大雪による空港閉鎖や欠航でいろいろありましたが、なんとか無事帰国できました。
12月17日(金)、子供達の学校が終わり次第空港へ向かう予定でしたが、
雪がますます酷くなってきた為、マリアを午後1時半にお迎えに行き、予定よりも1時間早くユトレヒトを出発。
電車は既に運行を取りやめてしまっていたので、丁度北京への乗務が入っていた元夫の車に同乗させてもらいました。
通常なら30~40分で着くところ約2時間かかって午後4時に空港到着。
ヨーロッパ路線が全てキャンセルになっているとのことで、
クルーセンターは待機中の同僚達でごったがえし、ブルーだらけ(←制服の色)になっていました。
パーサーと機長に挨拶してから、子供達と一緒にチェックインしに行くと、
出発ロビーもものすごい人人人・・・
予定していた東京便KL861便の前の東京便KL863便が(←11月より週末は1日2便東京便が飛んでいるのです)、4時間遅れで(=ほぼKL861便の定刻出発時間に)出るらしいと聞き、変更を試みたのですが、
電話で予約変更しないと駄目とのことで、この大混乱の中、電話は当然つながらず、諦めて予定通りKL861便にチェックイン。
いつもは手荷物だけで帰国していたのですが、今回お土産やプレゼントで機内持ち込みの重量制限をオーバーしてしまっていたので、
(この大混乱の中、行方不明になってしまうのではないかと非常に不安に思いつつ)スーツケースを預け入れ、クルーセンターへ戻りました。
861便のクルーがクルーセンターにいる限り出発はしませんので、
彼らがブリーフィングへ向かうのと同時に空港へ戻ることに。
キャンセル便やディレイ便のクルーの為に、サンドウィッチやジュース、クッキーなどが配布され、いつもは有料のコーヒーや紅茶、スープなども特別に無料になっていました。
子供達も丁度お腹が空いた頃だったので助かりました。
午後7時過ぎ、
「出発時間午後8時45分に決定!ゲートはE17!」
との連絡が入り、クルーはブリーフィングルームへ、私達は空港へ。
パスポートコントロールを経て、E17番ゲートに着くと、クルーがまだゲート前に。
クルーも乗客も揃っているのに、飛行機がまだ到着していないとのこと。
この天候で到着できなかった飛行機も多く、その為に機材不足になっていたのかもしれません・・・
しばらくしてアムステルダム日本語補習授業校のマリアの同級生のお母様から
「大雪警報が出ている為、明日の補習校は休校」
との電話連絡が・・・
今日中に出られないと、明日はますます出られなくなるかも・・・?!
待つこと1時間強、午後8時40分過ぎ、E24にゲートチェンジの連絡。
同時に、元夫から
「北京便は約3時間ディレイでようやく出発できそうだ」
というsms。
今は雪も止んでいるし、どんなに遅れてもいいから、とにかく出発できれば・・・!
と祈りつつ、E24番ゲートに移動。
間もなく、出発時間が午後10時に変更とのアナウンス。
飛行機も到着し、クルーも乗り込み、搭乗準備を始めた頃、元夫から
「北京便は現在de-ice中」
というsms。
(↑ de-icingの正しい日本語訳が定かではありません・・・アンカレッジ経由時代の日本語アナウンスブックには「凍結防止剤の散布」とあるのですが、先日アナウンスを担当なさっていらした先輩は「融雪作業」という単語をお使いでした・・・辞書で調べると同じ意味のようなのでどちらでもいいのかしら・・・???)
続けて、
「北京便は乗客の荷物を搭載しないまま出発する」
というsms・・・私達の荷物も置き去りか・・・?!という不安がよぎると、
「万が一、荷物がオランダに取り残されていたら僕が引き取っておくから」
というsms。 彼の優しさに感謝。
(今月の新月の日、子供達の為にも良い関係でいられることを祈りながら、約1年半試みたLAT relationを終わらせ、最初の数日は彼から「上手くいっていたのに何故?」というsmsが何通も届いていたのですが、わかってくれたのかな・・・今は、まさに私が望んだような、穏やかな、お互いを思いやる関係になってきている気がします。)
北京便が無事飛び立った頃、
突然、欠航決定のアナウンスが・・・耳を疑いました。
クルーも飛行機に乗り込み、搭乗準備は整っていたはずなのに・・・
「これから出発したのでは、de-iceの作業時間を入れると、乗務員の就業時間をオーバーしてしまう」
という理由を機長がアナウンスしていました・・・通常なら交代要員を呼んでクルーを増員すれば飛べたのではないかと思いますが、この雪でそれもかなわなかったのでしょう。
「預けた荷物はこのままお預かりします。 明朝6時以降、次の便の再予約時に荷物の引換券の番号を空港職員にお伝え下さい。」
仕方ありません。
着の身着のまま、飛行機には乗っていないけれどパスポートコントロールで再びパスポートにスタンプを押してもらい、スキポール空港駅へ。
時間は既に午後11時をまわっていました。
プラットホーム前の電光掲示板には何も表示が出ていません。
インフォメーション前に集まる大勢の人々に混ざって、駅員の話に耳をすますと
予想通り、
大雪の為、電車は全線不通、バスも運行停止中とのこと。
タクシーでアムステルダムの街に出るか・・・出たところでホテルは満室でしょう(ヨーロッパ路線は全路線午前中からキャンセルになっていましたから)
初めて空港で1泊することに・・・
見知らぬ人々と一緒に空港のロビーで横になるのはちょと怖いな・・・と思って、
子供達と3人でクルーセンターへ戻ってみました。
静まり返ったクルーセンター。
1階(=日本で言う2階)で、ソファーやテーブルに残されていたサンドウィッチやジュースを明日の朝食用に集め、いつもスケジュールチェックに使うコンピューターで翌日の便に予約を変更し、両親に欠航になったことをメールで知らせました。
ここのソファーで休んでもよかったのですが、ここは朝6時には早朝便に乗務するクルーでいっぱいになるので、2階(=日本で言う3階)に1つだけあるソファーで休もうと上がってみると、
そこには既に(やはり自宅に帰ることができなかったらしい)他の同僚3人が横になっていました。
どうしようかしら・・・と思ったら、ユニットマネージャーの部屋の前で子供達が手招きしています・・・そういえばここにもソファーが1つあったんだった♪ 私達はそこで眠ることにしました。
半円を描いたデザインのソファーの中央に私が座り、左にミハーリ、右にマリアがそれぞれ頭を私の腿に乗せて横になって・・・
当たり前ですが、夜になると暖房は消されてしまうのですネ、かなり寒かったのでコートは着たまま、フードもかぶって休みました。
時間は午前0時を回っていました。
ユニットマネージャーは午前8時には出勤してくるから、その前には起きて別の場所に移動しないと・・・と思って時計を気にしながら寝ては起き寝ては起きしていたのですが、
よく考えたら週末は彼らは出勤しないことを朝になって思い出し、午前9時くらいまで子供達を休ませて、
昨日のサンドウィッチを朝食に頂いた後、チェックインの為出発ロビーに行くと、
昨日に増してものすごい人・・・
もう少ししてから出直した方がいいかと一旦クルーセンターに戻って、2本ある東京便のうち出発の早い方のKL863便のパーサーの出勤を待ち、挨拶してから再び出発ロビーへ。
この作戦は大失敗でした・・・混雑は増し、まるでデリーの空港のようなカオス状態・・・
スキポール空港は幸いにも3つのターミナルが1つにくっついていて歩いて移動できるようになっているのですが、
東京便のチェックインカウンターのある第2ターミナルから、列は第3ターミナルまで続いていました。
第3ターミナルまでは外を回って行くよう指示があり、出発ロビーは外も大混雑ですごいことになっていたので、1階下の到着ロビー経由で第3ターミナルへ。
エレベーターで出発ロビーへあがると、エレベーター前も人でいっぱいでエレベーターから降りられない状態・・・エレベーターに乗っていた人の一人(一番体の大きなオランダ人男性)が大声で訴えてくれてなんとかスペースができ全員エレベーターから降りることができましたが、その直後にそのエレベーターは故障してしまいました。
まわりはとにかく人人人・・・ターミナルが全て人で埋め尽くされている感じでした。
ミハーリが
「まるでアトラクションのない遊園地みたい・・・」
と言っていたのが言いえて妙でした。
第2ターミナルから続く横幅100m以上ありそうな太い列の途中にロープがはられ、
警備員がそこで、時間をおいて30人くらいずつ前に進ませながら、
「チケット購入者は左側、チェックインは右側に並んで下さい!」
と叫んでいます。
それを聞いた乗客達が
「そんな中途半端な所で言われても移動できない。列の最後尾で言わなきゃ無意味だ!」
「最後尾の人達に聞こえるようにメガホンを使え!」
と叫ぶ・・・
私達は運良く正しい側にいたけれど、間違った側にいる人達は移動したくても確かに動けない・・・
私はとにかく子供達とはぐれないように注意しながら、順番に従い、あるのかないのかわからない列に並び、人の流れに合わせて前に進み、子供達とは楽しい会話を心がけ、そうしているうちにチェックインカウンターまであと4人という所まできたのですが、
ここでも(昨日もいましたが)平気で割り込みする人が・・・いるんですよね、必ず(溜息)・・・
チェックインを済ませ、前日預けたスーツケース3つ分の引換券の番号を伝え、ゲートへ向かいました。
ゲートには、もともとこの日に予約していた乗客の他に、私達同様、前日の欠航便から変更してきた乗客と、この日キャンセルになった大阪便の乗客が集まっていました。
社員割引利用の私達は空席がないと乗れないので、最後までドキドキでしたが、お席を頂くことができ、飛行機に乗り込むと日本人乗務員のJ子さんが乗務していらしてビックリ。 J子さんは今年入社されたばかりなのに、もう何度お会いしたでしょう・・・本当にご縁があります(驚)
離陸前にde-ice作業があり、(以前、de-icingしている間に吹雪になって空港閉鎖・・・ということがあったので)再びドキドキしながら待ち、夕方4時過ぎについに離陸できた時は密かに感激していました。
窓の下は一面真っ白・・・日が暮れかかって明かりが灯り始めたアムステルダムの街並みは幻想的で、それはそれは美しかったです(◉ˇ◡ˇ◉)
機内ではいつもは映画三昧なのですが、流石に疲れていたので、映画は『インセプション』と『食べて、祈って、恋をして』だけ観てずっと休んでいました。
成田到着はお昼頃。
不安が的中し、スーツケースは届いていませんでした・・・
他の大勢のお客様と一緒に紛失届けの手続きをしてからようやく実家へ。
スキポール空港の職員もでしたが、成田空港の地上職員の皆さんも、大変そうでした・・・
予定より一日遅れでしたが、無事帰国でき、荷物も、すぐ後の東京便に搭載されていたと成田空港から連絡を頂き、
あぁよかった・・・!!とホッとした途端、またもやギックリ腰をしてしまいましたxxx
今年3回目・・・(涙)
いつもなら、連日2つ3つと予定を入れて忙しく過ごす日本ですが、
今回は、お正月を前に”寝正月”状態で、毎日過ごしています。
できれば今週中、遅くとも29日には治ってオランダに戻らないと・・・
(↑ 31日から大阪便乗務なので)