フライト日記 (Singapore)

(7月初めに子供達と一時帰国し、その後フライトセイフティーの試験があったりして、またまた1ヶ月送れのフライト日記になってしまいました・・・すみません・・・(^^;;)

2011年6月
 (SIN)

夏の休暇明けのフライトは、久し振りのシンガポール便。
しかも9日間のロングトリップ。

本当はいつものように東京便と大阪便をリクエストしていました。
(東日本大震災後、ひたすら東京便だけが付いていたので、休暇明けも?・・・と期待していたのですが)
付いたのは、長~いシンガポール便でした。

いつもなら、長く家を空けたとしても、その分お休みも長いし、
9日間トリップでも全く構わないのですが、
今回は必死にスケジュール・チェンジを試みました。

なぜなら、娘のマリアの小学校卒業ミュージカルを観に行かれなくなってしまうからです。
(↑オランダの小学校は卒業式がありません。代わりに卒業生がミュージカルを公演します→長男ミハーリの卒業ミュージカル

あちこち電話したりメールしたりしましたが、結局変更叶わず・・・(;_;)
歌の指導や大道具・小道具・衣装の作成のお手伝いもしていたので、マリアの同級生の子供達も皆
「私達も会社にお願いしてみるから!!」
と言ってくれて感動・・・。・°°・(>_<)・°°・。

マリアを悲しませることになってしまって胸が痛みました・・・
(オランダ人はもしかしたら仮病で休んでしまったりするのかもしれません)
が、仕事は仕事。
今まで学校行事にお休みを頂けていたことの方がありがたいと思い、
こういうことがあって然りの仕事を選んだのは自分なのだからと言い聞かせ、
乗務に出掛けました。

子供の頃からの夢だったこの仕事、就職して22年経った今でも毎回フライトに出るのは嬉しくて楽しくて幸せなのですが、
正直、今回初めて、家を出る時に「行きたくない・・・」と思いました。

が、落ち込んではいられません。
空港へ向かう電車の中で気持ちを切り替え、笑顔でクルーセンター到着(^-^)

今回は国際色豊かなクルーでした。
シニアパーサーのペーターはオーストラリア人、タイ人のタム、タンザニア人のアンスベルト、そして日本人の私。
外国人が私だけじゃないというのは珍しくはありませんが、大抵はオランダに多い移民(=トルコ人、モロッコ人、スリナム人、中国人、韓国人)。
オーストラリア人とかタイ人、そしてタンザニア人というのは初めてでした。

機種はB777-300。
担当はビジネスクラス。

久し振りの満席フライト。

B777のビジネスクラスは、他の機種よりも座席数が多いので、満席だと超忙しくなることで有名なのですが、
パーサーのペーターが頻繁に手伝いに来てくれて、本当に助かりました。
それから相棒のエスメラルダがまたとても陽気な人で、本当に楽しく仕事ができました。

シンガポール到着は現地時間の夕方。
クルーホテル到着後、シャワーを浴びて、いつものバー(シンガポールでは、eMというバー)でクルードリンク。
(全世界、どこのステイ先にもお決まりのバーがあって、いつも夕食前にそこにに集ります。成田ではクルーホテル内のバー。)
・・・の前に、タイ人のタムが、クルーホテル近くのショッピングモールにお寿司を食べに行くというので、連れて行ってもらいました。

腹ごしらえをしてからクルードリンクへ(^-^)

女性は相棒のエスメラルダしか来ていませんでしたが、楽しく飲んで、夕食へ。
夕食はLau Pa Satで。
そして夕食後は予想通りChijmesのInsomniaへ。

もう何年も前に香港のInsomniaで演奏していたCharcoalという香港のバンドが、
数年前にもシンガポールのInsomniaで演奏していたのですが、
今回もまた丁度遠征して来ていらして、
光栄なことに私のことを覚えていて下さって
(日本でも演奏されたことがあるそうで、日本語も少しお話しになっていました)
一緒に写真を撮らせて頂いちゃいました・・・(#⌒・⌒#)ゞ
(この方です↓)
http://www.youtube.com/watch?v=kRIsPjNoNlg&feature=related

ホテルに戻ったのは明け方5時?
でもお昼には目が覚めて(お腹が空いてしまってxxx)
ルームサービスで(フライト先ではできるだけ現地のお料理を・・・と思って選んだら)朝からいきなりカレーを食べてしまいました。

9日間トリップですが、往復共に飛行中に日付が変わる為、シンガポールには6泊しかしません。
つまり、
シンガポールへの往路乗務、到着日、オフ、デンパサール(バリ島)への往復乗務、オフ、デンパサールへの往復乗務、オフ、オランダへの復路乗務
となります。

途中2度入ったデンパサールへの往復乗務が、今までの22年ちょっとの乗務暦で恐らく最も大変なフライトでした。
それまでは、10年くらい前にボランティアでお手伝いしたヨーロッパ路線(例えば飛行時間1時間で温かいお食事をサービスするフライト)が一番大忙しなフライトだったと記憶していたのですが、
年のせいもあるのかなxxx今回のデンパサール便のサービスには驚きました・・・(◎_◎;)

飛行時間2時間(離着陸前後の時間を除くと正味1時間半くらい?)の間に、
おつまみ付きのドリンクサービス、
2Stepのミールサービス(前菜と主菜と分けてお出しするサービス)でしかもホットミールのチョイスも3つあり、
食後酒のサービスもして、
機内販売、お土産のデルフト焼のミニチュアハウスもお配りし、
合間にコックピットのケアもする(=最低30分おきにパイロットの無事を確認し、飲み物や食べ物を運ぶ)という、
本当に休む暇の全くないフライトでした。

デンパサールでは、約1時間の停泊時間中に機内で夕食をとり、
食べ終わったらすぐにまた往路の出発準備(=客室のチェックや、アメニティーキット・ウェルカムドリンクの準備etc.)に取り掛からねばならず、
ゆっくり座っている暇がないxxx
しかも、夕方からの乗務で、時差調整が苦手な同僚達は辛そうでした。

シンガポールのクルーホテルに戻ったのは午前1時過ぎ。
でしたが、それでもやっぱり乗務の後はeMでクルードリンク。
お店の方のお勧めで、私はずっとWodka+Lime Cordialというカクテルを飲んでいました。
モスコミュールのジンジャーエール抜き、という感じ・・・お勧めです(^-^)

お夕食は、最初のうちはLau Pa Satへ行っていたのですが、
後半はもっぱらNewton Circusへ。
こちらの方がお料理はずっと美味しかったので、いつかまたシンガポール便が着いたら、最初からNewton Circusに食べに来ようと思います。

相棒のエスメラルダがカラオケに行きたい!と言うので、
シニアパーサーのペーターとタンザニア人のアンスベルトと4人で、
Party World KTVというカラオケに行きました。
選曲や入力の仕方が日本より面倒でしたが、
英語はもちろん、ちゃんと日本語の歌も入っていて楽しめました♪

それから、Plaza Singapuraというショッピングモール内にヤマハ音楽教室を発見し、
お部屋を借りてピアノの練習もできました♪
(アップライトのピアノで1時間1500円くらい・・・他の国と比べると割高?)

クルーホテルの部屋では、子供達とスカイプで話したり、テレビでNHKを見たり、
フラメンコの練習をしたり(←オランダ戻った当日の夜、初めてのフラメンコの発表会があったので、練習しておかねばと衣装と靴も持って来ていたのデス)
と充実していました。

デンパサール往復乗務はあまりの忙しさに驚きましたが、
同僚達にも恵まれ、本当に楽しいフライトで、
マリアの卒業ミュージカルを見ることができなかった悲しさも紛らすことができました(感謝)

《おまけ》
フラメンコの発表会のビデオです↓


(タブラオ風の会場の後ろの方からの撮影)


(舞台袖からの撮影)