2007年11月
(DXB)
久し振りのドバイ便。
機種はボーイング777。
担当はエコノミークラス。
ビジネスクラス担当のオランダ人同僚二人のうち、一人は長い病欠から明けたばかりのパーサー、もう一人の同僚はビジネスクラスのトレーニングを受けたばかりでその日初めて実際にビジネスクラスを担当するというので、ボーディング前の準備からサービスの合間も、時間があるとビジネスクラスのアシストに出向いてお手伝いをしました。
今月から(?)ビジネスクラスのアメニティーキットが新しくなっていました。
エコノミークラスのイヤフォンも新しくなって(こちらは先月末から)、お客様にお持ち帰り頂くタイプの物に。
これは、MP3プレイヤーやニンテンドーDSにも使える優れもので、我が家の子供達(←日本からのオランダに戻る時の便で頂いた)も大喜びでした。
お食事のサービスが終わり、お客様がお休みになられてから、私達もお食事をいただきます。
夜の便だったせいか、お食事を取られないお客様が多くミールが余っていたので、エコノミークラスのお食事をいただきました。
シーフード・リゾットが(ちょっと塩味がキツ目でしたが)美味しかったです。

(手前がシーフード・リゾット)
(見た目は悪いですがxxxとっても美味しいです)
食後、窓の外を見てみました。
同じギャレーのベルギー人同僚のフランキー(←彼は元サベナのクルー)が
「砂漠の上だから何も見えないでしょう?」
と言うので
「そんなことないわヨ~! 街の灯りが綺麗よ~!」
どの辺りを飛んでいるのかインターフォンで機長に聞くと、窓の外に見えているのはバグダッド市とのこと。
「花火(=爆弾)は上がっていないけどね(笑)」
と冗談を言って笑っていましたが・・・ちょっと怖いなぁと思いました。

(バグダッドの街の灯り)
ドバイに到着したのは翌朝。 クルーホテルに着いたのは現地時間の午前6時過ぎ頃です。
しばらくノボテルだったクルーホテルが、昔のクラウン・プラザホテルに戻っていました。
懐かしい!
ここにはピアノがあったはず!・・・と思って、フロントで聞いてみましたら、ロビーにあった白いヤマハのグランドピアノも、4階のピアノ・バーにあった黒いヤマハのグランドピアノも、2台とも処分してしまったとのことでした。
ここのピアノ(←以前は、フライトで来る度に弾かせていただいていたのデス)はとても素敵な音だったのに・・・残念です(>_<。。。
ここの朝食に、お気に入りのアラビア風のお豆のスープ(?)があったことを思い出して、休む前に朝食をいただくことに。
ありました!
「これが大好物なんです♡」
と、朝食ビュッフェのスタッフに言うと、
「これはレバノンの料理なんですヨ」
と教えてくれ、なんと、そのお豆の缶詰をお土産に下さいました!(感激)
(レバノンのお豆のスープ)
(スープの上に、トマトとタマネギの微塵切りをのせ、レモン汁をしぼっていただきます)
朝食後、部屋で夕方まで仮眠を取り、夕方から、ホテルに隣接したショッピングモールに友人の誕生日プレゼントを買いに行きました。
素敵な、天井から吊るすタイプのキャンドルホルダーを見つけて、それを購入♪
もう午後6時になるところだったので、早めの夕食をいただこうと思い、フロントでホテル内の日本料理レストランの開店時間を聞くと、
「午後7時か7時半です。」
午後7時か7時半??? どうしてホテルのスタッフがホテル内のレストランの開店時間を知らないのだろう・・・???
「午後7時と7時半のどちらなのですか?」
フロントの人同士しばらく相談(?)した後、
「午後7時から7時半の間です。」
・・・(;-_-)
諦めて部屋に戻り、午後7時までテレビ(NHKが入っていました!)を見てから、日本料理レストランへ。
以前も、このホテルに滞在していた時は、毎回ここの日本料理レストランに食べに行っていました。
その頃は、大抵、昼間ロビーのピアノを弾かせていただき、時に夕方からレストランと同じ階にあったピアノ・バーのピアノを弾かせていただき、それからお夕食に伺っていたのですが、
いつも日本人のオーナーの方が話し相手に出て来て下さって、いろいろご馳走して下さったり(!)・・・
今は、ピアノ・バーはワイン・バーに変わり、その日本人のオーナーはどこか別の国へ行かれたとの事。
オーナーが代わって、レストランの内装も随分変わりました。
以前は、淡い色調で、いかにも和風の落ち着いた雰囲気だったのが、
今は、黒と赤が基調のモダンな内装になり、
またウェイトレスの皆さんが・・・以前は着物だったのに、今は黒字にピンクの帯の忍者風の制服に・・・( ̄_ ̄|||)
お食事は美味しかったですが、なんだか居心地が悪くて・・・早々に退散してしまいました。
コーリング(=ウェイクアップ・コールがかかってくる時間=ピックアップタイムの1時間前)は午前5時20分。
午前5時に目覚ましをかけ、コーリングまでにシャワーを済ませ、ゆっくり支度をして、部屋でコーヒー(日本ではコーヒーの代わりにリポビタンD)を飲んでからロビーへ。
チェックアウトをし、ピックアップタイム(=空港へ向かうクルーバスがホテルを出発する時間)まで同僚とおしゃべりをして待ちます。
帰りの便では何度か気流の悪い場所を通過し、シートベルト着用のサインが点灯しました。
ギャレー内のコンテイナーやトローリーが全てロックされているか素早く確認し、また、全ての全てのお客様がシートベルトを着用しているかチェックをしにキャビンへ。
ほとんどのお客様がお休みになっていらしたので、毛布でシートベルトが確認できないお客様にはお声をおかけして、シートベルトをしているか確認します。
折角お休みになっているところをお起こしするのは、非常に心苦しいのですが、万が一乱気流に巻き込まれた場合、シートベルトをしていないと本当に危険なのです。
地震と同じで乱気流はいつ起こるかわかりませんので、(幸い私はまだ経験がありませんが、)お休みになる時にはシートベルトは必ず着用して下さいネ。
毛布をお使いになる場合は、毛布の上からシートベルトをしていただけると(確認の為に起こさないで済みますので)大変助かります・・・m(_ _)m
アムステルダムには、定刻よりも約1時間早く到着。
乗務中、足首と膝の関節が痛くなり、数日前からの首の痛みも心配だったので、空港内のメディカル・センターに立ち寄りました。
メディカル・センターでは、最近どこへフライトしたか聞かれました。
マラリアやデング熱を疑ったようでしたが、私の(ドバイの前の)フライト先は、10月は大阪、(秋休み中に行ったのは東京、)その前の9月はニューヨークとワシントン。
8月には2度、マラリア地域であるアクラへ乗務しましたが、発症するまでの期間を考えると関係なさそう・・・。
結局パラセタモール(アセトアミノフェン=解熱鎮痛薬)をいただいて帰りました。
ところがその晩、足の指から手の指まで、全身の関節が強烈に痛みだし、横になるのも、寝返りをうつのも、起き上がるのも辛く・・・
痛みの為になかなか寝付けず、夜中に、手が強張ってグーさえもできなくなっていることに気付いた時は
「痺れだけだったら何とかなったけれど、これが治らなかったら、仕事もピアノも諦める他ないな・・・」
と気が弱くなって涙が出そうになりましたが、
家族・友人に恵まれ、CAになる夢も叶い、可愛い子供達を授かり、有名なピアニストWibiと連弾までさせて頂いた今、
やりたい事はまだまだ沢山あるけれど、考えていたらキリがないし、これから先寝たきりになったとしても、悔いはないかも・・・
そう思ったら、妙に納得し、明け方からやっと眠れました。
ユトレヒト大学病院の感染症科で検査を受け、現在、検査結果を待っています。
鎮静剤(→今度は抗炎症作用のある強い薬)で痛みは大分軽くなりましたが、薬を飲んでいるうちは乗務は無理です・・・(T_T)
次のフライトまでに回復するといいのですが・・・