2007年12月
(CPT)
今年の仕事収めは、12月24~28日のケープタウン便。
関節痛で1ヶ月以上乗務を休んでいたので、
(仕事復帰できた!・・・という)嬉しさ半分+(痛みが悪化したらどうしよう・・・という)不安半分で出かけました。
気候の良い南アフリカでクリスマス~年末年始を過ごそうという観光客で、ビジネスクラスもエコノミークラスも満々席でした。
飛行時間は11時間40分。
機種はボーイング777です。
担当はビジネスクラス。
35名のお客様(=満席)のうち、10名は社員割引利用者。
12月24日発ですからクリスマス(オランダでは25日が第一クリスマス、26日が第二クリスマス)はフライト先で過ごすことになりますし、
ケープタウン便は3泊5日と長めのスケジュールであることもあって、
ビジネスクラスの私の相棒マフテルトの旦那様、パーサーの長男、エコノミークラスの同僚のパートナーetc.
同僚達も何人か家族を同行していました。
私もいつか子供達・家族・友人達を連れて行けたらいいなぁ・・・♡
ケープタウンは、もともと東アフリカ・インド・東アジア貿易に携わるオランダ船の食料基地として建設された街です。
ですから、ここで話されている南アフリカ語?(アフリカーンス)はオランダ語にそっくり。
例えば、ケープタウンの現地語読みであるカープスタット(Caapstad)はオランダ語と同様です。
ケープタウンに乗務するのは、確か今回が3回目。
初めて乗務した時は、まだ直行便はなく、ヨハネスブルグからの往復乗務でした。
直行便は
ケープタウンの離発着が夜遅い為、夜景しか楽しめませんが、
ヨハネスブルグからの往復便の時は日中のフライトだったので、
テープルマウンテンの絶景が楽しめたものです。
機長がわざわざ航路変更してテーブルマウンテン上空を飛んだり・・・懐かしい!
ケープタウン到着後は、いつものようにホテルのバーでクルードリンク。
(遅い時間に到着するので、行った途端にラストオーダーですが・・・笑)
翌日は、朝食(お寿司もありました!)の後、パーサー親子と一緒にバスツアーに参加しました。
ガイドの説明を聞きながらケープタウン市内を観光し、テーブルマウンテンに登り、ビーチを巡って、再び市内に戻ってくる・・・というツアーで、1日1人R100(=約10ユーロ)。
クリスマス当日でしたので市内は閑散としていましたが、お陰で渋滞に遭うこともなく、すんなりテーブルマウンテンまで辿り着くことができました。
・・・が、天候がみるみる悪化し、バスがテーブルマウンテン中腹に到着する頃には辺りは霧で真っ白に・・・何も見えない上、寒い!
予報では、晴天で摂氏28度のはずだったのに・・・
よ~く見ると、頂上をヘリコプターが旋回しています。
バスの運転手が
「レスキュー隊が出てるなぁ・・・遭難者が出たかな?」
とボソリ・・・遭難者・・・( ̄_ ̄|||)
ここからケーブルカーで頂上へ登り、ケープタウンの街を見下ろしながらお茶をする予定は変更。
バスツアーを続行してビーチへ。
ビーチ到着時には天候も回復・・・テーブルマウンテンにも午後から行った方が天候が良さそうです(←次回は登るゾ!)
おしゃれなカフェやバーが並ぶCamps Bay Beach、ゴージャスな別荘が並ぶClifton Beach(←ベッカム夫妻etc.著名人が別荘を持っているそうです)・・・
前は海、後ろは山・・・素晴らしい景色です。
ビーチや住宅街を警察官が馬に乗ってパトロールしているのも面白かったです。
(↑オランダでも、アムステルダム市街地など車が入りづらい場所は、乗馬パトロールだったと思います)
バスツアーの最後に通るウォーターフロント地区(Victoria&Alfred Waterfront)で下車。
ケープタウン港の波止場の上にあるウォーターフロント地区には、アフリカの民芸品のマーケット、海洋水族館Two Oceans Aquarium(大西洋とインド洋が交わる南アフリカならではの水族館)、ショッピングモール、ホテル、レストランが並び、観光客で賑わっています。
ここで、テーブルマウンテンを眺めながら、遅めのランチをいただきました。
なるべく滞在先の現地料理をいただくようにしている私が選んだのは、南アフリカ料理の一つボボティ。
辛くて美味しかったデス!!
ホテルに戻ってから、クルードリンクまでの時間、一人でサウナに行ってみました。
普段はあまりサウナには行かないのですが、ここのサウナは特別です。
ホテルの最上階にあるこのサウナ、前面がガラス張りになっていて、その眺めの素晴らしいこと!! 特に夕焼け~夜景がそれはも~美しいのです。
同じ階にある室内プールもガラス張りで、プールの淵にもたれながら外の眺めを楽しむことができます。
クルードリンクの後、皆で街のレストランでクリスマス・ディナーをいただきました。
南アフリカは、お食事もワインもと~っても美味しく、またレストラン・スタッフのサービスも大変行き届いていて、どこでお食事しても満足できます。
ワインも入って同僚達のジョークもいつもに増して切れがよく、お腹がよじれるほど笑いました。
今頃になって、腹筋が筋肉痛になってます(笑)
食後はゲイの同僚達と一緒に、ゲイのディスコへ・・・初体験デス。
カウンターの男性スタッフは上半身裸・・・(*^ ^*)
お化粧し、頭にティアラを付けて、セクシーに踊る女装の男性・・・(^^ゞ
機長(←クリスマス・ディナーで正装していた為、余計に目立っていた)に言い寄る男性・・・(- -;
男性同士見つめ合いながら仲良く踊るカップル・・・♡
みんなとってもラブリー♡でした。
(さすがに写真は撮れませんでしたxxx)
翌日は、朝食後ウォーターフロント地区(=ホテルから車で5分程)のショッピングモールへ。
家族や友人達へのお土産『レモン・ペッパー』(=レモン入り胡椒)(←日本の『柚子胡椒』のレモン版のような感じで、サラダやパスタにかけていただきます)を買ったらホテルに戻ってのんびりしようと思っていたのですが・・・
朝食後Clifton Beachに向かった同僚達から
「ショッピングモールで水着を買って、後からClifton Beachに来るように!」
(↑今回、水着をスーツケースに入れ忘れてしまったものでxxx)
と何度も何度も念をおされ、ショッピングモールにも
「一緒に選んであげるから」
と機長と副操縦士がついてきて・・・(汗)
ラインストーンが散りばめられた紫色のビキニ(恥)を購入、更衣室で着替えさせていただいてClifton Beachへ向かいました。
Clifton Beachは、第1~第4ビーチに分かれていて、第4ビーチが一般向け、第3ビーチがゲイ用なのだそう。
私達は(ゲイの同僚達に合わせて)仲睦まじく日光浴を楽しむ男性カップル達で賑わう第3ビーチへ。
大西洋に面したビーチは本当に美しいのですが、南極大陸の氷河の氷が解けて運ばれてくる為、水が・・・冷たい

海には入りませんでしたが、同僚達のジョークに再び大笑いの楽しい午後を過ごしました。
最終日は、ランチの前とランチの後に、ホテルのバーのピアノを弾かせていただきました。
鍵盤が軽過ぎて、ちょっと弾きづらいピアノ(←ジャズなんかを弾くにはいいのかもしれません・・・?)でしたが、高音部がとてもいい音で・・・

ドビュッシーの『月の光』は響き良く弾けたのでは・・・?と思います。
Calling Timeは21時40分。
目覚ましを21時にセットして仮眠。 Callingの後、22時過ぎにロビーに降りてチェックアウトし、また少しだけバーでピアノを弾かせていただきました。
ロビーに勢揃いした同僚達に挨拶を交わしていると、パイロットが一人多い?
副操縦士の一人が、滞在中、目に日光を浴び過ぎて目が焼けてしまい、乗務できなくなってしまったとのこと・・・

乗務はできませんが、Crewとして出国する場合はユニフォームを着用しなければならない為、彼の代行で呼ばれた(本当は明日乗務予定だった)副操縦士をいれて5名=それでパイロットが一人多かったという訳です。
帰りの便は幸い満席ではなかったので、より丁寧にサービスできました。
ミールサービスの後、コックピットに星を見に行きました。
飛行機は南から北に向かって飛んでいますから、コックピットの左側は西、右側は東。
西側には逆さまになったオリオン座(←南半球では逆さまに見えるのです)とその近くに赤く輝く火星、
東側には上りつつある蠍座と明るく輝く木星、その上に天秤座が見えました

行きの便では取らなかった休憩(←ボーイング777にも747同様、クルー用の休憩室があり、ベッドで横になって休むことができます)にもしっかり行って、体調を万全に整えてアムステルダム到着。
クルーセンターで同僚達と握手(&頬にキス3回)でお別れの挨拶を交わしてから、クルー用ロッカールームの奥にあるシャワールームで私服に着替え、荷物を入れ替え、
空港で合流した子供達を連れ、日本へ・・・

ケープタウンからアムステルダムまで飛行時間11時間40分
アムステルダムから東京まで飛行時間10時間15分
(南アフリカより日本の方が近いのデスねぇ・・・!)
出発到着前後を含めて、その日はほぼ丸一日飛行機の中にいたことになります。
まだちょっとボ~っとしていますが、
日本で年越しができて本当に嬉しいです
感謝しながら、新年を迎えたいと思います。
皆様もどうぞ良いお年を!!