビジネスクラスでは前菜の後、主菜、そしてデザート、とサービスが続き、
ギャレーでは次のサービスのトローリーの準備もしないといけないし・・・
下げ物をする前に、パンやワインのおかわりをお伺いしたりといったサービスもあるのに
そういうことを全て飛ばして、さっさとトレイを下げてしまって・・・(^^;;

他のお客様がまだお食事をされている中、 ギャレーとキャビンを行ったり来たりして、 お食事を終えたお客様から順に次々と下げ物をするというのは
お食事中のお客様を追い立てるようで失礼ではないかと思うのと、
(何らかの事情で目的地到着前に時間がなくなり・・・というような場合は例外ですが)
通路を挟んだ2つの担当エリア、揃って同時にトローリーでサービスに出た方が、
(エコノミークラスでも同じだと思いますが)
チームワークとして好ましいというか、見た目的にも美しいと、私は思うのです。

が、気付いた時には彼の担当エリアだけトレイがすっかり下げられていて、
ギャレーは下げられたトレイでいっぱい・・・

満席で、注意する暇などなかったので、とりあえず、ギャレーのトレイを片付け、
次のサービスのトローリーの準備をし、
サービス手順の話はとにかく全てのサービスが終わってからしようと思っていたのですが、
出発前に起きた別の問題(※)に関して話しているうちに、し忘れてしまいました・・・(^^;;

(※)出発前に起きた別の問題というのは・・・
今回、実は社員割引で乗っていらした方がお二人いて、
他社の社員の方々だったのですが、
なんと生後数ヶ月の赤ちゃん、1歳と2歳のお子さん連れで・・・
子供は子供でも(赤ちゃん1人ならまだしも)乳幼児3人・・・私だったら例え自社便でなかったとしても社員割引でビジネスクラスに座るだろうか・・・(多分、エコノミークラスへのダウングレードを申し出たでしょう)
しかしながら彼らは、ご搭乗早々、「席が離れてしまったから一緒に座らせて欲しい」とパーサーに頼んだらしく(∥ ̄■ ̄∥) 、
(社員割引の時は、空いたお席を頂くので、隣同士になれるとは限りません)
空席がある時ならまだしも、この日は満席。
ビジネスクラスでは、Welcome Drinkのサービスやらアメニティーキットの配布やらで忙しくしているというのに、
その社員割引一家を並んで座らせるが為に、パーサーが他のお客様にお席の移動をお願いし・・・
正式なビジネスクラスのお客様にご迷惑をおかけしてまで、
満席のビジネスクラスで、
乳幼児を3人も連れた社員割引の一家をそこまで優遇する必要があったのか・・・
パーサーの判断で、社員割引の乗客をエコノミークラスに移すことはあっても、こういうのは私も初めてで驚きました。
フライト中も忙しいサービスの最中に(「赤ちゃんのミルクを用意して欲しい」「離乳食を用意して欲しい」「子供が大人用の食事を食べないので何か別の物を用意して欲しい」等)大変注文が多く、満席のビジネスクラスに迎え入れるには相当迷惑な社員割引客で・・・
この件に関しては、相棒のロバートがパーサーに意見してくれていたので私からは特に何も言いませんでしたが。

そんなこんなで、てんやわんやのうちにヨハネスブルグ到着。
幸い、正式なビジネスクラスのお客様から(その乳幼児連れ社員割引客に対する)苦情が出ることもなく・・・(〃´o`)=3 ヨカッタ

同僚達の半数は翌日早朝から1泊2日のサファリツアーへ。
私は、クルーホテルのマネージャーに伺ったところ、夜、ホテルのロビーのピアノを弾かせて頂けるとのことだったので、
ホテルに残ることにしました。

翌日は、ホテル居残り組4人でとった朝食の席でたまたま話が出て、急遽、射撃場へ行くことに。
一見バッティングセンターのような入り口から中に入ると、
ドラマや映画でしか見たことのない大小様々な銃が・・・

見ただけでもう心臓ばくばくでした。
何のセキュリティーもなく、身分証明も何もしないで、本物の銃と本物の弾丸をレンタルできる・・・
というのも(いつどんな人がレンタルするか分からないというのが)
恐ろしく、
銃の扱い方の説明を聞きながら、辺りに様子が変な人はいないか気になって仕方がありませんでした(汗)

銃声が轟く射撃場・・・
まさにドラマや映画で見たままの光景・・・

4人で4種類の銃をレンタルしたので、
5発ずつ撃って銃を交換しようということになったのですが、
一番小さい銃からスタートした私は、
(他の人が撃つ銃声にもビックリしまくっていたのですが)
自分の銃声にもビックリして、
撃つ度に体がビクッと飛び上がってしまい、
撃つ度にその衝撃で体が後ろに飛ばされ、
撃つ度に弾丸の外側の部分(←なんと呼ぶのでしょう?)が顔めがけて飛んでくるので、
その恐ろしさに、2つ目の銃でもうギブアップ。
 
そもそも撃つ時も(人型に狙いを定めるのが恐ろしくて)標的を見ていられない(=目を瞑ってしまう)ので、
射撃は自分には本当に向いていないと確信し、
それ以降はカメラマンに徹しました(笑)

命中率1番だったのは女性パイロット(副操縦士)のエレン。
格好良かったです(*^-^*)

銃を返却した時は心底ホッとしました(笑)

クルーホテルに戻り、夕方までのんびりした後、ホテルのバーでクルードリンク。
夕食はホテルのレストランで。
南アフリカは食事もワインも美味しく、毎日大満足でした。

夕食後は毎晩夜中までピアノを弾かせて頂きました。
 

時々同僚達が聴きに来てくれ、
(相棒のロバートは読書をしながら2時間以上聴いていてくれました)
中には感動して涙を流してくれた同僚も・・・
バッハの『G線上のアリア』を聴いて、無くなった旦那様を思い出したというエスメラルダ。
中村由利子の『Dear Green Field』を聴いて、音楽を聴いて感動して涙が出たのは初めてだというダイアン。
彼女には結婚式でこの曲を弾いて欲しいと頼まれました。
光栄です。.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))

ランチには、クルーホテルから歩いて数分の所にあるカフェレストランEuropaで、毎日お寿司を頂きました。

同僚のお勧めで、Wheat Grassという緑色のジュースにもトライ。

意外と美味しかったです♪

そして帰りの便。満席。

はっと気付いた時には時既に遅く、行きの便同様にお食事を終えたお客様から順にどんどんトレーをギャレーに下げて来てしまう相棒のロバート。ヨハネスブルグ滞在中にこのことを話そう話そうと思っていたのに(ロバートも初日はサファリに出掛けていたこともあり)すっかり忘れていました。

彼は通常はエコノミークラスのパーサーとして働くので、ビジネスクラスのサービスに関して細かいことを注意することに意味があるのか?
という迷いもありました。
が、シニアパーサーからも
「二人はスムーズにサービスできているのにも関わらず、チームワークが上手くいってるように見えないのはなぜかしら・・・?」
という指摘があったので、
シニアパーサーも交えて、
相棒同士はやはり(特別な事情がない限り)
一緒に準備して、一緒にキャビンに出てサービスし、
下げ物も(本来のマニュアルにある通り)二人同時に一緒にトローリーでキャビンに出てした方が、
見た目もバランスが良いはずだとお話ししました。

(こういった話を、パーサーも含め同僚同士で腹を割って話せるのも、この会社の良いところだな・・・と改めて感謝しつつ)

相棒が同じ2本線(=制服に2本白線があるCA=ビジネスクラスの訓練を受けたCA)の時には多分起こらない問題。
私も勉強になりました(*^-^*)

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今年も残すところあと約1時間半(オランダ時間だとまだ9時間半ありますが)。
12月のフライト日記が2つ、年を越してしまいそうです・・・(^^;;

今年は久し振りにオランダで新しい年を迎えます。
(外では既に花火や爆竹の音がしています)

皆様どうぞ良いお年をお迎え下さい!!

フライト日記 (Panama)

(すみません、またもや2ヶ月遅れになってしまいました・・・(^^;;)

2011年10月
(PTY)

ボネールへのフライトから戻った後、週末3日間だけ一時帰国したのですが、
東京便の機内でオランダ人の同僚達と話していて
誰も東京便をリクエストしていないと聞いて(毎月東京便をリクエストしている私としては)ちょっと凹む・・・(T_T)
彼女達はシンガポールやパラマリボ、そしてパナマをリクエストしたのに東京便が付いたとのこと。
私は東京便(と大阪便)をリクエストしているのに、シンガポール、パラマリボ、パナマ便を頂いてます・・・(ー_ー?)
フライトリクエストが全てコンピューターで処理されるようになって大分経つけれど、
なんだかやっぱり上手く処理できてなさそう・・・(-_-)

という訳で、(本当は日本路線をリクエストしていたのに付いた)パナマ便。

機種はMD-11。満席。
担当はエコノミークラス。

ブリーフィング時に注意があったのは
* 緊急時に備えて、客室は常に整理(Ex.プラスティックの空袋等を片付ける)
* 赤ちゃんや子供が座席で横になって寝かせられている際、通路側に頭が来ていないか注意
* パナマ便は乗客に船員が多く、お酒を持ち込む人が多いので、特に注意する

パナマ便らしいと思ったのは最後のお酒に関するもの。
船乗りが多いのはパナマ運河があるから・・・?
実際、(私の担当エリアではありませんでしたが)ウィスキーなどを持ち込んでこっそり飲んでいらっしゃるお客様(←本当に船員でした)が数名→お酒は(到着するまで)没収+機内でのアルコールのサービスはなしという対応をした様子。

MD-11のエコノミークラスは、6人のCAが3人ずつ2つの通路に分かれて、客室最前部、中間部、最後部を担当します。
今回私の担当は右側の通路の中間部。
Tweebander(=2本線=制服に2本白線があるCA=ビジネスクラスの訓練を受けたCA=通常はビジネスクラスを担当するが、その月によって苗字のアルファベット順にエコノミークラスを担当)がエコノミークラスを担当する場合、
必要に応じてビジネスクラスのお手伝いにもまわれる様に、エコノミークラスの最前部の担当になるのですが、
今回、Tweebanderが6名おり(うち2名がビジネスクラス担当)、
アルファベット順+乗務暦で、私は中間部担当に。
普通(少なくとも私が最前部担当の時は)、ドリンクサービスでもミールサービスでも最前部が先に担当エリアのサービスを終え、
中間部を引き継ぎ、中間部担当者が最後部を引き継ぎ、最後部担当者は先にギャレーに戻って次のサービスの準備をする・・・
というのが、経験上、最も効率の良いサービス手順・・・
ところが、最前部担当になったエレンとタンヤ(←私同様20年以上飛んでいる二人ですが)、
自分の担当エリアが終わると、終わったところで止まったまま二人で立ち話をしてる・・・(-_-)・・・
(こら~~~手伝いに来い~~~)
よっぽど担当エリアを(最前部と中間部で)替わろうかとも思いましたが、
(私が彼女達のどちらかと担当エリアを替わることで、私の代わりに中間部に入った方は休んでいられず、最前部に残った方も、私は自分のエリアが終わっても同僚のエリアが終わっていなければ立ち話などせず手伝いに行くので休んでいられず、二人ともUnhappyになるでしょうし)
他の同僚達は彼女達がサボっていることに気付いていない様子だし、飛行時間は10時間45分、時間も十分あるので、
今日は事を荒立てずにのんびりいくことに。

そんな感じでのんびりと(笑)パナマ到着。

同僚達の何人かは翌日から1泊2日でパナマ運河&ビーチツアーへ。
私は、パナマ運河にも2回行き、無人島ツアーetc.色々なツアーにも既に参加済みだったのと、
今回はパナマに住んでいる友人Cさんに是非ともお会いしたかったので、ホテルに残ることに。

毎度のことながら、どこかピアノを練習できる場所はないかと探してみると、
クルーホテルからさほど遠くない所(タクシーで10分くらい?)にヤマハ音楽教室発見♪
同じく趣味でピアノを弾くというセカンドオフィサーのフィクターと2人で行って来ました。
彼もベートーヴェンのソナタを何曲も弾きこなしていて(←隣の部屋で弾いてるのが聴こえてきた)
こんなことなら連弾譜も持ってくればよかったと後悔。


(ヤマハ音楽教室の入り口)

フィクターとは音楽の話もいろいろできて、恐らく今回のパナマステイ中、一番親しくした同僚で、
食事の時はいつもさりげなくお隣に座って話しかけてくれ、
夕食前にATMにお金をおろしにいかなければならない時には心配して
「自分もお金をおろさないといけないから」と嘘をついてついて来てくれたりして
(↑こういう心遣いに弱い)
発してくれているサインは明瞭で、
実は(恥ずかしながら)ちょっと心揺れそうになったのですが・・・
年齢差20歳というのが・・・やっぱりどう考えても申し訳なさ過ぎますよね?ね?ね?
ミハーリの方が年が近いのですからwww

彼とは是非また一緒にフライトして、いつか連弾してみたいです(*^-^*)
(これからは連弾譜も常に持参しなければ・・・φ(.. ) メモメモ )


(ヤマハ音楽教室前にいた仮装した子供達)

2日は、パナマ在住の友人Cさんにも無事お会いすることができました。
その日の晩のハロウィーンパーティー用の衣装を探すのにお勧めのお店や、
(結局マリア用のゴスロリウィッグしか買わなかったのですが)
大きなショッピングモールにも連れて行って頂きました。
Cさん、とっても楽しかったです、ありがとう!!

ハロウィーンの夜は、クルー全員でお食事。
大雨の中、旧市街地へ。
レストランも素敵でしたが、レストランに入る前に皆で雨宿りしたバーもとっても素敵でした。
(どちらも名前を控えるのを忘れてしまいましたxxx)


(雨の旧市街地)

翌日は、Cさんがクルーホテルに来て下さって、
巷で有名だという、ホテルのSunday Brunchを頂きました。
夜、乗務だった為、シャンペンを頂けなかったのが心残り・・・(笑)

ブランチの後、仮眠を取り、帰りの乗務。
満席。
行きの便同様、のんびりサービス・・・の予定でしたが、
ジュニアパーサーのヘラルドが、エレンとタンヤのサボリに気付いたらしく(笑)、
注意されたのか、ちゃんと手伝ってくれるようになって、大変スムーズで快適なサービスができました。
こういうのはお客様も感じ取るはず。
同僚同士、助け合って、お互いに「ありがとう」と微笑あってサービスできるのが一番(*^-^*)
良いフライトでした♪

それから今回とってもスペシャルだったのは、
休憩中にコックピットから星を眺めていた時、初めて、おうし座流星群の火球を観たこと!
オレンジ色の大きな流れ星が、ゆーっくりと、長ーい尾を引きながら、オリオン座の上を流れていきました・・・
とっても綺麗でした〃⌒ー⌒〃 ~☆・:.;*
(あんまり綺麗だったので、願い事はし忘れましたwww)

Validation

(10月半ばにアムステルダム日本語補習校の保護者会会長に就任し、
乗務の合間は役員の仕事と、
11月末の補習校の学習発表会でのピアノ伴奏、
12月の地元ユトレヒトの小学校でのクリスマスキャロルのピアノ伴奏の練習等で
フライト日記をゆっくり書く時間を作れずにいます・・・
が、皆様に是非ご紹介したい動画と出会ったので
久し振りに更新します(●’◡’●)ノ♥)

TwitterやFacebookでもご紹介したのですが、
本当に素敵な動画なので、是非見てみて下さい(*^-^*)

YouTubeのコメントより↓

「”Validation(承認)” は無料駐車場の係員である青年が、人々を褒め称えることで、世界を変えていく寓話です。
全米各地の映画祭で8冠を獲得した大絶賛のショートムービー。
16分間の映像を見れ­ば、あなたも、きっと優しい気持ちになれるはず。
(この動画に惚れた素人が訳したものなので、字幕でおかしなところは大目に見てください)」

主演:T.J. Thyne(ヒュー・ニューマン) Vicki Davis(ヴィクトリア)
脚本、監督、編集:Kurt Kuenne
Cleveland Int’l Film FestivalでBest Narrative Shortを受賞。
Gen Art Chicago Film FestivalでJury Awardを受賞。
Hawaii Int’l Film FestivalでAudience Awardを受賞。
Breckenridge Festival of FilmでBest Short Comedyを受賞。
Heartland Film FestivalでBest Short Film & Audience Award、Crystal Heart Awardを受賞。
Williamstown Film FestivalでChristopher & Dana Reeve Audience Awardを受賞。
Dam Short Film FestivalでBest Comedyを受賞。
Sedona Int’l Film FestivalでBest Short Filmを受賞。
監督自ら投稿した本家の動画はこちらから http://www.youtube.com/watch?v=Cbk980jV7Ao

追伸:フライト日記、できるだけ年内に仕上げられるように
がんばります・・・!